アサルトリリィ Thousand Flower   作:汐風波沙

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第13話 私が守らなきゃ……

「あら、朝は早い方なのね。おはよう、美夢」

百由は、ラボの扉を開いて、美夢が居ることを確認して言った。

「おはようございます、百由様。寝心地とかって大丈夫でしたか?」

美夢は、チャームの修復をしながら答えた。

「ええ、バッチリよ!ここ2、3日まともに寝てなかったから、しっかり眠ることが出来たわ!お陰で調子もとてもいいわ!」

百由は、肩を回す動作をする。

「それは、良かったです。ところで、何故早朝から私のラボに?」

「そうね、ちょっと機材を貸してもらおうと思ってね……、その、チャームを1本修理しないといけなくて」

「どんなチャームですか?」

「大きさは、普通のチャーム6本分くらいで、私とグロっぴのチャームを収納出来るように設計したから、実質8本か。まあ、この世界に移動してしまった原因のチャームね」

「なるほど、次元の穴を開けられる程の強力な出力を叩き出す化け物チャームを作ったんですね。アホなのか天才なのか、わからなくなってきましたよ……」

「ハッハッハー、私にとってはそんなの日常茶飯事のことなのよ!誰もしなかったことを、私がして、学校の設備を吹き飛ばして、怒られたり、何度も失敗して、時には後悔して……、それでも、リリィ一人一人の犠牲を減らして、少しでもたくさんの女の子達に笑って生きて欲しい。それが私が戦う、そして研究をする理由と言うところかしら。と言ってもそんな事聞いてないか……」

「アハハハ」と百由は、少し寂しそうな笑顔を見せる。

そのことを察したのか、美夢は、

「私は、もう誰もいなくなって欲しくない。どんなに私を嫌っていても、私にたくさんの愛をくれる人も、誰一人死んで欲しくないんです。その為なら、私は何度だってこの命を賭けることが出来る。でも、それでも、私はアーセナルで、リリィで、そして、嫌われ者だから、私が駆け付ける時は、いつも1歩遅くれていて、誰かのないている戦場だから……」

美夢は、自身の胸に手を当てる。

「それでも、何があっても前に進まないといけない。私には、()()()()()()()()()()()()()()()()、ただひたすら前に進むしか道がないんです。たとえ死神や殺人鬼と言われたとしても……」

「……」

百由は、絶句した。

彼女の覚悟を、自身の気持ちが熱くなって行って、気持ちが高ぶっているのが分かる。

「美夢、あまり思い詰めたらダメよ。貴女が壊れてしまう。必ずいつか限界が来て、自分が自分で無くなる瞬間が貴女にも来てしまう。だから、思い詰めたらダメ……」

百由は、美夢を優しく抱きしめる。

優しく、そして熱烈な抱擁をする。

「百由、様……」

それを美夢は、抱きしめ返す。

『この子は、私が守らないと……』百由は、心の中でそう思っていた。

 

 

 

 

数分間2人は熱い抱擁をして、

「気持ちは、収まった?」

百由は、美夢に聞く。

「はい、落ち着きました」

美夢は、百由から離れた。

2人は少しよそよそしかったが、そのよそよそしさを打ち消すように、美夢のお腹の音が鳴った。

「まずは、お腹をいっぱいにしないとね!」

「そ、そうですね!朝ごはん、行きましょうか……」

美夢は、着ていたエプロンを脱ぎ、制服へ着替える

あたふたしているのを見て、百由は後ろに回り、

「ほらっ、じっとして……」

手馴れた手つきで着付けていく。

数分後、

「出来上がり!」

「あ、ありがとうございます!ただ……」

「何かしら?」

「この編み込みは何でしょうか?」

「そんなの決まってるじゃない!オシャレよ!」

ドヤァとした顔をしながら、百由は言い切った。

「ま、まあ、可愛いですが、私には似合いませんよ……」

少し恥ずかしそうに編み込みの先端をくねくねさせる美夢。

「貴女、自覚していないようだから言うけど」

百由は、美夢の頬に手を当て、顔を耳元に近づけた。

「とても可愛らしい顔をしているわよ」

と囁くように言った。

「なっ!?」

耳を抑えながら、美夢は百由から離れた。

「も、もう!からかわないでください!」

「ハッハッハー、ごめんごめん。あまりにも可愛らしい反応をするから少し意地悪しちゃった!」

「ごめんね」と言いながら、百由はドアの前にたった。

「さてと、朝ごはんは何処で食べられるのかしら?」

「食堂ですよ!まあ、道なんて知らないと思いますから、案内しますよ」

「ええ、お願いするわ!」

「かしこまりました!」

こうして2人は、朝食を摂る為に食堂へ向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

________続く




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