「あら、くーちゃんの友達?だったらどうぞ上がって」
まぁ、そんな具合で比企谷と雪ノ下さんは僕の家にいる。さて、この二人をどうしたものか?
ついでに言えば僕はこの二人はあのテニス勝負で僕のことを怪しんでいる。
(ここが、斉木の家か。それにしても、あいつがあの勝負で見せたあのコートにもめり込んだほどの力は一体なんだったんだ?)
(あのとき、最後に体に力があふれた時、確かに斉木君は私に触れていたわ。あれと何か関係あるのかしら?)
やはり、ごまかしきれるものではなかったな。それにしても家に入られるなんて考えてなかったな。母さんめ、まったく厄介なことをしてくれたものだ。
「それにしても、斉木ってお姉さんいたんだな」
「ええ、私も驚いたわ。てっきり一人っ子だと思っていたから」
それは違うぞ。
「あひゅう~お姉さんに間違えられた~嬉しい~」
母さんが泣いて喜んでいる。こいつ等が間違うのも無理はないだろう。なんせ、母さんはすごく若く見える。ちなみに、僕の母さんはかなり天然な性格をしている。ちなみに母の名前は斉木久留美という。
「「え?お母さんなんですか?」」
「こう見えておばちゃんです~」
まぁ、こんな会話が続いてるわけなんだが、どうしたものだろうか?この二人をごまかすのは面倒だな。まぁ、何もでなければあきらめるだろう。ただ、僕が警戒しているのは何も比企谷と雪ノ下さんだけではない。さっきも言ったが、母さんはかなり天然な性格をしている。だから、うっかり口を滑らせて僕の超能力のことを喋ってしまうかもしれないのだ。そんなことないだろうと思うだろうが残念ながらある。前に燃堂達が来たときに1回だけうっかり喋ってしまったのだ。
まぁ、その時はなんとかしたが。つまり、僕が一番警戒しているのは残念ながら母さんなのだ。
「二人とも、くーちゃんと仲良くしてくれてありがとう~」
「い・・・いえ、こちらこそ」
大分打ち解けてきているようだな。このままなんとかなるといいが。
バタンッ!
「ただいまー」
ん?どうやら父が帰ってきたようだな。
その時僕は嫌な予感がした。
「楠雄原稿にインクこぼしちゃってさ~。前みたいに超能力でぱぱっと直してくれないか?」
お前が言うのかよ!どうやら父は玄関に居るから比企谷と雪ノ下さんに気づいてないようなのだ。
「頼むよ~クスえ・・・も・・・・・・ん?」
「あっ・・・あひゅっ・・・」
部屋に入ってようやく気づいたようだな。さて、この場の空気をどうするつもりなんだ?
「あ・・・あの超能力ってなんのことですか?」
すかさず聞いてくる雪ノ下さん。
比企谷にいたってはどう答えたらいいのかすら分からないようだ。顔をだいぶ引きつらせている。
だが、落ち着いて対処すればまだごまかせるはずだ。考えても見ろ超能力なんて言って信じるやつなんているわけないだろ
(まさか、この子達は楠雄の友達か?じゃあ、僕は今まずいことを口走ってしまったんじゃ?)
ああ、大分まずいことを口走った
(落ち着け、ここは落ち着いて対処するんだ)
「や・・・やぁ。楠雄のと・・・友・・・友だ・・・ゴホン・・・・・・友達かい?」
いいから落ち着け!
「「は・・・はい」」
「それよりさきほど超能力とか言ってませんでしたか?」
「え・・・えっっと、あれは、そう超緑茶飲みてぇ~~って言ったんだよ」
だから、落ち着け!もはや何言ってるのかさっぱりだぞ。
「あの、それと原稿と何が関係あるんですか?」
ぐいぐいくるな。雪ノ下さんは厄介だな。
っく、仕方がないか。
((ー時間ー))
「え?うわっやっべもうこんな時間じゃねぇか!あのお邪魔しました~」
「あ・・・すいません。遅くまでお邪魔になって。」
そう言い残して二人とも帰って行った。まぁ、それも仕方がないだろう。なんせもうすでに7時を過ぎてるのだ。もう辺りは真っ暗だ。
ん?何をしたのかって?簡単なことだ。ただ単に二人に『時間』という言葉をテレパシーで送っただけだ。
ふぅ、なんとかあの場を切り抜けることができたが、このままにしておくと本気で僕の正体を暴きそうで怖いんだが。仕方がない。やはりやるしかないか。
以前言った“記憶消去”をな。ただ、これは面倒なことにいくつかの手順を踏んでやらなければならないのだ。しかも、消せるのがせいぜい『一分』と短いのも難点だ。さらに厄介なことは前にも言ったがこれを行うと脳の修復機能が働き記憶が補完されるのだ。これは、僕でも操作することが出来ないので非常に厄介なのだがまぁ、こんな状況になってしまったんだ。仕方がないだろう。
さて、行って来るか。
次回二人の記憶はどのように補完されてしまうのか?