アサルトリリィ Thousand Flower   作:汐風波沙

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私が守らなきゃ……②

「あ、百由様!儂を助けてくれぬか?」

百由と美夢が食堂につくと、ミリアムが満腹のご様子だった。

「あらグロっぴ、そんなに満腹そうにして珍しいわね。皆からデーザト貰ったとか?」

「そうなのじゃ、それに、この食堂のご飯は、量が多いのじゃ……」

「そうですかね?私は長い間食べてますが、そうは感じませんね……」

「お主はどんだけ食うのじゃ……」

ミリアムは少し引き攣った笑顔をした。

「それじゃあ、私達も朝食を摂りましょうか」

美夢は、食券を2枚買うと、1枚を百由に渡す。

「そうね、ちゃんとした朝食を摂るのは、実に2ヶ月ぶりだけど、たまには栄養のあるものを食べないとね!」

「百由様はもう少し休んだ方がいいのじゃ……」

「ハッハッハー」とドヤ顔をしながら笑う百由を見ながらミリアムは、言った。

「さてと、今日の朝食は……」

百由が食券を受け取ろうとした時、

"ドォォォォン!"

という音と地響きがした。

「タイミングが悪いわね、どうするの?」

「私は、行きますが、お2人はここで待機してもらった方がいいでしょうね。仮にもお2人は一応お客様なので……」

美夢は、それだけ言うと音のなった方向へ走って行った。

「百由様、これはマズイのでは無いのか?」

「そうね、でも、先に食事を摂ってから追いかけるわ。グロっぴは、先に追いかけていいわよ」

「じゃあ、先に行って来るのじゃ!」

ミリアムは、美夢を追いかけるように走り出した。

「さてと、私は理事長代行に話を聞きに行くとしますか……」

百由は、急いで食事を摂り、理事長代行室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「絶対、絶対アイツだ!このマギの気配は、あの日、私から大切な人を奪ったアイツは、絶対に許したりなんてしない……」

美夢は、ナイフ型チャームを握った。

その姿は、目の奥に殺意の光を宿し、そして、髪は、少し白くなっていた。

「アイツだけは、絶対に私が殺すわ!」

美夢は、チャームを電脳(サイコキネシス)を使用し浮いて、空中を走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チッ、何だよ、このヒュージ!私達からマギを吸っているの……か?」

1人のリリィが、膝を地面に着いた。

「なんなんだよ、それに、何で、こんなに硬いんだ……」

最後の力を振り絞り、別のリリィがヒュージの身体にチャームの斬撃を与えるが、全くもって、ダメージにならなかった。

「これじゃあ、もう、私達人類は、もう滅ぶしかないじゃない……」

諦めて泣き出してしまったリリィの前を白い何かが通り過ぎた。

「くそっ、援軍はまだなのか!」

「私達では太刀打ち出来ないわ、この場を離脱して報告を……」

「嫌です!」

「ッ!?」

「私は何があっても諦めない!ここで諦めたら、たくさんの人が悲しむ事になる!そんなの!そんな事私は許さない!」

「……」

レギオンのリーダーらしきリリィは言葉を失ったが、それ以上にチャームをひたすらに振り続けるリリィに同調するようにチャームを降り始めた。

「仕方ないわね、貴女のシュッツエンゲルとして、一緒に死んであげるわよ!」

「ありがとうございます、お姉様!」

2人は再びチャームを構える。

「「はぁぁぁぁぁあ!」」

2人は同じ場所を×印を描くように切り裂いた。

「ギュィィィィィィィィィイッ!」

ヒュージは、ダメージを受けたのか、唸り声のような鳴き声を上げる。

しかし、攻撃の反動で動けない2人のリリィに対して腕を振り下ろした。

「ここで終わりみたいね、貴女は、最高の妹だったわ」

「お姉様の方こそ、最高のお姉様でしたよ!私はお姉様のシルトになれて、幸せでした……」

2人はお互いの手を握り合い、額を寄せ合い、目を瞑り、死を受け入れようとしていた。

しかし、いつまで経っても降りてこない足を不思議に思い、頭上に目を向ける。

足は、頭上1mの位置で止まっていた。

正確には、たくさんのナイフ型チャームが、盾になり、ヒュージの足を防いでいた。

「こ、これはあの子の絶対防御で名高い扶郎花(ふろうか)!?」

「まさか、あの状況から間に合ったの!?」

「とにかく、今は動くわよ!」

「は、はい!」

2人は、足の範囲外に出て後退し、空を見上げる。

2人が後退し終えたと同時にナイフ型チャームの盾は姿を消した。

そして、ズドーンっ!という地響きが鳴り響いた。

「お、お姉様、空を見上げてみて下さい!」

「え……」

空には、何千万いや、何億本のナイフ型チャームが構えられていた。

「降り注げ」

そう美夢は、呟く。

そして、空中で固定されていたナイフ型チャームが、ヒュージに向かって降り注ぐ。

ヒュージは、美夢に向かって飛び上がったが、遅かった。

ヒュージが飛び上がったことにより、ほんの少しだけ早くナイフが当たる。そして、全てが電脳(レプリカ)の為、当たった瞬間に消える。

「な、何なんだ、あのリリィは……」

「無茶苦茶だが、味方である限りは大丈夫だろう……、それよりも、我々の隊は退いて現在の状況を早く学園に持ち帰るぞ!」

「でも!」

「これは、隊長命令だ。ここにいても、あの子の邪魔になるだけだ!」

「わかり、ました……」

そう呟くと、そのリリィも大人しく拠点である学園まで後退した。

「これで、巻き込まないで済む……」

そう呟き、美夢はニヤリと笑う。

そして、

「なあ、お前私の事を覚えてるよな!1年前のあの日!夢結お母さんを私から奪ったアンタだけは絶対に許さないって決めてたんだよ!今度は、私がアンタを八つ裂きにしてあげるよ……、《ルナティックトランサー》!」

そう言って、レアスキルを発動させ、ヒュージの下に回り込む。

「はぁぁぁぁぁ!」

と叫びながら、ヒュージを蹴り上げる。

ヒュージは、空中で無防備になる。

そして、

「《縮地》!《この世の理》!《ヘリオスフィア》!」

3種類のレアスキルを更に発動させ、

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

と叫びながら、片手にナイフ型チャームを持ち、突進しながら切り裂く。

美夢が通り過ぎる度に、ヒュージは、傷を負う。

そして、ヒュージの下から上に向かって切り裂き、最も高い位置に到達した。

「これで、お終いっ!」

足の裏に電脳(サイコキネシス)でナイフを固定し、先程のリリィ達が付けた×印の位置から真っ直ぐ貫く。

反対側から出てきた時、美夢は、一本の錆びれたチャームを握り締め、その勢いのまま、地面に衝突するが、衝撃を最小にして、着地した。

そして、宙に浮いていたヒュージは、爆散し、その肉片と血液は戦場に降り注いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

________続く




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