FGO+スクライド Fate Grateful Olderman  −ある偉大な兄貴の物語−   作:なんJお嬢様部

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お気に入りが結構増えていて、男の義務教育を済ませた読者がこんなにもいることに震える。

因みに、自分の中の三大男の義務教育は「ガングレイヴ」「スクライド」「サムライチャンプルー」です。

※オルガマリーアンケートは、あからさまに裏切るオーラプンプンだった某教授がネタばらしする話まで実施します。今のところ「生きワレェ!」ルートが優勢ですが、「死亡確認!」が大外から一気に捲ってくる可能性もあるので!


焼却された世界と最速の世界

「さーって、改めて自己紹介させてもらいますか! サーヴァント、ストレイト・クーガー! クラスはライダー! 人呼んで《世界を縮める男》だ!」

 

 クーガーがスケルトンの群れを撃破して程なく。

 立花たちは安全が確保された召喚サークルに集い、手持ちの情報の交換と整理を行うことにした。

 とりあえず、立花たちがまだクーガーに名乗りを済ませていないこともあって、再び自己紹介から始めることを立花が提案して、今のクーガーの自己紹介に至るわけである。

 わざわざ立ち上がって決めポーズまで取って、二度目の自己紹介を済ませたクーガーを、オルガマリーは座ったまま冷めた視線で見上げていた。

 

「最後の(くだり)はさっきも聞いたわよ。それにしても、ライダーのクラスね。三騎士ではないけれど、十分だわ。何なら、白兵戦が担える分、アーチャーよりも当たりかもしれないわね!」

 

 話している内に、オルガマリーは少しご機嫌になっていた。先程のクーガーの活躍で「自分たちは当たりを引いた」という思いが強まっていたからだ。

 実際、クーガーはサーヴァントの中では当たりと言っても差し支えない。コミュニケーションが普通に取れて、正面切っての戦闘力が高く、マスターの寝首をかこうとしない。運が悪い魔術師などは、サーヴァントを召喚した次の瞬間に、首が胴から落ちていたなどもざらにある。そんなことを勘定に入れても、立花たちは幸運であるといえた。

 オルガマリーに褒められたクーガーは、「どうだ」と言わんばかりに胸を反らし、その中央に右手の親指を突きつけてみせる。

 

「ふふっ、もっと褒めてもらってもいいんですよ、オ()ガさん!」

「オ・ル・ガ! 私はオルガマリー・アニムスフィアよ! ちゃんと覚えなさい!」

 

 名前を言い間違えられたことに噛み付くオルガマリーに対して、クーガーの方は悪びれもせず高笑いを返していた。

 

「はっはっは! すみません、名前を覚えるのが苦手なもので」

 

 すると、今度はその様子を見たマシュが、おずおずとクーガーに向かって問いかける。

 

「えーっと、クーガーさん。それでは、私の名前はちゃんと覚えていらっしゃるでしょうか?」

「ふふっ、もちろんですよ、マシェリ(・・)・キリエエレイソン(・・・・・)さん!」

「うわー!? どうしましょう先輩! 何とも言えないうろ覚え具合です!」

 

 自信たっぷりに、ニアピンで名前を間違えられたことに戸惑うマシュを見て、立花は思わず苦笑いを浮かべながらフォローを入れる。

 

「クーガーさん、彼女はマシュ、マシュ・キリエライトですよ」

 

 それを聞いたクーガーは、ポンと手を打ってから、額にペちんと手を当てて「しまった」というような仕草を見せた。

 最も、顔は相変わらずの笑顔なので反省している感は限りなくゼロに近かった。

 

「ああ、そうでしたそうでした! 俺としたことが! ナイスフォロー、マスター()ジマル!」

「一体、何が始まるんですか! 僕は藤丸ですよ、ふ・じ・ま・る!」

 

 と、まぁこんな調子で、名前が出る度にツッコミが入り、話の腰が複雑骨折してしまうので、情報共有は遅々として進まなかった。

 それでもオルガマリーがこめかみに青筋を浮かべながら、なんとかストレイト・クーガーという英霊の素性を聞くところまで話を持っていったのは、ファインプレーと言わざるを得なかった。

