魔法少女リリカルなのはStrikerS ~世界を救う雷の牙~ 作:きしⅡ
【同日―昼】
ここミッドチルダ高等学校では終業式を終えた雷は帰宅の準備をしていた―――。
「おう。雷明日から夏休みだけど夏休み中の予定はどんな予定立ててるんだ?」
そこへ雷の友人が近づき、夏休み中の予定を聞いてくる。
「ん?あぁ・・・・・・今の所特別な用事は予定はしてないが……おそらく妹の由衣とどこかへ遊びに行くことになるとは思うぞ」
「おぃおぃまじかよ……兄とはいえこの学園内でもTOP10に入るあの由衣ちゃんとデートとか羨ましいぞこのチクショー」
「いつも言っているだろう?家族で行くんだからデートじゃねぇって」
「それでも羨ましい事には変わりないって変わってくれよー」
「ええいこの暑い時期に引っ付くな!!」
どこにでもあるそんな他愛もない会話を続ける雷とその友人達……
これが彼の最後の平凡な日常になる事を知らずに―――。
―――コンコン―――
とそこへ教室の扉をノックする音が聞こえ振り向くとそこには黒いロングヘアーをした女子が鞄を持って待っていた。
雷の妹である由衣であった。
「もーお兄ちゃんいつまで無駄話してるのー待ってる私の身にもなってよね!!」
「すまん。すまん。こいつがいつまでも離さなくてな。」
「由衣ちゃーん夏休み中に俺とデートしない?」
「えー和樹さんとですかー?」
「うんうん。」
和樹と呼ばれた青年は期待するように由衣を見つめていた。しかし……
「嫌です♪」
見事に撃沈―――。漫画だったら硝子の用に粉々に砕け散ってたであろう。
「ふふふ。冗談よ。いつか機会があったらね?」
「ヨッシャー!!」
思わずガッツポーズをする和樹。
「さて帰るか?」
「うん♪」
そう由衣に向って言うと3人並んで出口に向かって歩きだし学校を後にした―――。
これが彼等3人の普段の日常である。
3人で笑いあい、馬鹿をやって過ごす
いつまでも続くと思われていたいつもの日常。
【同日―深夜】
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
時間は深夜、周りはすでに漆黒の闇に染まり、奈央は暗闇に紛れて隠れていた。
すでに組織壊滅から24時間以上たち、奈央の体力は限界にきていた。
それでも奈央は決して諦めてはいなかった。
「やはり……敵もこれが・・・・・・ベルトが…目障りみたいね……
所長は『これが最後の希望になる』って言ってたけどあなたどんな力があるのかしらね?」
そう呟き、ベルトに視線を移す。
だが、ただのベルトだ。
答えるはずもなくただキラリと輝いただけだった―――。
「なんてね。機械なんだから答える訳ないわよね。さて見つからないうちにまた移動しなきゃね」
そう呟きその場から移動しようとしたその時だった―――
『見つけたぜ。』
「(しまった……)」
油断か疲労かいずれにしても奈央はレオンインフェルニティに見つかってしまった。
『さてもう追いかけっこは終わりだ。このまま死ねぇ!』
叫び、レオンインフェルニティはその鋭い爪を勢いよく振り下ろした。
「くっ・・・…」
奈央はなんとか避けようとしたが完璧に避けきれずに右肩に傷を負ってしまう。
「ふっ・・・・・・その傷で二度目は避けきれぬだろう……これで終わりだ」
奈央の目の前にいるレオンインフェルニティはそう言うとその鋭い爪を再び振り下ろした。
「(これまでなの?ごめんなさい……所長―――。)」
奈央は諦めかけ、目をつぶる。
しかし……
「ハァー!おらぁ!!」
一人の青年が遠くから助走をつけ、レオンインフェルニティに拳で殴りかかったのだった。