アイリス・エーカー、ISの存在に心奪われた女だ! 作:113(いちいちさん)
IS学園司令室
「織斑先生!襲撃です!」
モニターに複数の所属不明ISが映し出される。
「此奴は・・・」
「以前現れた無人機と同じ物・・・いえ、発展機だと思われます!」
「数は?」
「十機です!各アリーナのピットに出現、待機中だった専用機持ちの生徒が襲われています!」
「クッソ・・・
「えっ?」
「教師は生徒の避難を優先、オートマトンはアリーナ前で待機、戦闘教員は全員突入用意!」
「了解!」
「(やってくれるな・・・だが、甘く見るなよ?)」
山田先生が指示を出す中、千冬はこの騒動を起こしたであろう人物へ向けて心の中でそう言った。
IS学園アリーナ
「何なのよコイツら!」
「鈴さん下がって!」
鈴とセシリアは翼が生えた二機の無人ISと戦闘を行っていた。
二人は一機の無人ISに攻撃を命中させるが、爆煙の中からもう一機が飛び出しビームを放つ。
「「!?」」
「させないよ!」
三機の間にシャルロットが入りシールドでビームを受け流す。
「助かりましたわ!」
「けど、まだだよ!」
其処にもう一機の無人ISが加わり三対三となる。すると突然、鈴達の後ろから水の剣が飛来する。剣は一機の無人ISに突き刺さると爆発し、剣が刺さったISはそのままバラバラに砕け散った。
「嘘!?たった一撃で!?」
「全く、派手にやってくれたわね」
「生徒会長!?」
敵ISが一撃で撃破された事に驚く鈴達の後ろからISを纏った楯無が現れた。
「よくも簪ちゃんの晴れ舞台に水を差してくれたわね?情け無用の女、更識楯無!行くわよ!!」
そう言って楯無は飛び出した。
「クッ!こいつ等!」
「少佐!」
鍔迫り合いとなっているラウラの横からパトリシアが飛び出し敵ISを蹴り飛ばす。その後ろから別のISが斬りかかるがそれをラウラがAICで停止させレールカノンで吹き飛ばす。
「助かったぞパトリシア!」
「此方こそです!」
一夏と簪は背中合わせの体勢になる。二人の前にはそれぞれ敵ISが待ち構える。
「簪さん、ここは一旦」
「分かっています、決着は後に取っておきましょう」
そう言って雪片弐型とビームナギナタを構える二人。
「と言っても、エネルギー残量は残り少ない・・・」
「此方も、本体エネルギーは残っていますが機体のオーバーヒートがまだ・・・」
一夏は先程の猛攻によりエネルギー残量は4分の1を切っており、簪はトランザムによる機体の排熱が追い付いていなかった。
アイリス、箒の二人も二機の敵ISを相手取っていた。
「篠ノ之!君の単一仕様能力は使えるか!」
「どうした?・・・そう言う事か!」
アイリスの問いかけに一夏達がピンチという事に箒も気付いた。
「使えるが、先ずはこいつ等をどうにかしない事には」
「この二機は私が引き受ける!」
「大丈夫なのか?」
「無論だ!」
「・・・分かった、頼んだぞ!」
そう言って箒は二人の所へ向かう。それを追おうとする敵ISの前にアイリスが立ちはだかる。
「君たちの相手は、私がしよう」
アイリスは二機へ向かって攻撃すると、相手もアイリスを優先目標と捉えたらしく近付いてくる。それを見たアイリスは飛行形態となり二機を連れたまま上空へと飛び立つ。
アイリスは二機を一夏達と十分離した所で加速し二機を置き去りにする。そのまま急旋回をすると地上へ向かって高速で飛行する。
「アイリススペシャル!!・・・」
アイリスは敵ISの攻撃を変形で躱し、そのまま一機をプラズマソードで突き刺し地上へ落下する。地面へ衝突する直前にアイリスは敵ISを蹴り飛ばし、もう一度変形して飛び立つ。
「・・・
アイリスはリニアライフルとミサイルでISを攻撃する。敵ISは回避行動を取るが、突然の攻撃に避けきれずにミサイルが命中しそのまま墜落した。
「グッ・・・」
一夏と簪はそれぞれ鍔迫り合いの体勢になっていた。
「クソッ、エネルギーが・・・」
『一夏!更識!除け!』
「「!?」」
その時、頭上から箒の声が聞こえた。二人が見上げると両腕を弓矢のように変形させた紅椿を纏う箒が居た。
「一夏さん!」
「おう!」
二人は合図と共に同時に敵ISを突き飛ばす。そこに箒が弓矢型のブラスターライフル”
「サンキュー箒!そんな事も出来たのか!」
「知らん、今使えるようになった!それよりも手を!更識も!」
「手?」
「簪さんも、ほら!」
箒の単一仕様能力を知らない簪は困惑するも、一夏に手を引かれ箒と手を合わせる。すると機体が光り出しエネルギーが回復して行く。
「凄い!エネルギータンクまで満タンに!」
「助かったぜ!これで心置きなく戦える!」
「彼奴らは任せた!私はアイリスの所に戻る!」
「おう!」
箒は二人を回復させるとアイリスの援護に戻って行った。
「それじゃあ俺達も行くか!」
「はい!」
「零落白夜!!」
「トランザム!!」
二人は煙の中から現れた敵ISへ向けて飛び出す。
「はあああっ!!」
一夏は敵の攻撃を躱すと相手の右腕を下から斬り上げて切断し、そのまま振り下ろして左腕も切断する。
「止めだ!!」
最後に胴体を斜めに切り裂くと敵ISは機能を停止した。
「無人IS如きが、私の道を阻むな!!」
簪はトランザムにより相手の射撃を躱しながら接近する。
「斬り捨て御免!!」
簪は二刀のビームサーベルによる目にも留まらぬ斬撃を放つ。切り刻まれた敵ISの装甲は一瞬にしてズタズタにされる。
そしてそのまま両肩にサーベルを突き刺し地面に固定すると、頭部二連装リニアマシンガンと腹部二連装ビームマシンガンを撃ち込む。
至近距離から蜂の巣にされた敵ISは煙を上げて停止した。
「どうやら彼方も終った様だな?」
「ああ」
それぞれプラズマソードと雨月で敵ISの胸を貫いたアイリスと箒は一夏達の方を向いてそう言った。
別ブロックでの戦闘もそろそろ終わりに近づいていた。
「「はあッ!!」」
鈴とシャルロットは青龍刀とパイルバンカーで一機の敵ISを同時に貫く。
「フッ!」
「一丁上がり!」
ラウラとパトリシアは前後からプラズマ手刀とソニックブレイドで敵ISを挟み撃ちし貫く。
「撃て!」
「狙い撃ちですわ!」
セシリアと教員部隊は一斉射撃により敵ISを撃ち落とす。
「これでお終いね?」
次々に撃破されて行く敵ISを見ながら、ランスで貫いた敵ISを下敷きにした楯無はそう言った。
IS学園司令室
山田と千冬の二人は今回の襲撃事件の事後処理を行っていた。
「やはり無人機の発展機、コアは未登録、現在は全て保管されています」
「政府には全て破壊したと伝えろ」
「ですが、それでは学園を危険に晒す事になります!」
「おいおい、私を誰だと思っている?学園の一つや二つ、守ってやるさ・・・命を懸けてな」
千冬は真剣な顔でそう言った。