アサルトリリィ Thousand Flower 作:汐風波沙
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「さてと、梨璃。そろそろ起きなよ?マギを使い過ぎたとは言え、現役ほど使ってないでしょ?」
鶴紗は梨璃を揺すり、起きるように促す。
「……んっ、あ、鶴紗ちゃん、おはよぅ〜」
「おはよう梨璃、そろそろ起きなよ。ところで、スカートの裏地が思い切り見えてるよ。こんなところ、あの人には見せられないね」
寝ぼけていた梨璃は、「はっ」となり一瞬でスカートを直した。
「鶴紗ちゃん、わ、わわっ、私のパンツ見た!?」
「うん、見えてたよ。可愛い薄ピンクのね……」
「そこは嘘でも見てないって言うところでしょ!」
梨璃は、頬を膨らまし怒り始めたが、とある事に気が付きすぐに鶴紗に確認した。
「鶴紗ちゃん!美夢ちゃんは何処に行ったの?」
少し低い声に鶴紗は、「ヒッ」となったが、
「アイツなら、自分の、自分が越えなければいけない相手との戦いへ向かったよ」
「……んで」
「?」
「なんで止めなかったの!!」
梨璃は鶴紗に掴みかかり、そう訴えた。
「どうして!どうして無茶で無理な戦いに向かわせたの!何で!何で何で何で何で!!!」
「梨璃、落ち着……」
「こんな状況で落ち着いてなんて居られないよ!私はもう、仲間を失いたくないし、失って欲しくもない!!」
「聞け、梨璃!」
鶴紗は梨璃を思いきり引っ叩いた。
「いいか!定盛にチャームを突き立てたのは、私でも梨璃でも無い、美夢だ!美夢はもう覚悟が決まってたんだ。百由様とミリアムが次元を越えて現れてから、アイツは、アイツは変わったんだ、いい方に……」
鶴紗は梨璃の肩に手を置き、項垂れた。
そして、梨璃はよく分からない状態になり、鶴紗を抱き締めた。
「鶴紗ちゃん、私達も行こうよ。美夢ちゃんは、一人じゃまだダメだよ……」
「いや、アイツはもう一人で大丈夫だけど、一人では戦えない。だから、
そう言うと、美夢の工房に秋那、黒羽、緋色、燐華がチャームを装備して入ってきた。
「まあ、なんや!あの子ったら、面白そうな事を独り占めしようとして、ズルちゃうか!」
「緋色様、落ち着いてください。どうせこの後向かうのですから、落ち着いてください!」
といつもの調子のふたりと、
「美夢ちゃんは、私と2人で1人です!だから、必ず生きて帰ってきます!双葉先生、心配しないでください!!」
ドヤ顔で黒羽は、秋那を煽るように言う。
秋那は鼻で笑い飛ばしながら、煽りを受け流す。
「双葉先生、私は
秋那は、堂々と宣言した。
「みんな……」
「もう、美夢はひとりじゃないんだ。孤独で孤高を掲げていたアイツも、もうアイツの1部であり、仲間が美夢の支えになっている。もう、心配することは無いんだ……」
梨璃は涙を流しながら、口を出で覆う。
「誰かが困っている時に、支え合えるのが人だ。人は一人で生きては行けない。私達は支え合える関係でありたいんです。笑って、ふざけて、時々悲しい事があっても、誰かがその傷を埋め合って、喧嘩だってするだろうし、何かの拍子に傷付け傷つけられて、でもそれすらも歩み寄って……、そんな仲間であるのが、レギオンであり、私達リリィ同士の関係です!」
秋那は梨璃に手を伸ばす。
「今もひとりで戦う美夢を助ける為にも、私達を信じてくれますか?」
梨璃は秋那の手を取り、立ち上がる。
「貴女達が、みんなで帰ってくる事をここを守りながら、待ってます!」
目には涙を浮かべながら、梨璃は笑顔で答えた。
「それじゃあ……」
そう言うと、秋那は梨璃の手を離した。
「「「「行ってきます!!!!!!!!!」」」」
そして、4人は美夢を追って走り始めた。
〜何処かの戦場〜
カンッ!!
ヒュージとチャームのぶつかり合う。
「チッ、このままではここも突破されてしまう……」
「どうにかして、倒せないものなのか……」
1人のリリィが言った時、少しの風が吹いたような気がした。
そして、音もなく目の前のヒュージは真っ二つになっていた。
『急がなきゃ、早く、もっと速く!!』
美夢は走り続ける。
目の前にいる敵を薙ぎ払いがら進むため、誰も気が付かないのだろう。
「何だったんだ、今の?」
1人のリリィがそう呟いた。
「まるで、嵐の前の静けさって感じだな……」
その言葉がピッタリになる事象がこの後待ち受けていることを、誰も知らなかった。
________【続く】
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