恋姫無双〜黄鬚伝〜   作:ホークス馬鹿

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94話です。


94話

最後の戦いが幕を開けた。

 

純「これが最後の戦いだ・・・余力を残す必要はねー。全軍進撃しろ!」

 

劉備「ここで曹彰さんを止めないと、何度も同じ事が繰り返される・・・。だから皆、お願い!これを最後の戦いにして!」

 

こうして、両軍は激突した。

 

純「うおりゃああっ!」

 

ズバッ!ザシュッ!

 

蜀軍兵士「「「ギャアアッ!!」」」

 

純「まだまだ!ぬりーぞ!この程度で俺達を止められると思うなよ!」

 

愛紗「純様に続けーっ!」

 

趙雲「くっ!この戦闘狂共がっ・・・お主らの存在が新たな戦いを呼ぶ!」

 

秋蘭「対話などでわかり合えるのなら、我々はここに存在せんよ。」

 

張飛「だからそれを鈴々達で終わりにしようと言ってるのだー!」

 

翠「そっちが降参すれば今すぐ終わる話じゃねーか!」

 

厳顔「これはしたり。しかし信念を失うと死ぬ事には、然程違いは無いと儂は思うのじゃがな。」

 

純「良く分かってんじゃねーか。じゃあこっちがどうするかってのも、分かってるよな?」

 

鳳統「私達は、一人でここにいるわけじゃない・・・後ろに沢山の人の思いがある・・・そして、志半ばで死んじゃった朱里ちゃんの思いも・・・だから退くわけにはいかないんですっ!」

 

黄忠「そろそろ皆に後を託そうかと思っていたけれど、まだまだ隠居するには早いようね。私も心は同じなのだから!」

 

そして、戦いは激しさを増し、一進一退の攻防となったが、段々と形勢が純の方に優勢となっていった。

 

劉備「曹彰さんっ・・・もう十分じゃないですか。ここで終わりにしませんか?」

 

純「ああ?負けんのがこえーのか?ならば白旗でも掲げてみれば良いんじゃねーか?」

 

劉備「・・・和睦に応じてくれるのなら。」

 

純「それは無理な話だ。そうなれば俺は、劉備が負けを認めて降伏したと、天下に向けて喧伝するつもりだからな。」

 

劉備「どうしてそこまで・・・!」

 

純「これが俺と姉上が信じる、最も繁栄に満ちた未来への道筋だからだ。テメーのそれとは相容れねーんだよ。」

 

劉備「っ・・・。」

 

純「さあて後一押しだ!奮え、曹魏の勇者達よ!お前らの力はこんなものじゃねーはずだ!全ての力を余す事無く、全力を振り絞れ!」

 

この純の鼓舞に

 

曹彰軍兵士「「「おおーっ!!」」」

 

曹彰軍の士気は最高潮に上り詰めていき、どんどん呉蜀連合軍を呑み込んでいった。そして

 

劉備「うぅっ・・・もう保たないかも・・・っ。」

 

純「ふっ。道は拓かれた。さあて、決着をつけにいこうか。」

 

純達は、呉蜀連合軍の主力である本隊を完全に呑み込んだのだった。

 

 

 

 

 

ガギン!キン!ドガン!

 

愛紗「くぅぅ・・・っ。流石趙子龍。劣勢でありながら、ここまで抗うか・・・!」

 

趙雲「当たり前だ!私は桃香様の槍!例え最後の一人になろうとも・・・我が主の為、負けるわけにはいかんのだ!」

 

愛紗「その志・・・分からんでもない。しかし貴様の槍、我が主の為に折らせてもらおう・・・!」

 

その時

 

孫策「趙雲、無事か!」

 

趙雲「雪蓮か!」

 

孫策が、太史慈と一緒に現れた。

 

愛紗「・・・むぅ。流石にこの二人が加勢となると・・・!」

 

霞「趙雲、見付けたでぇっ!」

 

すると今度は

 

趙雲「ちっ!張遼か!」

 

霞が現れた。

 

霞「おうよ!この張文遠から逃げられると思ったら大間違いやで、趙雲!」

 

愛紗「良いところに来た!霞、趙雲の相手は任せる!」

 

霞「言われんでもやったるわい!趙雲、行くでぇっ!」

 

孫策「なら私達は・・・」

 

愛紗「・・・私が相手をさせてもらう。一度、貴様ら二人とも、戦ってみたかったのだ!」

 

太史慈「良いわね。そういうの、嫌いじゃ無いわよ!」

 

孫策「行くわよ、関羽!」

 

 

 

 

 

 

ガギン!ドン!ドガーン!

