転生特典が強すぎなのでひっそり生き…たかった…   作:恋狸

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10話 

4月13日 雨

 

 最近、俺の心と天気が同期してね? って思うのよ。

 

 泣きたいです。

 

 五条悟ぶん殴っちゃった。

 戦闘時だったら、間違いなく無下限で防御できてただろうに油断しすぎた結果殴り飛ばされるとか……。君、よくそれで最強名乗れたよね。

 自動選択できるようになってからは、本当に最強なんだろうけど。学生時代だし? まあ、イキるのもしゃーねーとは思うけど。

 

 結局、気絶した五条悟を『覚えておいてください』と殺しそうな目付きで睨んだ夏油が運んでいった。  

 

 ワイは家入ちゃんに五条治すように言ったんだけど『良いバツでしょ』と断られた。確かに。

 

 この後、夜蛾にバレて殴られたのはマジで許さん。チクったの誰だ?

 

 

 はぁー? 冥冥さん? 夜蛾に金渡されて警備担当ぉ?

 

 まー、あんたの術式ならバレるよね、クソが。

 

 

 

 

 

4月14日 晴れ

 

 

 寝たらどうでもよくなった。

 最初に喧嘩売ったあいつらが悪い。……いや、待てよ。煽ったの俺じゃね? ……気のせいだろ、うん。目立ちたくないとか騒いでるのに目立ちまくってるのもきっと気のせいなのよ。

 あのね? 言い訳させてくれん? 

 

 目立ちたくないのは事実なんだけど、そのためなら何でも犠牲にして良いっていう心積もりではないし、なけなしの呪術師のプライドが人を救えと煩いわけだし。

 

 まあ、どうせ高専卒業したら就職するんだし学生の時くらいは、そこそこ暴れてもいいかなと。

 実力は隠すけどね。特級にされて逃げ場消えるから。

 

 

 そんな暗い話は置いておいて、今日は久しぶりに任務が入ってないから家入ちゃんに誘われて一緒にお昼ごはん食べてるナウ。

 土曜なのにわざわざ寮から出たくなかったけど、可愛い後輩の頼みなら聞くのも吝かではないのだ。決して可愛さにやられたわけじゃない。そ、そんな軽くないもん!

 

  

「センパイって、なんで呪術師やってるんです?」

 

 って唐突に聞かれたんだけど、正直成り行きとしか言えない。

 

 

 だから見栄張って、大切な人を守るためさ!キリッ!

 

 って言ったら速攻バレて爆笑された。

 

 そんなタマじゃないでしょ、って失礼すぎね?

 

 ちなみに口調が迷子になってたから五条とかに話す感じでええで、って言ったら嬉しそうにしてた。

 

 

 うーむ、呪術師をやる理由なぁ……。

 その気になれば姿を消せるのも事実だけど、何だかんだ夜蛾センセーには世話になってるし、俺の戸籍とか事情を汲んで色々手続きしてくれた恩もある。だから嫌嫌言いながら続けてるフシはある。

 

「ツンデレじゃん」だと?

 

 は? ちゃうわ。

 笑うな……笑うなああぁぁ!!!

 

 

 

4月15日 曇り

 

 何と面倒なことに五条と夏油と家入ちゃん。さしす組と合同任務になった。

 曰く、もうすでにあいつら強いけど先輩なんだし面倒見てやれや、ということらしい。

 

 これ、建前ね。

 

 本音は、建物壊すなクソが、お前ちゃんと見て注意しろクソボケが、ってことらしい。

 

 原作通り好き勝手してるね、君ら。

 派手好きなんだよな。忍ぶとか知らなそう。知っててもやらないだけか。

 基本自分の力を誇示してるわけだから、そりゃまあ派手にもなるよな。

 夏油は私知りませんって訳知らぬ顔でため息吐いてるけど、何だかんだ五条を調子に乗らせてるの君だからね?

