自分の病室に戻り名前の書かれたプレートを見た
村上真由と書かれてある
これが今の自分の名前である
しばらくすると母と名乗る女性と男性が来た
男性が「真由、身体は大丈夫?パパの事も覚えてない?」と話しかけてきた
この人がお父さんなんだ。優しそうな人だ
「うん、痛い所はないよ。何も思い出せないの、ごめんなさい」
「今日は何かあった?」
母が質問を変えてきた
「さっきコーヒー飲んだの。久しぶりに飲んだ感じがして美味しかった」
そう答えると両親が驚いてこちらを見た
「まーちゃんはコーヒーが苦手だったはず」
母がそう言って父と何か話をしている
結局記憶喪失なので好みが変わったとかで話は決着したようだ
私は結局この身体の人の事を何一つ知らない
母が「まーちゃん、家に帰る?」と聞いてきたが私はこの病院でまだやる事があるので
「まだ混乱してるからもう一日入院するね」
「何か思い出したりしたら連絡してね」
「わかった」
そんなやり取りをして私は両親を病院の玄関まで送った
その後以前の私の病室に行って話をいろいろ聞かなくてはいけない
とりあえず記憶についてどこから覚えているか
私の事について何か知っているか
あと検査結果だな
鏡を見て自分を確認した
ちょっと前まで自分の姿を見て混乱したが今は大丈夫
整った顔立ちをしているがすごく美人かと考えたがそこまで思わない
男の時ぶつかったときは物凄い美人と思ったのに不思議なものだな
病室のプレートを見た
青山 悠太
以前の私と思うのはややこしくなるのでこれから青山君と呼ぶことにする
部屋の中から声が聞こえる
父さんと母さんの声だ
今は違う。青山君の父さんと母さんの声だ
姿を見るとさみしい気持ちになるので
一度自分の病室に戻ることにした
病室に戻ると同じ学校の佐々木さんが居た
佐々木さんは自動販売機でお金を落として困っていたので落としたお金を拾った記憶がある
とてもかわいい人といった印象である
私は思わず「あっ!」と声を出してしまった
佐々木さんは驚いた顔をして「真由ちゃん、私の事おぼえてるの?」と言ってきた
「顔はなんとなく覚えてるような・・・」
「うれしい」と言って泣きだした
なんてかわいい人なんだろう
「私の名前覚えてる?」
「ごめん」
ウソついてごめんね、佐々木みゆさん
「私佐々木美優、真由ちゃんの友達。美優と呼んでね。昨日倒れて記憶喪失になったと聞いてびっくりしちゃった」
「私倒れる前の事全部忘れちゃって。ごめんね」
「けど私の顔覚えてくれてたんでしょ。嬉しいわ」
「心配かけてごめんね、明日には家に帰るから連絡するね」
「うん、待ってるね」
涙を浮かべながら見てる。かわいい人だ
美優ちゃんが「暗くなる前に帰らなくちゃ」と言ったので
玄関まで送るのに一緒に病室を出た
途中廊下で青山君と出会った
私は青山君に会釈した時美優ちゃんが小さな声で「青山君・・・」と言ったのが聞こえた