恋姫無双〜黄鬚伝〜   作:ホークス馬鹿

31 / 121
華琳と純のお話です。


曹姉弟の過去

華琳と純は同い年の姉弟であるが、腹違いであり、純が一日遅く生まれたため、純が弟である。

純の母親は、純を生んですぐに亡くなってしまったため、父親曹嵩は純を引き取り、娘の華琳同様、可愛がった。

そして二人は、幼くしてすぐに非凡な才を発揮し、華琳は覇王としての才を、純は武人として、または指揮官としての才があった。曹嵩は、その二人を父親として、または曹家当主として愛しており、将来は姉が弟を、弟が姉を助け合うような仲になって欲しいと願った。

その願いの通り、二人は非常に仲が良く、お互い力を合わせ、助け合ってきた。

そして、二人は部屋でこんな話をした。

 

純「姉上、俺今度の戦に出る事が決まりました!初陣です!」

 

華琳「そう、良かったじゃない!」

 

純「はいっ!その戦で、俺は姉上の初陣の手柄を超えてみせますよ!」

 

華琳「言ったわね。けど、あなたならきっと超えられるわ!」

 

純「へへっ。それに、俺は机の上で書き物するなんて嫌ですから、戦場で父上を驚かせるぐらい活躍した方が良いですよ。」

 

そう言って、純は頭の後ろで手を組んで仰向けに寝ていたが、目を輝かせていた。

 

華琳「ふふっ、相変わらずね。」

 

純「そして、これからもこの腕で父上を助けられるようになってみせますよ!」

 

華琳「・・・でもそれには、あなたはもう少し勉学に力を入れた方が良いわよ。あなた、頭は悪くないのだから。」

 

純「俺は博士ではなく、衛青と霍去病のような将軍になりたいんですよ。それに、そういうのは姉上に任せますよ。」

 

華琳「全く、あなたはいつもそれね。」

 

純「良いじゃないですか。俺は戦場で敵を斬り殺し、姉上は父上がやっている難しくて良く分かんねー仕事を手伝う。これで父上を支え合えますよ。」

 

華琳「全くあなたは・・・。けど、一理あるわね。」

 

純「でしょ。だから、共に父上を支えましょう!」

 

華琳「ええ!」

 

そう言い、お互い笑い合ったのだった。その様子を見ていた

 

曹嵩(相変わらず仲が良い・・・。この二人なら、曹家は安泰じゃ。そして、この乱れた世を治める事が・・・)

 

曹嵩は目を細めながら見ていたのだった。

その二人の絆が更に深まったきっかけが起きた。それは、曹嵩が病に倒れた事である。この時純は、秋蘭と一緒に賊討伐に遠征に行っていたため、不在だった。

 

華琳「お父様、お加減はいかがですか?」

 

曹嵩「・・・華琳か。どうやらわしも・・・ここまでのようじゃな・・・。」

 

華琳「何を言っているのですか!!お父様はきっと良くなります!!弱気にならないで下さい!!」

 

曹嵩「・・・いや、自分の事は・・・一番理解しておる。・・・その前に、一つお主に言い遺したい事がある。」

 

そう言って、曹嵩は寝台から起き上がった。

 

華琳「・・・何でしょう、お父様。」

 

曹嵩「・・・兵を率いて戦場に駆け、天下の争いに与するような事においては・・・お前は純に遠く及ばぬ・・・。」

 

華琳「はい。それは重々理解しております。私は、純の武勇と軍才には遠く及びません。」

 

曹嵩「・・・されど才ある者を用いて国を発展させる事については・・・お前は純より遙かに勝っている。戦の事は全て純に任せ・・・お前は国の事を考えて互いに力を合わせ、助け合い、そして・・・大業を成せ。」

 

華琳「はい、お父様。そのお言葉、胸にしかと刻みます。」

 

曹嵩「・・・それを聞いて安心した。・・・春蘭、華侖、柳琳、栄華・・・。お前達も・・・華琳と純の事を頼んだぞ・・・。」

 

それを聞いた春蘭達は

 

春・侖・柳・栄「「「「はっ!!!!」」」」

 

涙を流しながら拱手した。そして

 

曹嵩「・・・良き人生じゃった・・・。」

 

そう言い、曹嵩は息を引き取った。

 

華琳「お父様!」

 

春蘭「曹嵩様ー!!わぁーっ!!」

 

