恋姫無双〜黄鬚伝〜   作:ホークス馬鹿

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56話です。


56話

陳留

 

 

 

一刀「西涼が攻めてきたぁ!?」

 

その話題が出たのは、純が潼関に着いた報告があって間もなくだった。

 

華琳「声が大きいわよ、一刀。ゆっくりお茶も飲めないでしょう。」

 

一刀「ごめん。けど、なんで・・・いくら何でも早すぎない?」

 

華琳「西涼の機動力ならこの程度は範囲内よ。」

 

一刀(マジか・・・。流石に急展開過ぎる気がしたけど、それだけスピードのある相手って事か。)

 

秋蘭「だからこそ、稟もこちらでの準備に時間を掛けていたのだろう。」

 

一刀「成程なぁ。で、被害は?純の事だから大丈夫だとは思うけど・・・」

 

風「稟ちゃんの報告では、特に大きな損害は出ていないそうですよー。」

 

一刀「そっか・・・良かった。」

 

しかし

 

華琳「・・・本当にそうなら良いのだけれどね。」

 

と華琳は言った。

 

一刀「どういう事?」

 

華琳「私ね、前に郭嘉の報告書を純に頼んで見た事があるんだけど、彼女の報告書は、感情を省いて客観的になり過ぎる所があるわ。」

 

華琳「それに、涼州の皆は五胡の侵攻と常に戦っていた連中よ。騎馬が主力だから機動力も高いし、戦慣れもしているわ。」

 

華琳「恐らく大兵力の激突よりも、少数での奇襲や神出鬼没の遊撃が中心でしょうね。」

 

一刀「そ、そうなのか・・・。」

 

華琳「けど、純はきっと期待に応えてくれる。必ず韓遂を倒し西涼を平定し、返す刀で漢中も平定してくれるわ。」

 

と華琳は力強くそう言った。

 

 

 

 

 

潼関

 

 

 

 

 

愛紗「純様!関中軍閥が襲撃してきました!」

 

純「そうか。稟、後方は任せた!」

 

稟「はっ、お任せ下さい。」

 

純「楼杏は、いつも通り陣の作業を頼む!」

 

楼杏「はい!」

 

純「残りは俺と来い!行くぞ!」

 

愛紗「はっ!」

 

翠「応!」

 

霞「今日も返り討ちにしたるわ!」

 

そう言って、純は愛紗、翠、霞と共に出撃した。そして、今日もあっさりと返り討ちにしたのだった。

 

 

 

 

 

韓遂軍本陣

 

 

 

 

 

韓遂「ぐぬぬ・・・。思ったよりやるのう。」

 

閻行「連中に急襲したり、挑発したりしても中々崩れません。」

 

成公英「このままでは、潼関に基地が完成し、我らが不利になります。」

 

韓遂「しかし、奴らの疲れもかなり溜まっておる筈じゃ。潼関の基地も、あと数日は掛かる筈。それまでに、何とか曹彰を討ち取るぞ!関中諸侯にもそう伝えよ!」

 

閻・成公「「はっ!」」

 

しかし、連中は気付かなかった。翌日の朝、潼関の基地は完成してしまった事に。

 

 

 

 

 

潼関

 

 

 

 

 

純「楼杏、良くやったな!」

 

楼杏「私は大した事してないわ。皆が頑張ってくれたお陰でもあるし、純さんも時々手伝ってくれたお陰で、工事も捗ったわ。」

 

稟「流石にもう少し掛かると想定してたのですが、驚きです。」

 

愛紗「とは言え、喜んでばかりもいられません。」

 

霞「ああ、韓遂の連中がまた攻めてきたで。」

 

そう言われ、陣の外を見た。

 

翠「・・・普段よりも砂煙が多い気がするな?」

 

稟「敵もこちらの前線基地が完成したのを見て、焦っているのでしょう。」

 

翠「・・・純殿、どうするんだ?」

 

純「勿論、追い払う。皆、頼むぞ!」

 

翠「応!」

 

