アサルトリリィ Thousand Flower   作:汐風波沙

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少し長いです。
そして、この回は2回に分けました。


少し昔の話③

梨璃と蒼伊の結婚式当日________

「夢結様、早いですね。」

結婚式開始1時間前、鶴紗はどうやら落ち着かない様子で教会に来ていた。

だが、鶴紗よりも落ち着いていないリリィがもう一人いた。

「当たり前じゃない、大切なシルトの晴れ舞台でもあり、私からの旅立ちの日なのよ。遅刻なんてしたら、美鈴お姉様からどんな風に虐められてしまうか……」

「夢結様、言葉と表情が真逆になってますよ。」

口では立派な事を言っている割には、声が震えているのである。

「夢結様、落ち着いてください。これ、胃薬です。」

「あら、ありがとう。助かるわ……」

夢結は手持ちの水を使用して、胃薬を服用した。

「鶴紗さん、あなたは梨璃さんの結婚相手と会ったのでしょ?どんな人だったの?」

「王子様でしたよ、見た目も性格も。ただ、レアスキルだけは騎士って感じでした。」

「そうなのね、それなら、私も安心して梨璃を任せることが出来るわ……」

「まぁ、夢結様がキャラでもないのに胸を張っていらっしゃいますわ。まあ、胸だけで言えば私の方が大きのですが。ところで、いつものメンヘラをしなくてよろしくて?」

少し煽りの入った言葉で鶴紗と夢結の会話を遮った。

1人の女リリィが鶴紗の隣に座る。

「楓、お前は人を煽らないと気の済まないタチなのか?」

「私だって内心驚きとあの人への憎悪で埋め尽くされていますのよ!私の、私の可愛い梨璃さんをあっさりと手の中に収めてしまう、本当にこれだから男の人は……」

「楓さん、これが現実なの。諦めて祝うこともこの世界の為よ。」

「嫌ですわ!私の梨璃さんを返してくださいな!」

「お前のじゃないだろ。」

「そうよ、()()梨璃よ」

「まあ、今となっては蒼伊先生の梨璃になって知ったのですがね」

「「……」」

鶴紗は、2人にオーバーキルをしてしまった。

2人からは負のオーラが溢れている。

「ところで夢結様、隣の子は誰だ?」

「そうですわ、いつの間に、と言うよりも誰と夜に営んでいつ産んだ子ですか?」

「楓さん、貴女には本気で説教した方がいいようね。先に言っておくけど、私はまだ()()よ」

「「えっ!?」」

その場が凍りついてしまった。

「そ、そうなんですね〜……」

「てっきり卒業してから、色んな男を誑かして食い物にしていたのかと思っていましたわ……、まさかここまでメンヘラを拗らせていますとは」

「悪かったわね、メンヘラで。まあ、私なんてそのせいで梨璃に捨てられたんだわ……」

夢結は、ヘラってしまっている

「楓、責任取って夢結様に男紹介してやれ。なるべく超ドMの変態でイケメンがいいだろう。」

「そうですわね、私の知る限りでは、多分居ないと思いますが……、責任を取るなら、やっぱり2人とも蒼伊先生に貰って頂いた方が……」

「法律的にダメだろ」

2人の会話をよそ目に夢結は本気で落ち込んでいた。

「大丈夫、夢結お母さん?」

美夢は、優しく夢結の頭を撫でる。

「か、楓。今の聞いたか?」

「え、ええ。衝撃的すぎて、脳に焼き付いてしまいましたわ……」

2人は唖然としている。

「一体いつの間に産んだんですか?」

「だから、この子は私の子じゃないけど、私のことを母親と同じと思っているのよ。まあ、私も自分の子供みたいに思っているわ」

「鶴紗さん、これって……」

「多分1年間で極度の梨璃不足で、男に身体を許し、ヤリ捨てされてしまった末路なんだろう」

「だから、私の子じゃないって言ってるでしょ!」

「じゃあ、誰の子ですの?」

「美鈴お姉様よ!あの人と、あの人を誑かした男の子供よ!」

「あー、何も聞かなったことにしておきますね。ところで、その子、名前何って言うんですか?」

「美夢、自己紹介しなさい」

「は〜い!」

美夢は椅子から立ち上がり、鶴紗と楓の方を向いた。

「初めまして、川添美夢です。8歳です。」

「な、なんですかこの子、天使なんですが……」

「ああ、問題なく守ってあげたくなるな。美夢ちゃん、飴食べるか?」

「食べる〜」

「鶴紗さん、餌付けは程々でしてちょうだい、私のような性根が曲がった子に育ってしまうから」

「そうですわよ、美夢ちゃん、こっちのチョコレートもあげますわ」

「本当に程々にしてちょうだい!」

この時、夢結は美夢を連れて来た事を少しだけ後悔していた




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