Fate/night moon 作:dot com
みんなと行った海外旅行から早2年。つまり遠坂がイギリスへ留学し早1年経った。
高校2年生となり勉強をしなくてはいけなくなってきたところ。
俺はそこまでの自覚はなく、勉強のためではなく趣味の家事のため朝早く起きる。
さて、今日は何を作ろうかなとウキウキしながら顔を洗いリビングに行くとそこにはセラがいた。
いつもより早くにセラがリビングにいたことにびっくりする。それに朝ごはんを作る当番は俺のはずだ。セラの事だ曜日の間違いなんてないはず。一体どうしたのだろうか。
「おはようございます。士郎さん」
セラは最近ハマっている糠漬けを混ぜながら挨拶をする。
やっぱりおかしい。俺の当番の日はこんなにも朝早くに糠漬けを触らない筈だ。
「ああ、おはよう。…ところで、何故こんなにも朝が早いんだ?今日は…」
俺の当番の筈と言う前にセラが言葉を重ねてくる。
「違います!あれは貴方が勝手に言い始めたことでしょう!ええ、洗濯物は完全に私の手に戻りました。そして料理もあなたから私の手の元に返させてもらいます」
「洗濯物に関しては俺が悪かった。別に俺は気にしないんだが」
「私が!気にします!…コホン。いいですか、もう朝ごはんの下準備は終わりました。なので、貴方は自室へ戻り二度寝でもして下さいまし。あ、2階に上がる時ついでにリーゼリットを起こしてください」
に、二度寝…
もう、完全に目を覚ましたんだが…。これから二度寝しようにも出来ない。
「ちょっと待ってくれ、セラ。もう目が覚めたんだ。二度寝だなんて…あっ、そうだ」
「なんです。日頃から言っていますが私の仕事に手を出さないでください」
「いや、手を出すが…今日は一緒に料理を作らないか?それなら、俺は料理がしたい。セラも料理がしたい。いいじゃないか」
「全然良くないですが……はぁー。わかりました。最近は掃除は自室だけにとどめて下さっている訳ですし今回だけです。後で家事についてしっかりと話し合いますからね!」
指でビシッと俺を刺しながら宣言する。
凄い剣幕だ。
一緒に料理を作るとなったから今すぐにでも料理とはいかず時間的にはまだ早い。
なので、セラに言われた通りリズを起こしに行くとするか。
ーーーーーーーーーーー
「おはよ、お兄ちゃん。今日はお兄ちゃんが朝ごはんを作ったの?」
顔を洗ったイリヤがまだ眠いのか目を擦りながら洗面所から出てきた。今日は一人で起きれたのでよかった。
「ああ、そうだぞ。セラと一緒に作った」
「そうなんだ。ーーーーーーーーー(う、セラとお兄ちゃんの共同作業。なんか!距離が近くないですか!?ずるい!…って思ったけど私家事できないし…)」
「全くです。いいですか、朝行った通り夜、家事について話し合いますからね!。後、最近物騒なので早めに帰ってくるように」
「わ、わかった。さ、イリヤご飯を食べよう」
イリヤが起きてきたことにより全員が揃った。
「「「「いただきます」」」」
ーーーーーーーーーーー
今日は朝練がないのでのんびりと登校。
教室に着くと結構な人が登校していた。
自分の席の前に立ち鞄を置くと
「グッモーニング!!衛宮殿!某、汝に聞きたいことがある」
隣の席の後藤が声を掛けてきた。
「俺も聞きたいことがあるし言いたい事もある。前回のアメリカ人と昨日やっていた時代劇が混ざっているぞ」
「お、そうであったか!今から時代劇で行くぞ?。…某聞いたのだが最近2人の保健の先生が来ただろう?そのうちの一人。小等部の方カレン・オルテンシア先生と二人で歩いているところが発見されたと聞いたのだがそれは誠か?」
「ん?…そんな人と歩いた覚えは…」
ない、と答えようとして思い出した。
確か堤防で釣りをしていると履き忘れたシスターさんが俺に話しかけたんだ。早漏やら短小やらポルカミゼ-リアやら衝撃的な人だった。
言峰教会のシスターでカレンって名前だったが。もしかして…
「あったかも」
「ぬぉおおお!許さんぞ!衛宮殿!!某信じておったのだぞぉぉ!!」
と、言い残し凄い勢いで教室から去っていった。
もうすぐ授業が始まるのに…しかも葛木先生の授業だぞ。
後藤は無事葛木先生の授業には間に合った。ただ一周しただけのようだ。