愛紗「はっ!」

 

霞「了解や!」

 

楼杏「分かりました!」

 

稟「純様、後方はお任せ下さい!」

 

 

 

 

韓遂軍

 

 

 

 

韓遂「まさか・・・報告は本当だったのか!?」

 

閻行「こうも早く・・・!」

 

成公英「流石『黄鬚』曹彰ですね。・・・韓遂様、如何なさいますか?」

 

韓遂「決まっておるじゃろう!潼関を陥とす!奴らを殲滅させるのじゃ!!我らは二十万、向こうは十万じゃ!勝てぬ筈がなかろう!関中諸侯にもそう伝えよ!」

 

そして、韓遂は関中諸侯に攻撃の命令を下した。

 

 

 

 

純「皆、よく聞け!奴らは、欲にかられて西涼の英傑である馬騰殿を卑劣極まりない手で殺し、西涼を我が物にしようとした不逞の輩だ!ここで奴らを叩き潰し、西涼を取り戻し馬騰殿の手向けとする!皆、俺と共に奴らを叩き潰すぞ!!」

 

そう言い、純は兵を鼓舞した。

 

「「「おおーっ!!」」」

 

愛紗「純様!敵、動き始めました!」

 

純「なら、総員、攻撃開始ー!」

 

そして、両軍入り乱れての戦いが始まった。戦いは、一進一退の攻防となった。

 

愛紗「相も変わらず、流石西涼の騎馬だ!」

 

韓遂軍兵士A「うおおおっ!!」

 

愛紗「はあああっ!!」

 

韓遂軍兵士A「がはっ!」

 

愛紗「しかし、我らも負けるわけにはいかぬ!」

 

愛紗は鋭い目をしながら敵を斬り伏せていった。

 

霞「流石愛紗や!腕も、騎馬隊の動きも様になっとる!」

 

韓遂軍兵士B「ぬおおおおっ!」

 

霞「うおりゃああっ!!」

 

韓遂軍兵士B「がはっ!!」

 

霞「ウチも負けるわけにはいかんなぁ・・・!」

 

それも見た霞も、韓遂の兵を斬り捨てていった。

 

翠「うおおおおっ!!韓遂はどこだー!!」

 

韓遂軍兵士C「うわーっ!!」

 

翠「どきやがれーっ!!」

 

翠も、その自慢の槍で、敵を殺していった。

 

韓遂軍兵士「「「うおおおおっ!!!曹彰、覚悟ーっ!!!」」」

 

韓遂軍の数十人かが純に襲いかかったが、

 

純「うおりゃぁあああっ!!」

 

韓遂軍兵士「「「ぎゃああああっ!!!」」」

 

純は一太刀であっさりと全滅した。

 

楼杏「総員、敵の騎馬の動きに慌てないで、落ち着いて対処しなさい!!」

 

楼杏も、皆ほどの武勇は無いが、巧みな統率と指揮で敵を翻弄し、倒していった。数の差はあったが、曹彰軍の圧倒的な士気の高さと、西涼は馬騰がいてこそ強さを発揮できたため、韓遂達の形勢は益々不利になっていった。

 

 

 

 

韓遂軍兵士C「韓遂様!我が軍はほぼ瓦解!関中諸侯も、ほぼ壊滅です!!」

 

韓遂軍兵士D「閻行様、成公英様が討ち死になさいました!!」

 

韓遂「何じゃと!?・・・かくなる上は、ワシ自ら突撃して、曹彰の首を取ってくれる!!」

 

そう言って、韓遂は馬に乗って単身突撃していった。

 

 

 

 

韓遂「うおおおおっ!!」

 

愛紗「何だ!?」

 

霞「ありゃ、韓遂やないか!?」

 

楼杏「まさか、単騎で突っ込んで来たの!?」

 

これには愛紗達は驚いてしまった。

 

韓遂「曹子文、覚悟ぉぉぉっ!」

 

そう言って、韓遂は純を攻撃しようとしたが

 

翠「うおおおおっ!!」

 