 

 わりと常識人な家入ちゃんは面白がって止めようとしないし。

 

 

 

 そんなわけで任務です。

 

 

 東京の離れにある廃校となった小学校に現れた呪霊。  

 

 事の発端は一週間前、中堅大学の心霊研究サークルが件の廃校にフィールドワークとして侵入した時だ。

 男子4人、女子3人の7人で意気揚々と進んでいたが、入って5分ほどで男子一人が行方不明になる。

 どうせ驚かすためにどこかに隠れたのだろうと楽観的に考えた彼らは、気にしないことにして先に進んだ。消えた男子がお調子者だったことも、違和感を消し去った。

 しかし、再び5分経つと今度は女子一人が忽然と姿を消した。

 

 また悪戯かと思う彼らだが、段々と薄寒さを感じたようで誰かの帰ろう、という一言を皮切りに全力疾走で廃校から出る。

 

 しかし、その廃校から出ることができたのは7人のうち一人だけだった。

 

 

 という謎の心霊テレビみたいな案件っすわ。

  

 夜蛾から6人は確実に死亡しているだろうとのこと。

 恐らく自分の生得領域に引きずり込み襲うタイプだと。その悪質さと被害の大きさから、呪霊を一級、又は特級指定し俺たちに依頼したそうだ。

 

 ……正直何件か人の死に触れる機会あったし、言い様のない気持ち悪さを感じた記憶もある。時には無力感に苛まれることも。

 だが、この調子ではとても呪術師をやっていけないから、段々と感覚が麻痺していく。……ナナミンの気持ちが分かったなぁ。

 

 ま! そんなシリアスは俺に似合わん。起きたことより、これから先の被害を失くすために呪術師をやっているのだ。

 

 

 

 そんでもって、高専前に集合なんだけど、まあ案の定険悪だよね。

 

 五条と夏油は絶えず俺を睨んでいる。

 家入ちゃんは俺の隣に立って飄々としているし。

 

「なんだよ、硝子はパイセン側につくわけ?」

 

 とか火種注がないでもらえる?

 まあ、無難な回答をするだろうと思ったけど、それを望むのは酷だったわ。

 

「はぁ? 最初からあんたらについてないんだけど?」

 

 ……はい解散ッッ!!

 

 ほらほら、落ち着けクソども。

 

 何とか宥めて廃校に到着したんだけど、お前らさ。

 

 何が先に呪霊倒したヤツの勝利! だよ。

 

 遊びじゃねーんだよ。人の気持ちとかないんか? ッベー、デジャヴ。

 

 

 とりまさっさとどうぞ、と譲ったけど散々煽ってきやがるなこいつら。

 反転術式使える家入ちゃんが前線にいる時点で、その任務の難易度と優先事項を理解してないのか……? いや、多分してるけど高を括ってるんだろうな。自分なら大丈夫だと。

 

 ばっからしー。

 俺は家入ちゃんを守るためにその場に残って二人行動することになった。

 

 

 どうせ俺の方が先に見つけれるしな。

 

 

 

 

 

 

 

 術式使って生得領域に侵入したぜ。

 原作の橋の下のやつみてぇに特殊条件下にいないと入れないみたいだった。

 

 やっぱり特級だったからすぐに倒そうと思ったけど、家入ちゃん狙い出しやがったから形振り構ってられなくなっちまった。

 

 

 

 ……ナイショだぜ家入ちゃん。

 

 

 俺の領域展開については。

 

 

 

 

 

 




次回硝子ちゃん視点。
やはり口調がクソムズい。

ちなみに私の原作知識は単行本で止まってます。本誌は見てません。九十九さんの術式開示早よ、ってずっと言ってます。

家入ちゃん好きだよね。ヒロインにしちゃって…良い?

  • 良いよ
  • ダメだよ
  • 別の人がいいな。歌姫ちゃんとか
  • ここは冥冥様!?
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