恋姫無双〜黄鬚伝〜   作:ホークス馬鹿

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81話です。


81話

対岸の火事が治まったのは、夜が明けてからだった。しかし、まだそれも完全じゃ無かったため、消え残りや伏兵を警戒して、純達は長江南岸の上陸地点を、少し下ったあたりに取った。

 

秋蘭「純様。野営地の展開、凪達が作業を始めております。夕刻までには終わるかと。」

 

純「そっか。・・・夜の損害はどうだった?」

 

秋蘭「連中の勇み足もあったのでしょう。あれ程の戦にしては、思ったほどでは。・・・ですが、翠達が。」

 

純「何だ?」

 

そう言って翠達に目を向けると

 

翠「純殿、ヒドいぜ。黄蓋が裏切るというなら、あたしに一言あっても良いじゃないか・・・聞けば、秋蘭や稟達は皆知っていたというじゃないか?」

 

愛紗「私も聞いておりませんが・・・。楼杏殿は?」

 

楼杏「私も聞いてなかったけど、私は臣下として、純さんの命に従うまでと思っただけよ。」

 

と翠と愛紗は少し不満な顔で言った。しかし、楼杏はそういう顔をせず、逆に受け入れていた。

 

純「なら、二人とも。聞いていたらどうしたんだよ?」

 

その問いに

 

翠「当然、黄蓋に貼り付いて、反逆などさせねーように・・・」

 

風「それでは意味がないのです。外と呼応して裏切ったところを叩く予定でしたのでー。」

 

翠はそう答えたが、風にバッサリ斬り捨てられたのだった。

 

愛紗「なら、そのように説明していただければ・・・!」

 

秋蘭「上手く隠せたか、愛紗?」

 

愛紗「うむむ・・・。」

 

稟「純様。今後の進路なのですが・・・」

 

稟「劉備は長江を遡り、蜀へと戻っていきました。孫策達は長江を下り、国境の防備を固めているようです。」

 

風「孫策さんは最早半死半生です。しかし、手負いの獣程恐ろしいものもないのです。」

 

稟「先に手薄な劉備を討つという手もありますが・・・如何致しましょう?」

 

これに

 

純「勿論、孫策にとどめを刺す。次は陸での戦いになるだろうしな。」

 

そう純は答えた。

 

翠「陸か!よっしゃ、これであたしの馬が活きるぜ!」

 

愛紗「私も、馬に乗って偃月刀を振るいたいものだ!」

 

純「流石に、船旅は飽きたか?」

 

愛紗「はっ。あれの上じゃ、どうしても偃月刀を振るうのが難しくて・・・。」

 

翠「あたしもだぜ。西涼の錦馬超の恐ろしさ、更に見せてやるぜ!」

 

純「なら、やはり孫策だな。策は稟、引き続き任せるぞ。」

 

稟「承知致しました。」

 

すると

 

曹彰軍武将A「しかし、孫呉を攻めるか否かは曹操様の指示を仰ぐべきでは?」

 

と一人の武将は言ったが

 

純「そんなの待っていたら、孫策達は体勢を立て直してしまう。それこそ、我が軍に不利になってしまう。」

 

純「『将、軍にありては、君命をも受けざるところにあり』とも言う。例え姉上が許可しなくても、俺は孫呉を平定するため出陣する!」

 

と純はそう言った。

 

稟「私も純様の意見に賛成です。今ここで指示を待っていては、好機を逃す恐れがあります。今すぐにでも出陣し、孫呉を平定すべきです。」

 

純「そういう事だ。このまま孫呉を平定したら、姉上は大陸の覇者に更に近付く。その喜びを共に分かち合い、姉上に勝利を届けるぞ!」

 

「「「おおーっ!!」」」

 

そして、純達は孫呉の平定に出陣したのだった。

 

 

 

 

 

 

陳留・玉座の間

 

 

 

 

 

 

華琳「・・・。」

 

桂花「華琳様・・・?」

 

華琳「純が、赤壁にて孫策と劉備の連合軍を撃破したわ。」

 

これには

 

春蘭「おおーっ!流石純様だ!」

 

華侖「純兄、流石っすー!ねー柳琳!」

 

柳琳「ええ、そうね。」

 

栄華「お兄様・・・。」

 

一刀「ス、スゲー・・・!」

 

一同皆喜びの声を上げていた。

 

華琳「ええ、そうね。」

 

栄華「それで、お兄様は何と?」

 

華琳「このまま引き続き、孫呉を平定するため、兵を進めると言っているわ。」

 

これに

 

栄華「しかし、お姉様の許可無く進軍するのは・・・」

 

桂花「そうです華琳様。いくら曹魏の兵権を全て握っているからって・・・」

 

栄華と桂花は揃って不安な顔で言った。

 

華琳「仕方ないわ。我が軍で最も戦に長けている純が、現場でそう判断したのだから、止める事は出来ないし、曹魏の将兵は全て純の命令しか従わないわ。」

 

華琳「それに、『将、軍にありては、君命をも受けざるところにあり』とも言うし、私は気にしてないわ。」

 

この二人の問いに、華琳はそう答えた。

 

栄華「お姉様がそう仰るなら・・・。」

 

桂花「・・・御意。」

 

これに、栄華と桂花はそう言い拱手した。

 

春蘭「栄華、桂花。純様は『黄鬚』と呼ばれし勇将なんだ!純様ならば、孫呉をいや、蜀も平定し、華琳様をこの大陸の王にさせてくれるのだぞ!」

 

華侖「そうっすよ!純兄は、大陸で一番強い武人なんすよー!」

 

その時、春蘭と華侖はそう栄華と桂花に言った。

 

華琳「・・・。」

 

一刀「華琳?」

 

華琳「どうかした、一刀?」

 

一刀「・・・いや、何でも無い。」

 

華琳「・・・そう。」

 

この時、華琳の顔が僅かに怯えてるような顔をしていた事に一刀は気付いたのであった。




投稿できました。

コンパクトに纏めました。とはいえ、今回の内容は完全に頭に思い付いた内容を書いただけですが・・・。

それでは、また。
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