 

翠「降参しやがれ、チビ!」

 

張飛「なにおぅ!そっちこそ降参しろ!」

 

翠「うりゃあああっ!!」

 

ガギン!

 

張飛「うりゃりゃりゃあああっ!」

 

ガギン!ドン!ガギン!

 

秋蘭「投降した兵士を攻撃する事はまかりならん!しかし、刃向かってくる者には容赦するな!」

 

凪「秋蘭様、敵の増援が・・・!」

 

秋蘭「まだ残っているか。だが、これで最後・・・いや。」

 

凪「秋蘭様?」

 

秋蘭「成程。最後に大物が来たな。・・・黄忠!」

 

秋蘭の見てる先には

 

黄忠「夏侯淵!あなた達をこれ以上自由に動かすわけにはいかないの!足止めさせてもらいます!」

 

黄忠がいた。

 

秋蘭「・・・凪、私の前と隊の指揮を任せて良いか?」

 

凪「勿論です!秋蘭様は、黄忠と存分に!」

 

黄忠「粋怜さん。隊の指揮は任せて良い?」

 

程普「ええ。その為に私を連れて来たんでしょ。・・・相手は違うけど祭の仇、頼むわよ。」

 

黄忠「・・・任せて頂戴。」

 

黄忠「ならば夏侯妙才。いざ尋常に・・・!」

 

秋蘭「それはこちらの台詞だ。黄漢升!」

 

そして、互いに弓を構えたのだった。

 

 

 

 

 

 

鳳統「敵の本陣まで切り開く事は、出来ませんか・・・。」

 

周瑜「・・・ここまで来て、まだこのような力が残っていたとはな。」

 

周瑜「包、こちらの予備兵力は?」

 

魯粛「ひゃわわ、もうそんなもの残ってませんよぅ!」

 

陸遜「やっぱり蓮華様達が引いた後、一呼吸置いたのが良くありませんでしたかねぇ・・・?」

 

鳳統「あそこで無理に押し込んでも、消耗戦になるだけでした。少なくとも、あそこで仕切り直すのは間違いでは無かった筈。」

 

周瑜「だがそれでも、向こうの流れに乗せられつつあるのが気に入らんな。」

 

呂蒙「それに、相手も戦えば戦うほど、どんどん強さが増していきました。」

 

陸遜「密偵からの情報ですと、曹彰さんは成都に到着する三日前に、糧食を三日分のみ残し、後は燃やしたりして、ほぼ背水の陣に近い状態にしたそうです。」

 

周瑜「・・・まるで、かつて西楚の覇王項羽が、章邯率いる秦の主力軍を撃破した鉅鹿の戦いにそっくりだな。」

 

鳳統「はい。冥琳さんの仰るとおりです。数の違いはありますが、それとよく似ています。」

 

魯粛「ひゃわわ、そんな事が簡単に出来るなんて・・・!」

 

周瑜「うむ。圧倒的武勇と類い稀なる統率力で味方の士気を極限以上に上げて、敵を打ち破る。まさに曹彰は、古今比類無き戦の天才だな。恐らく、古の知将、猛将相手でも彼奴に勝てる者はおらんだろう。」

 

呂蒙「それって、鉅鹿の戦いを実際にやった項羽でも・・・ですか?」

 

周瑜「ああ・・・。項羽でも、一騎打ちで倒せてしまうだろうな。」

 

魯粛「それに何と言うんでしょうか・・・以前よりも益々威圧感が増したような気がしますよ・・・!」

 

周瑜「ああ。見てる私も、気を抜いたら気絶してしまう程の覇気だ。」

 

鳳統「・・・はい。」

 

周瑜「・・・劉備には到底無理だな。」

 

鳳統「・・・そうですね。」

 

 

 

 

 

 

蜀軍本陣

 

 

 

 

 

孫尚香「ねえ、桃香。そろそろ城内に戻った方が良いんじゃない?きっと雛里達も心配してるよ?」

 

劉備「うん・・・。皆・・・。」

 

孫権「桃香殿・・・。」

 

その時

 

バタリ

 

蜀軍兵士A「おい、どうしたんだ!?」

 

一人の蜀軍兵士が、突然倒れた。その時

 

ズン!

