「起きて...兄ちゃん...起きて」
妹が珍しく起こしに来ていた。
ふと時計を見るともう8時を回っていた。
昨日あんなことがあったからだろうか。とにかくこの日初めて寝坊したのだ。
「あら、友介おはよう。朝ご飯いる?」
「いや、大丈夫。」
眠い目をこすりながら私は言った。
「行って...きます」
重い足取りで家を出ていった。
『キーンコーンカーンコーン』
4限のチャイムが鳴ったその時だった。
「そういえば今日も友介休みなんだな、珍しい」
そう話しかけてきたのは同じクラスの太田君だった。
その瞬間とてつもない罪悪感が私を蝕んだ。
私は知っていた。友介が昨日亡くなったことを。
私は知っていた。昨日友介を外に連れ出すべきではなかったことを。
なのに私は 私は 私は 私は 私は 私は 私は 私は 私は 私は 私は 私は 私は 私は 私は 私が 私が 私が 私が 私が 私が 私が 私が 私が 私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が私が
「お兄、どうしたの?...」
声のする方を見るとひかりがいた。太田君はもういなくなっていた。
「いや...何でもない」
「...そっか」
私は一体この時どんな顔をしていたのだろう。
「あ、それと屋上でご飯食べない?」
ひかりはいつものように屋上に誘った。
それだけでも少し救われた気持ちになった。
放課後のことだった。
先生がついにあの話を始めた。
そりゃあ当然だった。クラスメイトが亡くなったのだ。先生に伝わらないはずがなかった。
そして最後に、
「健一君、後で妹と職員室に来るように」
そう言われた。
「どうして君たちは昨日友介君を家から連れ出したんだ?」
これが職員室での第一声だった。
恐らく友介の親から聞いたのだろう。至極当然の問だった。
「すいません、どうしても友介と遊びたくって。」
ひかりが言う。
「なら別の日でもよかっただろ?何故昨日だったんだい?」
「それは...一緒に買いに行きたいって思ってた限定品が昨日までだったので...」
ひかりの回答はあまりにも無理があった。
「そう...か...」
担任の返答は明らかに不自然だった。
他の先生ならまだしも担任の先生はかなりの頑固者で知られていた。
その先生がこんなにすぐに折れるわけがなかった。
『神の力』
そう言われる力をひかりが使っていたことをふと思い出した。
もしかしたらこれはその一環なのかもしれないと思った。
『神』
最近その言葉が妙に引っかかっていた。
本当に彼女は神様なのだろうか。
そしてその力は本当に神様の力なのだろうか。
「神様 降臨 オカルト」
私は珍しくオカルトについて調べることにした。
驚くことに、神様の降臨方法について書かれた資料がたくさん見つかった。
その中に
『悪魔の降臨方法』
と書かれた記事があった。
「女神の降臨方法の実態について」
こんな書き出しから始まっていた。
私は鳥肌が立った...まるっきり私の例と同じだったのだ。
「私は、たまたま神様システムについて言及した資料を見つけた、そして気づいた。
神様システムは、嘘のシステムだったのだ。」
そこで文は終わっていた。
ふと作者欄を見ると『三神 友介』の字が載っていた。
またも鳥肌が立った。
彼の...遺作だったのだ。
更新が大変遅くなってしまって申し訳ございません。
学業の方が忙しく、あまりこちらに時間が割けなかったためこのようなタイミングでの投稿となってしまいました。これからも投稿までかなり時間がかかると思いますがどうかよろしくお願いいたします。