荊州・烏林
純「なあ稟、お前の考えを聞かせてくれ。諸葛亮と周瑜が打つ策は何だと思う?」
稟「我が軍は数は多けれど、水上の戦いには慣れておりません。それに、この土地の風土にも慣れておらず、体調を崩す兵も現れ、厭戦気分の状態になると思います。」
稟「その状態の我が軍を破るために敵が行う策はただ一つ。それは・・・」
稟「火計です。」
純「火計?」
稟「はい。そして、その火計を上手く使うのが、矢です。その矢を上手く回収する方法は、私の予想ですが、諸葛亮と周瑜は船に藁人形を使って、多くの矢を回収させる考えかと。」
純「成程・・・。ならば、藁人形に関しては、火矢を放っておくか。」
稟「はい。それが宜しいかと。」
純「ふっ、諸葛亮と周瑜の驚く顔が目に浮かぶ。」
そう言い、純は不敵な笑みを浮かべたのだった。そして、次の日の払暁、広大な長江の向こう側、つまり敵側から何艘もの小舟が曹彰軍の陣に流れてきたが
秋蘭「アレは全て藁人形だ!全て火矢で焼き尽くせ!」
火矢で全て焼き尽くされ、矢も殆ど無かったのだった。
赤壁・呉蜀連合軍
周瑜「舟が戻ってきたか。だが・・・思ったほど矢は刺さっておらんな。」
諸葛亮「・・・はい。」
魯粛「ひゃわわ・・・乗ってるのが藁人形って分かってても、気持ち悪いですね。矢が刺さってるのに平然としてますよ、あれ。」
そう話していると
諸葛亮「星さん、白蓮さん、お疲れ様でした!皆さんご無事ですか?」
公孫賛と趙雲が戻ってきた。
趙雲「ああ。全て焼かれはしたが、兵は無事逃げてこちらで回収している。大事ない。」
公孫賛「けど朱里。連中、あっという間にこちらの策を見破ってきたぞ。」
公孫賛「矢は・・・そうだな。十万を調達するどころか、全てかき集めても百あるかどうかだと思う。」
諸葛亮「そうですか・・・。」
魯粛「えええ!?これを藁人形って見抜くとか、近寄りすぎたんじゃないですかぁ?」
趙雲「まさか。敵との間合いはこちらで確認してから向かっただろう。それ以上は近付いておらん。」
公孫賛「それに、調達した矢も、全て火矢で使われた矢だしな。」
趙雲「・・・連中に余程目の利く奴がいたのだろうな。面目ない。」
趙雲の謝罪に
周瑜「問題ない。寧ろ、十万の矢よりも貴重な情報が得られた。」
周瑜はそう答えた。
諸葛亮「やはり・・・こちらの策が見抜かれているようですね。」
趙雲「誰かこちらに間諜が?」
周瑜「いるのは違いないだろうが、そやつらの所為ではないな。そもそもこの策は、我ら五人と舟を漕がせた信頼の置ける兵しか知らん。抜けようがない。」
諸葛亮「相手は多分、こちらの策を知っていたのでしょう。仕掛ける前・・・いや、私がこの策を思いつく前から。」
魯粛「思いつく前から見破るって、意味が分かんないんですけど?諸葛亮さん、大丈夫ですか?色々と。」
周瑜「恐らく、曹彰の懐刀の郭嘉だろう。」
諸葛亮「はい、恐らくは。曹彰さんが涼州・漢中を平定出来たのは、曹彰さん本人の武勇と果断さもあったのですが、それを後押ししたのが郭嘉さんです。そのお陰で、私達は漢中で負けました。あの方の知謀と先見の鋭さは、流石としか言いようがありません。」
と諸葛亮はそう言ったのだった。
烏林
純「・・・やはり、風土に馴染めてねーな。病人が出てる。まだ深刻な影響が出てるわけではねーんだけど、どこもちらほらと出始めてる。薬を大量に持って来て正解だったな。稟に感謝しなければ・・・。」
そんな事を考えていると
純「ん?何か騒がしいな」
少し騒がしい事に気付いた。すると
凪「純様、侵入者です!」
凪から侵入者の知らせが来た。
純「侵入者!?命知らずな奴もいるもんだなぁ。」
凪「それが、門番もあっさり突破した所を見ると・・・かなりの手練れかと。」
純「ほぉ、手練れねぇ・・・。」
凪「純様?」
その時、凪は手練れと聞いた純の目が輝いてるのに気が付いた。
秋蘭「純様!」
真桜「大将!」
すると、今度は秋蘭と真桜がやって来た。
純「秋蘭、真桜!侵入者だってな?」