 

「それで、結局のところ貴方はどんな英霊なのかしら。最初の名乗りの時に、《HOLD》とか《HOLY》なんて耳馴れない単語が出たのだけれど」

「なるほど、確かに日本人でなければその辺りの事情には詳しくないのは当然です。お話いたしましょう、オ()ガさん」

「オ・ル・ガ! 何度やらせるのこの(くだり)! ……まぁ、いいわ。分からないことがあればその都度話を止めて質問するから、最初から話して」

 

 オルガマリーが額に手を添えて頭痛をこらえるような仕草をしながら話を促すと、クーガーは「わっかりました!」と意気揚々と話を始めた。

 

「まずですね、俺の出身は《ロストグラウンド》の崩壊地区なんですよ」

「はい、ストップ」

「まだ、原稿用紙二行分ぐらいしか話してませんよオリガさーん!」

「オルガ、マリィ! いや、もう最初から分からないことだらけよ。まず《ロストグラウンド》って何処なの?」

 

 オルガマリーのこの質問に対して、クーガーは怪訝そうな表情を浮かべる。

 

「おや、ご存知ない? 説明しなくても世界的に有名な場所だと思ったんですが。《ロストグラウンド》ってのは、《東京大隆起》現象で、横浜から神奈川あたりにかけて地盤が隆起して生まれた、日本の中の新しい大地(フロンティア)ですよ。ハジマルは名前からして日本人だからよく知ってるだろう」

 

 日本人だから知っているに違いない。

 そう判断したクーガーの予想は、しかし立花が左右に振る首によって否定される。

 

「藤丸です、クーガーさん。それと、残念ですが自分もその《東京大隆起》、ですか? そんな大きな事件が首都圏で起きたなんて一度も聞いたことありませんよ」

「はぁ!? おいおいおいおい、どうなってるんだこれは!」

 

 今まで余裕を崩さなかったクーガーは、ここに来て初めて焦った様子をみせる。クーガーというアルター能力者が生まれるきっかけになった《東京大隆起》。自分のルーツともいえるその現象が無いと言い切られれば、その狼狽も仕方のないことだった。

 

「ちなみに、クーガーさん。その《東京大隆起》が起きたのっていつですか?」

「ん? ああ、20XX年だよ。どうだ、この年に何か起きたって記憶はないかハジマル?」

「んー、ハジマルではないですし、そんな記憶もないですね」

「おいおいマジかよ……みんなして俺を担いでるってことはないよな?」

 

 愕然としたクーガーが、3人の顔を見回すと、オルガマリーが呆れた様子で首を左右に振った。

 

「ないわよ。そもそも、そんな先進国の首都圏に大打撃を与える大事件、人類の未来を保障するアニムスフィア家の誇る《カルデア》の観測装置が見過ごす訳ないじゃない!」

「そうです! 《カルデア》の観測機《カルデアス》と観測レンズ《シバ》では20XX年にそのような大事件が起きた事実は観測されていなかったはずです!」

「その様子だと、マジで知らない……というよりもそもそも《東京大隆起》現象自体が存在してないんだな。は〜、まいったな~これは」

 

 オルガマリーと、その言葉に追随したマシュを見て、ここは自分の知る世界ではないのだと、クーガーは本格的に頭を抱えた。

 その様子を見たオルガマリーは、流石に少し同情するところがあったようで、クーガーに気遣わしげな表情で声をかける。

 

「とりあえず、お互いの認識のズレが確認できただけプラスに考えましょう。下手をすると、貴方の当たり前が私達の当たり前ではないことで重大なミスをする可能性もあったわけですから」

「そうです! 前向きに考えましょうクーガーさん!」

 

 二人の少女から、優しい言葉をかけられたクーガーは、思わず感極まって「くぅ〜!」という声を漏らしていた。 

 

「俺のことを気遣ってくれてありがとう、オリガさん、マシェリさん!」

「オルガマリー!」「マシュ・キリエライトです!」

 

 しかし、名前の言い間違いには厳しい二人なのだった。

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

「クーガー、貴方の世界のことを《大隆起》現象のところから一通り話してもらえるかしら。分からない言葉に一々反応していたら話が進まないから、一先ず全部聞いてから考えましょう」

