マッドでヤベーイやつにしか変身できないんだが 外伝   作:ジューク

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どうも皆さん、ジュークです。
このストーリーは
音速のトレーナー ID:O21saMaN
のストーリーとなっています。
ではでは、どうぞ!



音速のトレーナー ID:O21saMaN
第1話 『チームミーティアの日常』


 

 中央トレセン学園。

 

 

 『ウマ娘』と呼ばれる、異世界の名馬の名前と魂を受け継いだ不思議な存在、その中のエリート中のエリート約二千人程が在校している。

 

 

 ウマ娘は頭にあるピンとした耳、腰部から出ている尻尾などを除けば見た目はほぼ女性だ。

 

 

 その他にも彼女たちの特徴としては、人よりも優れた聴覚や食欲など色々あるが、何よりも特筆すべきはその脚力。

 

 

 その脚力を活かし、彼女たちは数々のレースを繰り広げる。

 

 

 人…ヒトではウマ娘より速く走れない。

 

 

 それがこの世界の常識だ。

 

 

 しかし、どんな世界にも例外は存在する。

 

 

 そう、この男のように…。

 

 

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

 

 

 放課後。学業を終えたウマ娘たちは皆一様にジャージに着替えてトレーニングに励んでいるが、その中でも特に目立つ存在があった。

 

 

「はっ、はっ…」

 

「いいぞー、そのペースを維持してー!」

 

 

 トレセン学園に整備された実際のレース場を再現したコースを走る黒鹿毛と栗毛のウマ娘の視線の先で、某日曜のご長寿アニメのエンディングのようにピッピッとホイッスルを吹きながら後ろ走りで先導する男がいた。

 

 

 本来であれば、絶対にあり得ない光景だ。二人のウマ娘…マヤノトップガンとライスシャワーはかなりのハイペースで走っていて、若干息を切らしてるにも関わらず、男…『チームミーティア』のトレーナーである『真波(まなみ)颯太郎(そうたろう)』はケロッとして今も走っている。

 

 

 彼はスレでは『音速のトレーナー』と名乗っており、その名前の通り彼の最高速度は音速に匹敵する。

 

 

 ウマ娘と言えど、音速には敵うはずもない。そうこうしている間に颯太郎はゴールを最後まで後ろ走りで走りきり、5バ身ほど遅れて二人も同時にゴールした。その瞬間、颯太郎は両手にそれぞれ持っていたストップウォッチをピッと止め、二人に近寄る。

 

 

「芝2000mで2:09と2:08,7………二人とも上出来だ。この調子なら次のレースも良い結果になりそうだな。マヤノはオークスか」

 

「うん!あのねトレーナーちゃん!もしマヤノが一着だったら…マヤノとデートしに行こ!」

 

「!!」

 

 

 目を見開き、茫然とするライスシャワーをおいて、マヤノはピョコピョコと颯太郎に詰め寄る。颯太郎はニコニコとそれに答えた。

 

 

「ああ、いいぞ。何処がいい?」

 

「えっとね~、ネズミさんの遊園地!」

 

「ディズニーリゾート?日帰りならオッケーだ」

 

「やった~!」

 

「(あ"あ"~可愛ぇ……)」

 

 ピョンピョンと跳ねて喜んだマヤノに颯太郎がほっこりしていると、もう一人のウマ娘…ライスシャワーも駆け寄ってきた。

 

 

「あ…あのねお兄様!」

 

「ん?どしたライス」

 

「あの、その……」

 

 

 もじもじとしているが、言いたいことを大体察した颯太郎はライスの頭にポンと手を置いた。

 

 

「わかったよ。ライスも行きたいんだな」

 

「!!」

 

「ただ次にライスが出れそうなのは菊花賞だし…だいぶ先だけど、いいのか?」

 

「…うん!」

 

「そっか、了解」

 

 

 こんなほっこりした光景も彼らの日常。

 

 

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

 

 

 土曜日。チームミーティアには、毎週土曜日に行う一種のルーティンがある。マヤノとライスはテーブルでその時を今か今かと待ち望んでいた。

 

 

「はーい、フレンチトーストできたぞー」

 

「わ~美味しそう!!」

 

「い、いただきます」

 

「いただきまーす!」

 

 

 二人の前には、皿の上に山のように盛られた卵液をたっぷり使ったフレンチトーストとドライマンゴーとバナナがトッピングされたヨーグルト、一口サイズにカットされたウインナーが入ったスクランブルエッグと人参やその他野菜たっぷりのシーザーサラダが用意されていた。ドリンクはきな粉を溶かした牛乳だ。

 

 

 カルシウム以外においては最高の栄養食と言われる卵をふんだんに使いながらも栄養バランスをきっちり考えられ、牛乳もきな粉を溶かすことでカルシウムを効率よく吸収できるよう工夫されており、見た目もとても豪勢で食欲も増す。

 

 

 いつも同じメニューではあるが、美味しさではカフェテリアや食堂を上回る程の朝食を食べてからトレーニングをするのが、このチームミーティアの土曜日なのだ。

 

 

ほれーはーひゃんほいひい!(トレーナーちゃん美味しい!)

