アサルトリリィ Thousand Flower   作:汐風波沙

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皆さんこんにちは、汐風波沙です。
今回は会話多めです(大半が会話です)。


第3話 ボロボロのリリィ

「ちょっと、何よこの状況は……。」

百由が到着した頃には、ヒュージは姿を消していた。

そして、地面には大きなクレーターが出来ており、その中心に1人のリリィが立っていた。

「あの子がやったのかしら?不味いわね!」

百由はその子に近づく、その瞬間、そのリリィが崩れ落ちるように倒れた。

「ちょっと、大丈夫!?」

「……」

倒れているリリィからは反応がない。

「息は……、してるわね。状況からしてマジ切れね。」

「百由様!美夢(みゆ)!」

「おい鶴紗!儂を置いていくんじゃない!」

そこにミリアムと鶴紗が合流した。

「鶴紗さん、あなたこの子知っているの?」

「はい、うちのクラスの川添(かわぞえ)美夢、うちの学校の最高戦力ですね。今日は非番のはずなのに……」

「川添……、ってもしかしてこの子美鈴(みすず)様の血縁者なの!?」

「ああ、この世界で唯一カリスマの上位互換、レアスキル《ラプラス》を発動させ、人類滅亡を阻止したリリィの川添美鈴様の娘です。」

「ちょっと待つのじゃ!ラプラスを発動させたのはもう一人おるじゃろ!」

「もう1人?それは、誰だ?」

「そうね、もう一人いたわ。お人好しで、総受けのリリィが」

「名前を教えてくれ、そのリリィがこの世界を救う希望かもしれない!」

「鶴紗、本気で言っておるのか?」

「そうよ、あなた達のレギオンのリーダーでしょ?」

「2人とも何を言っているんですか、私は()()()()()()()()()()()()なんてありませんよ。」

「なん、ですって!?」

「じゃあ、この世界には一柳梨璃はいないのか!?」

「そうですね、この世界には多分そのリリィは存在していません。そのリリィがいたら、この世界の惨状は少しは解決していたのかもしれませんね……。それよりも、今はこの場から早く離れましょう。ヒュージを倒した後でも、危険すぎます。」

「それもそうね、鶴紗さんの本拠地に行きましょうか」

「もう行くのか?儂はまだマギが完全に回復したわけじゃないのに〜」

「ほら、拠点に戻ったらドーナツやるから頑張れ!」

「それは魅力的なのじゃ!儂、今ならマギなしでもヒュージを倒せそうじゃ!」

「本当にグロっぴは甘いものが好きなのね。とりあえず、この子は私が抱えていくわ。ところで、予備の服とかないかしら。この子、制服がボロボロなのよね〜」

「仕方ないよ、拠点に戻らないと服も無い。でも、私のローブくらいは貸せるから、着せてやってくれ」

そう言うと、鶴紗は着ていたローブを脱いで百由に渡した。

「リリィなら、第一に身だしなみなのに、こいつにはまた指導しないとな」

「鶴紗、少し嬉しそうじゃな。」

「ああ、生徒と話が出来るのはとても嬉しい。なんせ私は猫としか話したことが無いからな!」

そんな他愛のないことを話しながら、鶴紗達の拠点に向かっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

百由 脳内________

 

もしもこの子があの規模の攻撃を一人で出来るのなら、マギリフレクターも一撃で破ることが出来るのでは無いのかしら。

最も、このチャームは何?

腰の部分に本体が着いているようだけど、どうして6本のナイフと一丁のリボルバーが装備されているの?

この形式のチャーム、何処かで見た覚えがあるんだけど……、ダメだ、思い出せないわ。

とりあえず、あの人が生きていれば、あの人に会って話を聞かないといけないわね。




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