秋蘭「はい。今霞と愛紗が先行しているのですが・・・どうも一筋縄ではいかない予感がします。」
純「俺も行く。お前らも来い!」
そう言い、純は秋蘭達を連れて行った。
愛紗「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。何だ此奴は!」
霞「かなり出来るで!」
そういう愛紗と霞の前には一人の女性、そして離れた所に少女がいた。
??「何だ何だ。二人の持ってるその偃月刀は飾りか?」
霞「ンなわけあるか!ウチの一撃・・・もう一度受けてみぃっ!」
愛紗「私も行くぞ!はあああっ!!」
そう言い、霞と愛紗は攻撃したが
??「その気合と根性は見上げたものじゃし、筋は悪くない。しかし・・・」
愛紗「・・・なっ!?」
霞「何やて・・・!?」
避けられてしまい
??「少々我慢が足りんな。出直してこい。」
霞「がはっ!」
愛紗「ぐっ!」
腹部にそれぞれ一撃をくらってしまった。
沙和「そんな!愛紗ちゃんとお姉様がやられちゃったの!?」
真桜「姐さん、愛紗!大丈夫か!?」
純「へー。つえーな。」
その時、純達は現場に到着し、純はその女と霞、そして愛紗の間に割って入った。
秋蘭「純様!」
霞「純、邪魔すんなや!」
愛紗「純様、危険です!お下がり下さい!」
純「お前ら、少し頭を冷やして黙ってろ。」
そう言い、秋蘭と愛紗、そして霞を落ち着かせた。
そして、純はその女の方に向き直る。
??「ふっふっふ。久し振りだな、小僧。」
純「はっ?アンタとどっかで会ったっけ?」
??「・・・前に亡き孫文台様が存命の時に会ってるはずじゃが?それに、儂とも手合わせもしておるぞ?」
純「ふんっ、覚えてねーな。孫堅と手合わせしたのは覚えてんだが、アンタは記憶にねーな。って事は、アンタ相当弱ーんだな。俺は基本的に雑魚は覚えねーからさ。」
この言葉に
??「・・・何じゃと・・・。」
その女の顔が怒りで歪んだ。
純「少しでも自分の武に自信があんなら掛かってきな。瞬殺してやっから。」
??「はっ!言ってくれる。あまり舐めた・・・」
純「御託言わずに掛かってきな。・・・俺の大切な人を馬鹿にしてタダで済むと思ってんじゃねーぞ・・・。」
そう言う純から凄まじい威圧感が溢れ出した。
??「・・・これは・・・かなりヤバイのう。あの時からまた更に強くなっておるし、立ってるのもやっとじゃ・・・。」
そう言う女は、膝が震えつつも集中を高めていたが
純「フンッ!」
既に純の拳が彼女の腹にめり込んでいた。
??「かはぁっ!?」
そのまま女は糸の切れた操り人形のようにだらりと純にもたれかかったのだった。
純「・・・ってありゃ、ちょっと小突いただけなのに・・・。」
??「あわわ・・・。」
その時
稟「純様!」
稟が現れた。
純「ああ、稟か。黄蓋、連れてくけど、良いか?」
秋蘭「・・・覚えているではありませんか。」
純「・・・ったりめーだろ。」
稟「全く・・・。とりあえず連れて話を聞きますが、その前に起こして下さい。それと、そちらの少女も。」
??「は、はい!」
純「分かった。黄蓋、起きろ。」
純は黄蓋の背中を叩いた。すると
黄蓋「うぅ・・・もう少し優しく出来んのか。」
黄蓋が目を覚ました。
純「そいつは無理だ。さて、こっちに来い。凪、沙和、席の用意を。」
黄蓋「うむ。」
凪「はっ。」
沙和「分かったの!」
秋蘭「純様。私も是非同席を・・・!」
愛紗「私も・・・!」
霞「ウチもや・・・!」
純「ああ。黄蓋、構わねーか?」
黄蓋「無論だ。それこそ、儂が曹彰を弑するやもしれんしな。」
この言葉に
秋蘭「貴様・・・!」
愛紗「その言葉・・・!」
霞「聞き捨てならんで・・・!」
秋蘭と愛紗、そして霞はそれぞれ武器を構えた。
黄蓋「冗談に決まっておろう。そう殺気を垂れ流すでないわ。」
そして、純達は黄蓋を連れて行ったのであった。
投稿できました。
何かグダグダですが、お許し下さい(土下座)
赤壁、どんどん近付きましたね。
それでは、また。