 

「ちゃんと飲み込んでから言いなさい」

 

「美味しいよお兄様」

 

「自信作だしな。よかったよかった」

 

 

 幸せそうにフレンチトーストを頬張る二人に、颯太郎は今日も朝から癒されていた。

 

 

 余談だが、この朝食目当てで彼のチームに志願しているウマ娘が約二名程(一名は他チームに入った)いるらしく、その内の一名は土曜日にチームミーティアの部室前を通る度にお腹から爆音を出しているそうな。本人(ウマ)曰く、「美味しそうだ」とのこと。

 

 

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

 

 

「さーて、マヤノ!行くぞー!」

 

「おー!」

 

 

 無事にオークスで一着、それもレコードを記録したマヤノへのご褒美として、颯太郎は自身の銀の愛車…マツダRX-7(FD3S)にマヤノを乗せてエンジンをかけようとした。と、そんな彼を呼ぶ声がした。

 

 

「ハーイトレーナー君。相変わらず良い趣味してるわね~」

 

「ん?…おお、マルゼンスキーか。まぁな。このシルバーブレット(銀の弾丸)みたいなカラーリングと武骨なフォルムが男心をくすぐるってもんよ。あと俺はお前のトレーナーじゃねぇ」

 

 

 声をかけてきたのは、一見すると大人の女性だが、実際は学生であり、自身が持っている真っ赤なスポーツカーに時々理事長秘書のたづなや他のウマ娘を乗せてはかっ飛ばしているウマ娘…マルゼンスキーだった。

 

 

「で、アタシのスカウトの件考えてくれた?」

 

「俺の気が乗ったらっつったろ?聞きに来る時点でボツ!」

 

「ぷぅ~、釣れないわね」

 

「俺は簡単には釣れねぇよ。そんじゃあ失礼!」

 

 

 言い終わると同時に颯太郎はアクセルを勢いよく踏み込み、トレセン学園を後にした。

 

 

 

⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

 

「…ん?」

 

 

 ある日、部室でマヤノとライスと共にミーティングをしていた颯太郎は突然聞こえたノックにピクリと反応した。

 

 

「…誰だ?どうぞー」

 

 

 颯太郎が促すと、部室のドアが開いた。そこにいたのは、鹿毛に白いメッシュ…一般的に『流星』と呼ばれる模様が入った毛のウマ娘…トウカイテイオーだった。

 

 

「あ、テイオーちゃんだ!」

 

「ここはスピカの部屋じゃないが…」

 

「違うよ~。えっとね、カイチョーが、ここにカイチョーより脚が速い、世界最速がいるって聞いたんだけど…マヤノじゃないよね?」

 

「(シンボリルドルフもタチが悪いな)…あ~、それ多分俺だわ」

 

「えぇ~?うっそだぁ!ウマ娘より速いヒトなんて聞いたことないよ」

 

「…ほぅ。いいだろう。ちょうどジャージも着てるんなら話は早い。教えてやろう。俺に常識は通用しないってな」

 

 ゆっくりと立ち上がり、グラウンドへ向かう颯太郎は、鋭い笑みを浮かべていた。

 

 

 

⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

 

 

「とゆーことで公平性の維持のため、沖野さん、頼むぜ」

 

「お、おぅ…」

 

 

 ギッギッと屈伸をしている颯太郎と、いつでも準備完了な顔をしているトウカイテイオーは、スタートラインに並ぶ。今回は実際のレースを想定した芝2000メートル(バ場状態『良』)でのタイマンレースだ。審判及びタイム測定は、トウカイテイオーが所属する『チームスピカ』のトレーナーであり、颯太郎の先輩でもある沖野だ。

 

 

「…では、双方構えて」

 

「ふっふ~ん!」

 

「…さて、どこまでいけるかな?」

 

「スタート!!」

 

 

 沖野のその言葉と同時に、トウカイテイオーは勢いよくスタートした。が…当の颯太郎は敬礼のように手を額に当て、トウカイテイオーの様子を見ている。

 

 

「(………どういうつもり?やっぱり、もう負けを認めたってこと?)」

 

 