「わっかりました、オリガ「オルガよ!」さん! じゃあ、さっきの続きから話しますよ」

 

 そして、クーガーは自分のいた世界のことを語り始めた。

 《大隆起》現象によって生まれた《ロストグラウンド》。

 切り離された日本本土からの支援を受けて復興した市街と、支援を受けることができず放棄された崩壊地区とその対立。

 《ロストグラウンド》で生まれる子どもたちの内、約2%に先天的に備わる特殊能力《アルター》。

 その《アルター》によって激化する争いを抑えるために作られた警察機構《HOLD》と、その内部にある対アルター能力者部隊《HOLY》。そこに身を置くことになったクーガーの戦いの記憶。

 そして、その最期の瞬間もーー

 

「ーーまっ、ざっとこんなもんです。いかがでしたか? 中々面白い話だったでしょう。なにせ主役がこの俺ですから! はーっはっはぁ!」

 

 クーガー本人の語り口はあっけらかんとしたものだったが、彼の掻い潜ってきた修羅場鉄火場の数々は、言葉だけでも立花たちにその凄まじさを十二分に理解さ(わから)せていた。

 

「クーガーさん、通りで強い訳ですよ……」

「本当に、本当に恐ろしい戦いを何度も潜り抜けていらしたのですね……」

「ま、最後はちょ〜っとばかし、高身長の俺には穴が狭すぎて潜り抜けられなかったんだけどな」

 

 ただの面白いお兄さんというクーガーを見る目が変わり、人生の先輩として尊敬するような態度になった立花とマシュに対して、クーガーは少し戯けてみせる。それは、決して話を深刻にし過ぎない、彼なりの気遣いだった。

 

「でも、最後は結局、俺の弟分のカズ()と、同僚の劉()がなんとかしてくれた。世界は救われてめでたしめでたしって奴だ」

「なるほどね、大体貴方の来歴は分かったわ」

 

 そこまで語り終えたクーガーに、今まで無言を貫いていたオルガマリーがここで久しぶりに口を開いた。

 

「所長、今の話でクーガーさんのことがわかったんですか?」

「ええ、立香。可能性は2つあるわ」

 

 立香の疑問に対してオルガマリーは二本の指を立てる。

 

「1つ目の可能性、それはクーガーは《剪定事象》の世界から来た英霊ということ」

「《剪定事象》……、本来世界が歩むべき道とはIFの(ズレた)世界、ですね?」

「ええ、そうよ」

 

 《剪定事象》とは、本来の歴史の流れから分化した支流の歴史、正しい歴史の流れを木の幹に例えるなら《剪定事象》は枝に当たる。

 《剪定事象》の歴史は、中でも拡張性の無い歴史であり、それ以上は発展しないと世界が定めた歴史だ。そこにリソースを()きすぎると本来の歴史に使われる筈だったエネルギーが無駄になり、健全な歴史の発展が阻害されるということで、そのようなIFは世界が歴史を無かったことに(せんてい)してしまう訳だ。

 

「なるほど、《東京大隆起》という現象は、本筋の歴史からすると《剪定》されるべき事象ということですね」

 

 マシュも納得がいったという表情で頷き、それを見たオルガマリーも軽く頷いてみせる。

 

「ええ、そういうこと。ただ、この解釈には少し問題があるわ」

「問題、ですか?」

 

 オルガマリーの言葉に、立花が疑問の声をあげる。

 

「ええ、クーガーの世界を《剪定事象》と考えた場合、《剪定》されるまでの期間があまりにも長すぎるのよ」

 

 IFの世界を《剪定》する場合、当然その世界が育つ前に《剪定》したほうがエネルギーのロスは少ない。育つ前の若枝は手でも毟れるが、育ちきり太く固くなった枝は道具を用いないと切り落とせない。

 そう考えると、クーガーの世界は分岐点となる《東京大隆起》から長時間放置され過ぎているのだ。

 

「そうですね、だってクーガーさんはーー」

 

 立香がそこまでいうと、オルガマリーがその後を拾った。

 