 

劉備「っ!?」

 

孫権「な、何!?」

 

孫尚香「な、何!?この圧迫感!?」

 

孫権「う、上手く・・・息が・・・出来ない・・・!!」

 

甘寧「蓮華様・・・!小蓮様・・・!くっ・・・!」

 

劉備達は突然息苦しくなって、立てなくなり、意識を保つのがやっとの状態になった。そんな中

 

バタリ

 

蜀軍兵士B「おい、どうした!?」

 

バタリ

 

蜀軍兵士C「何が起きてんだ!?」

 

蜀軍兵士がどんどん倒れていった。

そしてそこに現れたのは

 

魏延「ぐっ!何て威圧感だ・・・!?立っているのがやっとだ・・・!!けど・・・これ以上は・・・わあっ!!」

 

劉備「え、焔耶ちゃん・・・!」

 

魏延「と、桃香様、お逃げ下さい!く、くそ、ここは絶対・・・!」

 

孫尚香「こ・・・この圧迫感って・・・!」

 

孫権「まさか・・・!けど・・・以前はこんなに強くなかったはず・・・!」

 

純「・・・勝負はついたぞ、劉備。」

 

圧倒的覇気を身に纏った純が現れたのだった。

 

劉備「え・・・?そ、曹彰さん・・・っ!?」

 

純「剣を抜け、劉備。それとも、その腰に帯びているのは飾りか?」

 

劉備「・・・っ。」

 

孫権「まさか・・・総帥自ら敵陣に乗り込むとは・・・!」

 

純「生憎、俺はこういう戦い方しか出来ねーんだよ。」

 

孫尚香「で、でも・・・こっちにはまだ・・・シャオ達が・・・!」

 

すると、それを聞いた純は

 

純「ふっ・・・テメーらが俺の相手になると思ってんのか、ああ?」

 

甘寧「ぐ・・・っ、また殺気と威圧感が強くなっただと・・・っ!」

 

どんどん覇気が強くなり

 

孫尚香「あ・・・あ・・・い、いや・・・!」

 

孫権「シャオっ!!」

 

孫尚香は完全に臆してしまい、腰が抜け尻を突いてしまった。

 

魏延「な・・・舐めるな曹彰!でえーいっ!」

 

劉備「焔耶ちゃん・・・っ!」

 

それを振り払うように、魏延が攻撃をしたが

 

純「・・・ふんっ。」

 

ガシィ!

 

魏延「な・・・っ!?」

 

純は左手であっさりと止めた。

 

純「その勇気は賞賛に値するが、対峙している者の力を見抜けねーテメーは、俺の相手じゃねーよ。」

 

甘寧「嘘・・・だろ!?焔耶のあの攻撃を・・・素手で止めただと・・・!?」

 

純「この程度の相手に、この『黄鬚』曹彰が止められると思ったか!」

 

そして

 

純「うおりゃああっ!!」

 

魏延「うわあああっ!!」

 

純に鈍砕骨諸共軽々と投げ飛ばされてしまったのだった。

 

純「力量の差が分かっただろう、なら下がりな。・・・俺は、コイツに用があんだよ。」

 

そう言って、純は劉備を指差した。

 

劉備「・・・っ!」

 

純「・・・天命は既に下った。その天命を確かめる勇気・・・テメーにはあんのか?」

 

純「もしあるんなら・・・劉備。その剣を抜いて、俺と対峙してみせろ。」

 

孫権「そんな、無茶な!」

 

純「どうした、抜かねーのか?テメーの理想は、その程度か?」

 

劉備「・・・曹彰さん。」

 

そして

 

魏延「桃香様!」

 

劉備は剣を抜いた。

 

孫権「無茶よ!」

 

劉備「確かに無茶かもしれない・・・でも、ここで悪逆曹彰さんを討てば、この大陸は笑顔になる!私の理想が叶う・・・!それに・・・黄蓋さんと朱里ちゃんの仇を討てる!」

 

孫権「しかし・・・!思春!皆を呼んできて!このままじゃ、桃香が・・・!」

 

甘寧「承知!」

 

そして、孫権は甘寧にそう命令し、甘寧はその場を後にした。

 

純「・・・来な、劉備。」

 

劉備「行きます!でええええいっ!」

 

そして、純と劉備の一騎打ちが始まったのであった。




投稿できました。

上手く書けたかな・・・。

矛盾点があったら、ご指摘下さい。

もうすぐ、この戦が終わります。

それでは、また。
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