ガギン

 

韓遂「ちっ!何やつじゃ!」

 

翠「あたしは西涼の馬騰が娘、馬孟起だ!」

 

翠がすぐ馬で駆けつけて純を守った。

 

韓遂「くっ!馬騰の小娘か!そこをどけ!」

 

翠「どくものか!母の仇、取らせて貰うぞ!!はあああっ!!」

 

そう言って、翠は馬を走らせ韓遂を攻撃した。韓遂も馬を走らせ翠に攻撃をした。互いに馬上からの一振りを防ぎ、両者はすぐに馬首を返し追撃し、攻防入れ替わりながら乱撃を繰り返したが

 

韓遂「はあ、はあ・・・。」

 

韓遂の方が次第に押され体力が尽きてしまった。そして

 

翠「はあああっ!!」

 

ドシュ

 

韓遂「グハッ!!」

 

翠の銀閃が、韓遂の腹を貫いた。

 

韓遂「フフッ・・・見事じゃ。流石馬騰の娘じゃ。」

 

翠「・・・何か言い残す事があるか。」

 

韓遂「・・・ワシは西涼欲しさに・・・このような事を起こした。しかし・・・ワシは悔いは無い!例え悪名を残そうと・・・韓文約の名を後の者が覚えてくれれば・・・ワシはそれで良い!!」

 

韓遂「馬超!!地獄で・・・待っているぞ!!」

 

そう言い残し息絶えた。そして翠は、韓遂の首を取って

 

翠「韓遂は、この馬孟起が討ち取ったー!!」

 

と首を掲げて言った。

 

「「「うおおおおっ!!」」」

 

これに、曹彰軍は皆勝利の雄叫びを上げたのだった。

 

純「皆、勝ち鬨だー!!陳留におられる姉上に聞こえるほどの勝ち鬨を上げるぞー!!」

 

そう言って、純は

 

純「うおおおおっ!!」

 

太刀を天に掲げて雄叫びを上げた。

 

愛・霞・翠「「「うおおおおっ!!」」」

 

これに、愛紗と霞、そして韓遂を討ち取った翠も雄叫びを上げた。

 

曹彰軍兵士A「皇甫嵩様は叫ばなくても良いのですか?」

 

楼杏「良いのよ。私の性に合わないわ。」

 

曹彰軍兵士A「そうですか・・・。」

 

楼杏「けど、心の中で雄叫びを上げているわ。私も、この勝ち戦は嬉しいわ。」

 

曹彰軍兵士A「はいっ!!」

 

 

 

 

 

潼関

 

 

 

 

 

純「この勢いで一気に西涼を、そして漢中を平定するぞ!!」

 

愛紗「はっ!」

 

霞「応!」

 

翠「了解だ!西涼を取り戻し、漢中も取る!」

 

楼杏「しかし、ここは華琳さんの指示を待つべきでは?」

 

純「その必要はねー。姉上の返事を待っている間にもし劉備達が西涼を攻めたら面倒になる。それに後の事は全て任せてくれてる。ここは一気に西涼と漢中を攻め、平定すべきだ!」

 

稟「私も純様の意見に賛成です。兵は神速を尊びます。今行かねば、劉備は涼州は勿論、漢中にも兵を出してきます。また、西の羌族も恐らく涼州に乱入してくるでしょう。」

 

稟「今のうちに涼州、漢中を平定しておかねば、面倒な事になります。ここは一気に涼州をそして漢中を平定すべきです!」

 

純「そういう事だ。皆、翠は見事韓遂を討ち取る大手柄を挙げた。お前達も、俺と共に手柄を挙げ、共に勝利を喜び合おうぞ!!」

 

この言葉に、皆奮い立ち、涼州平定に向かって出陣したのであった。




投稿できました。

オリジナル話は本当に難しいです・・・。上手く書けたかな・・・。

兵の数は、気にしないで下さい・・・。三国志演義でも、あり得ない数字が続いてるんで・・・。

そ、それでは、また。
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