 トウカイテイオーはそう思いながら走り、ちょうど1000メートルのポールの直前まで来た。

 

 

「…うっし、ほんじゃま全開で行きますか……」

 

 

 その様子を見て、腕時計でスタートしてからそろそろ1分が経つこと確認した颯太郎は両の拳をターフに突き刺し、足を極限まで踏み込む独特のクラウチングスタートの構えを取った。そして…

 

 

「…『必殺”ガチ“シリーズ』………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『ガチダッシュ』!!!!!」

 

 

 …瞬間、音が突き抜けた。

 

 

 恐ろしい速さで疾走する”それ“は、瞬く間に1000メートル以上先にいたトウカイテイオーを追い越し、ゴールである1周を走り終えた。

 

 沖野がタイムを測ると、ストップウォッチには『1:06』とあった。

 

 

「………沖野さん、タイムは?」

 

「……1:06…」

 

「ま、1分待ったことを考えると6秒ぐらいか?個人的には5秒前半辺りに入りたいんだよな~」

 

 

 トントンと軽くジャンプしながらサラリとそんなことを颯太郎が言っていると、トウカイテイオーも1分程遅れてゴールインした。

 

 

「お、早かったじゃねぇか。いつ追い越した?」

 

「………わ、ワ…」

 

「ワケワカンナイヨー!!」

 

 

 トウカイテイオーの渾身のツッコミが炸裂した。

 

 

「何今の!?すっごい風だったよ!?」

 

「全力ダッシュした。ただそれだけ」

 

「えぇ!?嘘でしょ!!?ウマ娘より速いヒトなんてホントにいたの!?」

 

「……シンボリフドルフの言う通り、俺に勝てたら、間違いなくお前は世界最速のウマ娘を名乗っても過言じゃあないだろう。だが、簡単には俺は越えられねぇぞ?今も尚呆然としているお前に、俺のモットーを教えてやろう」

 

 

「追跡!」

「大逃げ!!」

「いずれも…」

「マッハ!!!」

 

 

 パンッと右拳を左手に当て、ビシリとキメた颯太郎はトウカイテイオーに続けていった。

 

 

「これが、『チームミーティア』のトレーナー…この『真波颯太郎』の流儀だ。覚えて帰りな」

 

 

 そして颯太郎が部室に戻ろうとした時だった。

 

 

「見つけましたわあぁぁ!!!」

 

『!?』

 

「ゲッ、面倒なのが来やがった」

 

 

 ズドドドドと豪快な音を立ててこちらに全力疾走してきたのは、トウカイテイオーと同じく鹿毛のウマ娘…カワカミプリンセスだ。

 

 

「私の王子様ぁああぁ!!!」

 

 

 そう叫びながらピョーンとジャンプして颯太郎にカワカミプリンセスが飛びかかったが…

 

 

「ほい」

 

 

 颯太郎はスルリと身を引いて避けた。そしてその先にいたのは…未だストップウォッチを握っている沖野だった。

 

 

「へ!?ちょ、おどきになってえええ!!??」

 

「いや無茶言うnごふぅうぅーー!!!???」

 

「あ、ごめん」

 

 

 カワカミプリンセスからの人間ミサイルならぬカワカミサイルを真正面からくらった沖野はそのまま吹っ飛ばされたのでありましたとさ。

 

 

 




颯太郎は基本的に逆スカウトは受け付けず、自分が決めた『とあるタイプの目標』を持つウマ娘だけをスカウトし、鍛えている。ちなみに、現在彼のチームに志願しているウマ娘は


・マルゼンスキー(以前逆スカウトしたが断られ、以来どうにかして颯太郎をオトそうとしている)

・カワカミプリンセス(ウマ娘より遥かに速く走る颯太郎を自分の求める王子様だと思っている)

・オグリキャップ(土曜日の朝食目当て)

・アグネスタキオン(颯太郎を自分のモルモッ…トレーナーにしたいと思っている)

・エイシンフラッシュ(速さの秘訣を教えて貰おうと思っている)


実際はもっといるとかいないとか。


 というわけで、いかがでしたか?


 一度ウマ娘をやろうとした時期はありましたが二桁ぐらいリセマラしても花嫁マヤノが出ず、育成もえげつないぐらい難しかったために断念しました。あれでUG出せる人とかどうすんのか知りたいです…。


 ガチでウマ娘の二次出してる人と比べると劣るとは思いますが、好きになってくだされば幸いです。

誰がいい?その2

  • 音速のトレーナー
  • 世界を旅する飛行タイプ使い
  • デトアラのスタンド使い
  • 東京皇国のゴーストライダー
  • 誰でもええわ。それよらブランチ
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