リターニアにある都市、ウォルモンド。
その名前は「八つ目の月」を意味し、その名の通り他の七つの都市と共に、商業集落を形成している。そこでは、誰もがアーツを使えるのが当たり前であり、日常の一部である。また、リターニア全体に言えることだが、感染者に寛容な都市であり居住地は制限されているもののそれ以外には特に制限はない。
「というのが、この街の大雑把な特徴なんだが理解できたか。」
「分からない単語がいくつかある。“アーツ”とはなんだ。“感染者”とはなんだ。」
サムスは、この星のことをクランに聞いていた。
「アーツは、源石を利用して炎を出したり、光弾を出す技術だ。」
「源石も聴いたことがない単語だ。説明を頼む。」
「…源石はこの世界でありふれた物で…危険なものだ。」
クランはふと暗い顔をした。よく見ると手が震えており、力ずよくこぶしを握っていた。
「…すまない、聞いてほしくないことを聞いてしまって。」
「いや、大丈夫だ。少し昔のことを思い出しただけさ。えぇと、どこまで話したっけ。ああ、そうだ、源石のところからだな。あれは、アーツだけじゃねぇ。燃料にも使うし、この世界じゃあ、必要不可欠さ。」
「…なるほどな、じゃあ、感染者と言うのは?」
「ああ、感染者って言うのは」
その時であった、いつの間にか見知らぬ男たちに囲まれていた。その雰囲気は明らかに堅気の物ではなく、それでいて動きに統一感のないチンピラに近い物だった。
「…お前らは、“ワールド”か何の用だ。」
「よぉ、ループスのあんちゃん。こないだは、よくもやってくれたなぁ。」
(クラン、やつらは何者だ。)
(あいつらは“ワールド”。感染者からこの世界を守ってるとほざいてるが、実際は差別主義のチンピラだ。この間、感染者の嬢ちゃんを助けるついでにこいつら締め上げたからな。)
「おい、無視すんなよ。」
「へ、女の子一人いじめるしかないような“シラクーザスラング”に興味はない。失せな。」
「な、てめぇ!」
“ワールド”…もといチンピラの一人がクランにマチェットを振る。
ブン‼
しかし当たることは、なかった。
「おいおい、いきなり仕掛けてくるなら…こっちからやらせてもらうぞ!」
クランはどこからか取り出した、槍でチンピラの攻撃を防御し、反撃を加えた。
「ぐぼぉ。」
「や、やろう!全員かかれぇ。」
ボウガンを持った、チンピラたちはすぐさまクランに攻撃を仕掛けようとした。
ダン‼ダン!
しかし、矢が飛んでくることはなかった。
「…黙って聞いていたんだが、要は敵だな。こいつらぶっ飛ばしてもいいか。」
「問題ないぜ、姐さん。こいつら、指名手配受けてるからな。」
「…足手纏いになるなよ、坊や。」
「上等だ。」
サムスはアームキャノンからビームを発射し、男たちを吹き飛ばしていた。クランは槍で男たちをさばいていた。
「その腕、光弾を発射できるのか。便利だな。」
「黙って戦え。」
「つれねぇなぁ。」
チンピラどもは、恐怖した。ループスの男を殺せると判断して襲撃はしたものの、まさかよく分からない鎧のやつも敵対するとは考えておらず、殴られ、蹴られ、吹き飛ばされていく。
「お、おい、あいつ一人なら何とかなるんじゃなかったのか。」
「ええい、俺もやる。」
チンピラどもの中でも、大柄な男がクランにタックルを仕掛けた。
「…これは少し骨が折れるか。」
クランはそう呟くと、槍の先端が突如光始める。
「じゃあ、これ食らっても文句は言うんじゃあねーぞ!」
クランは大柄な男に槍を向け、じっと睨みつける。
「ゲイ…ボルグ‼」
瞬間、クランは男に対して突撃をし、そして吹き飛ばし!壁に激突させた!
「うげらぁ。」
「そ、そんな。ブーさんまで。」
「お前ら、よそ見をしてる暇があるのか。」
チンピラたちが声のする方を見てると、サムスが、アームキャノンを向けていた。
ドン‼
アームキャノンからミサイルが飛んできて、チンピラたちを一掃した。
「ぐわぁぁぁぁ‼」
「対したことはなかったな。」
「それも姐さんがいてくれたおかげだ。」
「私はするべき事をしたまでだ。」
「…いや、十分恐ろしいことやってたぞ。」
サムスは、的確に武器だけを打ち落とし、更にミサイルを爆風だけチンピラに当てるというテクニックを見せ、見事、誰も殺さずに制圧することが出来ていた。
「…ところで、さっきのがアーツか?」
「ああ、俺のアーツはエネルギーを溜めて一気に放出するのさ。」
「…それをこの槍を媒介にして行ったのか。」
「ああ、触ってみるか。おっと、赤い部分には触れるなよ。」
「ああ、分かった。」
サムスはクランの槍に触れてみた。
そのときだった
「!スーツが。」
いきなりスーツが光始め、その光が徐々にアームキャノンに収束し始めた。やがて、光が収まった時には、バイザーにこのようなことが映し出された。
[チャージビームを入手しました。]
「ど、どうしたんだ。」
「分からない、槍を持った瞬間このスーツの機能がアップデートした。」
「…そのスーツどこから手に入れたんだ。そんな機能を持ったもんは見たことも聴いたこともないぜ。」
サムスは、突然の出来事に困惑した。
(姐さんは、俺の槍を持った時に、源石のついた槍を持った時にスーツがアップデートされたといったな。だとしたら)
「君たち。」
サムスはとっさにアームキャノンを構えようとしたが、すぐに下げた。そこには複数人の警官らしき人物がおり、リーダーと思われる男はタバコを吸っていた。
「ゴホ、失礼。私はウォルモンドの憲兵長、ゼペリンだ。今から同行をお願いしたい。」
今回は、オリジナルの敵「ワールド」を登場させました。あまり重要な奴らではないのですが。
ご意見・ご要望がありましたら是非、感想に書いてもらうとありがたいです。
次の話はどうするか。
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まだ本編に合流しなくてもいい。
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いきなり本編と合流してもいい。
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そんなんことよりアダムは?