葛木先生の授業は国語だ。
内容は主人公は殺された両親の仇をとるため犯人を探す。そして犯行の内容から犯人だと確定していた人がずっと前に死んでおり犯人ではなかった。もう一度詳しく調べていると全くの別人が犯人として現れた。犯行はただ奇跡的にそっくりだっただけ。
まぁ、つまり、決めつけは良くないよという内容だった。
「衛宮、少し話がある。休み時間私の元に来るように」
「わかりました」
俺、何かしたのかなと思い休み時間葛木先生の元へ行く。
どうやら説教とかではなく、間桐慎二が最近元気がなくそして夜ぶらついているらしく気にかけてやってくれという事。確かに慎二の様子は最近おかしかったが夜ぶらついていたのか…。
心配なので、早速慎二の元へ向かう。
「慎二、昼ご飯一緒に食べよう」
お弁当を持ちながら話しかけた。
了承を得、屋上で食べる。
やっぱり、元気がない。どうしたんだろう。
「で、なんのつもりだ衛宮」
「慎二の調子が悪いから話を聞きにきただけだ」
「はっ、何。僕がお前なんかに相談しろとでも?嫌だね!気分転換になると思ったけど一切ならない。ま、僕からの慈悲の言葉をあげるよ。夜、新都の方に行くな。どうなっても知らないからな」
そう言い残し慎二は教室に戻っていった。
「む、慎二の奴、何か事件にでも関わっているのか?」
放課後になり帰ろうとするとネコさんの所でお手伝いをする事になっていたのを思い出した。ゆっくりしていたせいか時間がやばい。
走って新都にあるネコさんのお店に向かう。走ったおかげが無事時間に間に合った。
蔵からビール瓶を出し蔵の掃除だ。
色んな物があり、これ絶対藤姉のだろと思うような物品もいくつかあった。なんで、射的の鉄砲がこんな所にあるんだよ。
「いやー。助かったよえみやん。はい、少ないけどバイト代。夜も遅いし送って行こうか?」
「いや、いいですよ。ネコさん今から開店でしょ?」
「そうだけど…悪いね」
「それじゃ、帰ります」
新都から変える途中、昼間の慎二の事を思い出した。
そういえば慎二、新都の方には来るなって言っていたな。
っ!
路地裏の近くを通りかかった瞬間。誰かの悲鳴みたいな声が聞こえた。
風ではない。
あの、甲高い音は悲鳴だ。泣き叫ぶ悲鳴だ。
その瞬間俺は駆け出した。
持っていた荷物は捨て全力疾走で走り出す。
体が熱い。心臓がバクバクする。
それは走るたびに一歩一歩進むたびに鉄の匂いが強くなっているから。
これほどの強い鉄の匂い。
もしかしたら。
次の曲がり角を左
その瞬間、俺の足は止まった。
世界は変わっていた。
先程は鼠色のコンクリートジャングルだったのが
赤黒い地獄に変わっていた。
ハァハァ
呼吸が速くなる。
それは恐怖でだ。
ハァハァ
恐怖の元凶それは
目の前にいた。
ハァハァ
蜘蛛のような人間ーーいや、人間なんかじゃない。
明らかに異形生き物が人間を解体していた。
ぴちゃぴちゃと子供が水たまりで遊ぶかのように。
ハァハァ
嫌悪感を抱く。
あのフォルム。腕は人間かもしれないが腕の本数がイカれている。
人間の腕だけでも4本、そして背中にはでかい鱗のような物があり後ろ足には棘がたくさん生えていた。
ハァハァ
明らかに異常。
同じ空間にいることが自体がおかしい。
虫籠に蜘蛛と同じ空間に入れられた虫になったかのような錯覚がする。
もし、音を立てたり、目があったりすればーーー
あっけなく、何もなしえず。
無様に、ゴミのように
ーーーーーーーーー殺される!
逃げるため、音を立てないよう後退りをする。
その僅かな音が鳴る。その瞬間蜘蛛の全ての眼がギョロリと俺をロックオンする。
その瞬間、蜘蛛は俺に飛びかかってきた。
ーーーーーーーあ…こんなにもあっさりと衛宮士郎の人生は終わるのか
ガッ!
「馬鹿野郎!!衛宮!」
聞き慣れた声と共に蜘蛛男の着地点から勢いよく突き飛ばされる。
ごろごろと転がり無事殺される事はなかった。
一体誰だ。俺を助けてくれたのは。そう思い体を起こす。
「逃げるぞ衛宮。僕達では戦ったら殺されるぞ」
俺の人生最大の危機を助けてくれたのは間桐慎二だった。
中身のない内容ですが読んでくださりありがとうございます。