アサルトリリィ Thousand Flower 作:汐風波沙
そして、この回は2回に分けました。
梨璃と蒼伊の結婚式当日________
「夢結様、早いですね。」
結婚式開始1時間前、鶴紗はどうやら落ち着かない様子で教会に来ていた。
だが、鶴紗よりも落ち着いていないリリィがもう一人いた。
「当たり前じゃない、大切なシルトの晴れ舞台でもあり、私からの旅立ちの日なのよ。遅刻なんてしたら、美鈴お姉様からどんな風に虐められてしまうか……」
「夢結様、言葉と表情が真逆になってますよ。」
口では立派な事を言っている割には、声が震えているのである。
「夢結様、落ち着いてください。これ、胃薬です。」
「あら、ありがとう。助かるわ……」
夢結は手持ちの水を使用して、胃薬を服用した。
「鶴紗さん、あなたは梨璃さんの結婚相手と会ったのでしょ?どんな人だったの?」
「王子様でしたよ、見た目も性格も。ただ、レアスキルだけは騎士って感じでした。」
「そうなのね、それなら、私も安心して梨璃を任せることが出来るわ……」
「まぁ、夢結様がキャラでもないのに胸を張っていらっしゃいますわ。まあ、胸だけで言えば私の方が大きのですが。ところで、いつものメンヘラをしなくてよろしくて?」
少し煽りの入った言葉で鶴紗と夢結の会話を遮った。
1人の女リリィが鶴紗の隣に座る。
「楓、お前は人を煽らないと気の済まないタチなのか?」
「私だって内心驚きとあの人への憎悪で埋め尽くされていますのよ!私の、私の可愛い梨璃さんをあっさりと手の中に収めてしまう、本当にこれだから男の人は……」
「楓さん、これが現実なの。諦めて祝うこともこの世界の為よ。」
「嫌ですわ!私の梨璃さんを返してくださいな!」
「お前のじゃないだろ。」
「そうよ、
「まあ、今となっては蒼伊先生の梨璃になって知ったのですがね」
「「……」」
鶴紗は、2人にオーバーキルをしてしまった。
2人からは負のオーラが溢れている。
「ところで夢結様、隣の子は誰だ?」
「そうですわ、いつの間に、と言うよりも誰と夜に営んでいつ産んだ子ですか?」
「楓さん、貴女には本気で説教した方がいいようね。先に言っておくけど、私はまだ
「「えっ!?」」
その場が凍りついてしまった。
「そ、そうなんですね〜……」
「てっきり卒業してから、色んな男を誑かして食い物にしていたのかと思っていましたわ……、まさかここまでメンヘラを拗らせていますとは」
「悪かったわね、メンヘラで。まあ、私なんてそのせいで梨璃に捨てられたんだわ……」
夢結は、ヘラってしまっている
「楓、責任取って夢結様に男紹介してやれ。なるべく超ドMの変態でイケメンがいいだろう。」
「そうですわね、私の知る限りでは、多分居ないと思いますが……、責任を取るなら、やっぱり2人とも蒼伊先生に貰って頂いた方が……」
「法律的にダメだろ」
2人の会話をよそ目に夢結は本気で落ち込んでいた。
「大丈夫、夢結お母さん?」
美夢は、優しく夢結の頭を撫でる。
「か、楓。今の聞いたか?」
「え、ええ。衝撃的すぎて、脳に焼き付いてしまいましたわ……」
2人は唖然としている。
「一体いつの間に産んだんですか?」
「だから、この子は私の子じゃないけど、私のことを母親と同じと思っているのよ。まあ、私も自分の子供みたいに思っているわ」
「鶴紗さん、これって……」
「多分1年間で極度の梨璃不足で、男に身体を許し、ヤリ捨てされてしまった末路なんだろう」
「だから、私の子じゃないって言ってるでしょ!」
「じゃあ、誰の子ですの?」
「美鈴お姉様よ!あの人と、あの人を誑かした男の子供よ!」
「あー、何も聞かなったことにしておきますね。ところで、その子、名前何って言うんですか?」
「美夢、自己紹介しなさい」
「は〜い!」
美夢は椅子から立ち上がり、鶴紗と楓の方を向いた。
「初めまして、川添美夢です。8歳です。」
「な、なんですかこの子、天使なんですが……」
「ああ、問題なく守ってあげたくなるな。美夢ちゃん、飴食べるか?」
「食べる〜」
「鶴紗さん、餌付けは程々でしてちょうだい、私のような性根が曲がった子に育ってしまうから」
「そうですわよ、美夢ちゃん、こっちのチョコレートもあげますわ」
「本当に程々にしてちょうだい!」
この時、夢結は美夢を連れて来た事を少しだけ後悔していた
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