「ーー21歳ですものね。正直、クーガーの話の中でそこが一番驚いたわ」

「おやぁ、そうなんですかぁ〜。フッフッフ、どうやらオリガさんは俺から溢れる大人の魅力にメロメロってやつですかぁ〜!」

「違うわよ! 歳の割に老けてるなって思っただけよ!まさか、私よりも歳下だったなんて……」

「えっ!? 所長、クーガーさんよりも歳上なんですか!?」

「ええ、そうよ。歳は言わないけど」

 

 オルガマリーの年齢に対する立香の驚き様は中々のものだった。

 実際、彼の中ではクーガーとオルガマリーの年齢イメージは正反対だった。どちらかというとクーガーは大人の男で、オルガマリーは自分たちと同年代の少女という扱いだったのだ。

 だから、立香の脳はその事実をすんなりと受け入れることを拒んでいた。

 ちなみに、マシュについてはオルガマリーの年齢はデータベースから知っていたので、クーガーの年齢に対する驚きはあったものの、立香ほどの衝撃は受けていなかった。

 

「ともかく、クーガーの世界が《剪定事象》とするなら、分化してから20年以上も世界が続いてるのは不自然なのよ。そこで出てくるのがもう一つの可能性」

「それは、一体何でしょうか、所長」

 

 まだ、年齢の混乱から立ち直れていない立香に代わって、今度はマシュが先を促す。

 

「それは《並行世界》、クーガーがこの世界とは全く異なるパラレルワールドの住人ってことね」

「パラレルワールド! この世界とは大本から分かたれた別の世界ですね!」

 

 マシュが驚きの声を上げる。

 

 《並行世界》とは、《剪定事象》の世界とは違い、未来の可能性が残っているIF(もしも)の世界だ。《並行世界》は《剪定事象》の世界とは違って、世界の大本となる大きな設定を共有しながらも、全く別の発展を遂げた世界といっていい。

 つまり、世界の源流(ねっこ)の部分だけを共有した別の幹とでもいうようなものなので、そちらはそちらで正しい歴史が流れている訳だ。

 

「そう考えると、クーガーの世界の長さや《アルター》というこの世界では考えられない能力にも説明がつくわ」

「根本から大きく分化した世界なので、こちらの魔術とはそもそもの成り立ちが違うというわけですね」

 

 マシュの言葉に、オルガマリーが頷く。

 

「その通りよ、だからこちらの世界では考えられないようなことも、向こうの世界では常識ということがあるわけね。《アルター》なんかは正にそれよ。それに、この解釈だとクーガー、貴方の見た《向こう側の世界》にも説明がつくわ」

「なるほど、俺が見た《向こう側の世界》というのは、この世界とはまた別の《並行世界》だったという訳ですか」

「話が早くて助かるわ。《並行世界》から力を抽出するというのはこちらの世界でも想定された魔術体系なの。ただ、あまりにも高度すぎて《根源》に接続した魔法の領域に踏み込んでいるんですけどね。ただ、これに関してはゼルレッチ翁が既に魔法としての体系を確立させているわ。だから、机上の空論ではない実現可能な技術であることは実証済みよ」

 

 そこまで言って、オルガマリーは一呼吸置いてから言葉を続けた。

 

「結論を言うと、クーガー、貴方は《並行世界》の地球上からやってきた英霊なのよ。しかも、時間軸がさほどこの世界とずれていない地球上から、ね」

 

 そう宣言されたクーガーは、その言葉を悠然とした態度で受け入れていた。それは、全ての疑問に納得がいった、そんな様子だった。

 

「今の説明で、俺が英霊としてのお呼びがかからない理由に合点がいきましたよ。英霊っていうのは自分がいた世界の過去の大英雄なんかを呼び出すものなんですから、地続きじゃないこの世界から喚ぶことは本来であればありませんし、そもそも俺の世界では英霊を喚ぶなんてシステム自体がない。そりゃあ、いつまで経っても出番が来ない訳です。まったく、《英霊の座》もいい加減な仕事をしてくれたものですね」

 

 クーガーは肩をすくめた。

 