華侖「曹嵩様ー!!目を開けて下さいっすー!!」

 

柳琳「いけません、曹嵩様!!」

 

栄華「曹嵩様!!」

 

華琳「お父様!!目をお開け下さいっ!!お父様ー!!」

 

彼女らがどんなに呼びかけても、曹嵩は二度と目を開ける事はなかったのだった。

 

華琳「・・・春蘭。」

 

春蘭「はっ!」

 

華琳「純達に遣いを出しなさい。」

 

春蘭「はっ、直ちに。」

 

華琳「栄華。お父様の葬儀の準備を。」

 

栄華「お任せ下さい。」

 

そして、華琳の命で行動が開始された。

 

 

 

 

黄鬚隊

 

 

 

 

その頃、純は賊を平定し、秋蘭と共に戦後処理をしている所だった。そこへ

 

兵士A「曹彰様!曹彰様!」

 

春蘭が送った遣いの兵士がやって来た。

 

純「一体何事だ?」

 

兵士A「曹操様の命です。すぐにお戻り下さい!」

 

純「何があった?」

 

兵士A「曹嵩様が・・・お亡くなりに・・・。」

 

純「・・・何だと!?」

 

秋蘭「・・・!?」

 

兵士の言葉に、純と秋蘭は目を見開き驚いた。

 

兵士A「曹嵩様は亡くなる前に、曹操様に曹家を任せ、曹彰様は姉曹操様と共に力を合わせ助け合うようにと。」

 

それを聞いた純は

 

純「・・・分かった。すぐ戻ると伝えてくれ。」

 

眉間にしわを寄せた状態でそう言った。それを見た秋蘭は

 

秋蘭(純様・・・。)

 

胸が締め付けられる気持ちになったのだった。

 

 

 

 

 

曹嵩霊前

 

 

 

 

 

曹嵩の霊前には、華琳を含めた一門がいた。

 

兵士B「申し上げます、曹操様。曹彰様が戻られました。」

 

その時、兵士がそう伝えてきた。それを聞いた華琳は

 

華琳「分かったわ。」

 

そう言って、兵士を下がらせた。すると

 

純「父上ー!!」

 

純の声が響き渡り、

 

純「父上!!」

 

純が秋蘭と共に戦装束の状態で現れた。そして

 

純「父上!!」

 

霊前に駆け、跪いて

 

純「父上ー!!一目お会いしようと、賊を平定した知らせと共に昼夜兼行で駆け戻ったのです!!姉上と共に力を合わせ父上を助け大業を成そうと誓ったのです!!父上は志半ばではありませんか!!戻って下さい!!お願いです父上ー!!」

 

泣きながらそう言い顔をうずめた。それを見た秋蘭は

 

秋蘭「純様・・・。」

 

目に涙を浮かべながら純の傍に寄って、優しく抱き締めた。すると純は、秋蘭の胸に顔を埋め、秋蘭はまるで赤子をあやすかのように頭を撫で、背中をポンポンと叩いたのだった。

 

華琳「純・・・。お父様は、私達に全てを託して逝ったわ。だから、お父様の思いを無駄にしてはいけないわ。」

 

華琳「辛いのは分かるわ、私も辛い。けど、いつまでもそうやって泣いては、お父様が浮かばれないわ。だから、私と一緒に大業を成しましょう。」

 

その時、華琳は涙を流しながら純にそう言った。

 

純「・・・そうですね、姉上。俺がこうして泣いては、父上も浮かばれませんね。」

 

それを聞いた純はそう言って泣き止んだ。

 

華琳「私が曹家の後を継ぐ!大業を成すため、皆よろしく頼むわ!」

 

全員「「「はっ!!!」」」

 

華琳「純、曹軍の全兵馬をあなたに託すわ。皆も、戦では私ではなく純に全て従いなさい!」

 

純「謹んでお受け致します!」

 

春・秋・侖・柳・栄「「「「「はっ!!」」」」」

 

これには、純を含め皆拱手した。そして、華琳と純との間の絆は益々強くなり、曹一門の結束も同じく一気に強まったのであった。




投稿できました。

タイトルが、前作と同じですが・・・。

今回は、とあるドラマのワンシーンを少し使い、アレンジしてみました。

ちょっとグダりましたが、お許し下さい(土下座)

それでは、また。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。