「ただ、今回の場合は例外が起きた。《特異点》の出現によって、人類史の人理定礎が不安定になった結果、《英霊の座》が人理定礎の安定した《並行世界》への接続を試みた訳ね」

「そして、その試みが成功した結果、俺はこの世界にいるというわけですね」

「つまり、クーガーさんは異世界の英雄ってことですか?」

 

 ここに来て、ようやく立ち直ることに成功した立花が確認を取ると、オルガマリーが首肯する。

 

「ええ、加えて言うなら『これから英雄として語られることになる』英雄ね。多分、《英霊の座》も《並行世界》からの英霊の召喚は困難で、近い時間軸からしかこちらに引っ張ってこれなかったんでしょうね」

「いやぁ、偶然に次ぐ偶然で喚び出された英霊! 運命を感じずにはいられませんねぇ、オリガさぁん!」

「運命を感じてるならせめて名前はちゃんと呼びなさいよ!」

 

 何かにつけてズズッと距離を詰めてこようとするクーガーを避けながら、オルガマリーが「こほん」と一つ咳払いをする。

 

「とにかく、《並行世界》の、それも近い時間軸の英霊を招くことができたのは色々な面で僥倖と言えるわ」

「この世界の英霊を喚ぶのとは違うメリットがあるんですか?」

「ええ、まず真名を語っても弱点がバレないのは大きいわ。有名な英雄ほどその名前から弱点を分析されて対策されることがあるから」

「例えば、ギリシャの大英雄ヘラクレスであれば《ヒュドラの毒》、みたいな感じでしょうか?」

 

 マシュが取り上げたのは世界的に有名なヘラクレスの例えだった。ヘラクレスは彼の倒したケンタウルスの陰謀で、服にヒュドラの毒の混じった血を塗りつけられ、それが元で自死することになったのだ。

 故に、その英雄の死に関わるものは、逆説的にその英雄の弱点足り得るのだ。

 

「その通りよマシュ。そういった逸話のないクーガーは、弱点を分析されてそこを突かれることがないわ」

「ふっ、そもそもこの俺に弱点などありませんよオリガさん」

「なら、今後はいつまで経っても名前を憶えられないその記憶力の悪さを弱点だと思いなさい。もう一つは、宝具への対策ね。彼の宝具はこの世界の力ではないから、これも対策が困難なの。つまり、攻守どちらにおいても私たちは確実に相手に対して有利を取れるのよ」

「それは、かなりのアドバンテージですね!」

 

 立香が嬉しそうに言うと、オルガマリーも少し表情を柔らかくして応える。

 

「一回きりの戦闘で決着をつけるなら、相手に情報を漏らすこともないわ。だからこそ、ここからは事前の情報収集が肝心になる」

「一度の戦闘で相手を倒そうとするなら、逆に相手の真名や宝具の情報が大切になる、というわけですね」

 

 後半から、表情を引き締めて語るオルガマリーに立香は同意する。

 

「そういうこと。それじゃあ、話も長くなってきたからそろそろ出発しましょうか。あまり霊脈に留まりすぎると、また脅威がやってこないとも限らないわ」

「それに、同じところで何度も戦闘があれば、ここの主に嗅ぎつけられるかもしれませんし」

「マシュの言う通りね。雑魚との戦闘を見られて、敵に情報を与えるのが一番の悪手だわ」

 

 そこまで言うとオルガマリーは立ち上がってスカートの裾を払う。

 

「さぁ、行きましょう。目標はこの《特異点》を発生させている元凶の把握、可能ならばこの撃滅よ!」

 

 オルガマリーの一声に、立香たちも立ち上がって「おー!」と気炎を上げる。

 彼らが《特異点》にやってきた時の絶望は、いつの間にか消え去っていたのだった。

 




クーガーの名前の言い間違えネタが出せてよかったなと思いました(小並感)。

とりあえず今回はクーガーのFGO世界での設定補完回でした。次回は戦闘回(予定)ですよ!

邪竜百年戦争オルレアン以降の特異点に、本来のストーリーで登場するサーヴァント以外がいてもいいか?

  • どんとこい、超常現象。(いてもいいよ!)
  • ヴェルターズオリジナル派(原作重視!)
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