ヴンダー、発進!!~~~神殺しの船の艦隊勤務~~~   作:ゴマだれ

11 / 21
今回は鎮守府の防衛戦です
再び真面目な回が続きます


神殺し 防衛戦を行う

ヴンダーside

 

今日はいつもより朝から慌ただしい空気感が鎮守府中を支配していた。

 

「大淀、状況は?」

 

「はい、昨夜無人偵察機が鎮守府より数百キロ離れた海域で深海棲艦の大艦隊を確認。総数は1000を越えているかと....」

 

「敵艦隊の到達地点は...当然、ここよね」

 

「敵艦隊の進行ルート上にある1番近い鎮守府はここですからね」

 

「到達予定時刻は?」

 

「おそらく、今夜かと....」

 

深海棲艦の大攻勢とでも言える敵の総数は現在この鎮守府に進行している。

鎮守府の近海で防衛線を張るのが定石だが...

 

「ヴンダー、あなたが仮にやりあったらどこまでになる?」

 

「俺がやると俺が沈むことはまず無いだろうが多分見切りをつけられて、艦隊を足止め役と鎮守府進軍組に分けられるだろうから正直、鎮守府近海で防衛戦をするのはあんまりオススメ出来ない。」

 

向こうだって馬鹿ではない、戦術や作戦を練ってこちらを攻撃してくる。

少なくとも真正面から戦えば鎮守府はやられる。ならば...

 

「鎮守府で待ち構えるのが最善手ね...」

 

「だが大丈夫なのか?防衛とはいえ1000も

相手はできないぞ...」

 

長門の言う通りだ

いくら此方の方が有利な陣形でもこの数の暴力相手には普通の戦い方では負けは濃厚だ...そう()()()()

 

「それに関しては大丈夫。大淀、第1種戦闘配置用意」

 

「了解しました。」

 

ヴーーー!ヴーーーー!

 

外でサイレンが鳴り響く

そして

 

「外にいる艦娘、及び憲兵すべて鎮守府建物内に収容完了しました」

 

「わかったわ、鎮守府を戦闘形態に移行して。」

 

「了解しました」

 

ガコン

 

「!?鎮守府が下に沈んでいるのか!?」

 

「多分な、もう外に出れる筈だ。1回様子見てみるか?」

 

「あ、あぁ」

 


 

「いやー圧巻だな」

 

「」

 

外に出た俺と長門の前には壁とも言える程の兵装ビルが並んでいる。

本来であればここから海が見えるのだが生憎のことここから見えるのは地面から生えてきた大型の機関砲砲台と山には対空砲が敵を今か今かと待ち構えている

 

「...これ、どうやって作ったんだ?」

 

「ん?俺の艦船にあった要塞都市のデータを元にそれを再現した。因みに対潜魚雷ポットとかもあるから潜水艦にも対応してるぞ」

 

「...お前の時代の人類は何と戦っていたんだ.....?」

 

 


 

〈作戦会議後〉

 

「ヴンダー、少しいいか?」

 

「矢矧かどうした?」

作戦会議が終わり、各々時間を潰していると矢矧が声をかけてきた。

 

「勝てると思うか?」

 

「勝てるかどうかは大丈夫だと思うが誰かが欠ける事はありえると思う。」

 

「....そうか」

 

今回は作戦の関係上、タイミングが来るまで俺は援護ができない。

正直全員の命の保証はできない。

 

「お前は沈むのが怖くないのか...?」

 

「...正直怖くないと言えば嘘になるな」

 

「...... 」

 

「でも、生きてて欲しい奴に先立たれる方がよっぽど怖い」

 

「...!」

 

「艦船の頃も今もそれは変わらない。

提督や長門、鎮守府の皆には生きてて欲しい...矢矧、お前も例外じゃない」

 

「!そうか....ありがとう、少し元気が出た」

 

「はは、なら良かった」

 

ヴーーーー!ヴーーーー!

 

もう時間か...

 

「矢矧、死ぬな。生き残れ」

 

「そっちこそな」

 


 

Noside

 

第一佐世保鎮守府前の海の夜、本来であれば水面が月光でほんのり光る...

だが、目の前に見えるのは青い光を目に宿す深海棲艦の大群

 

「アソコカ」

 

「ハイ、情報ヲ提供シテイタ男ノ鎮守府ハアレデマチガイアリマセン」

 

そう話すのは空母棲姫と駆逐棲姫と呼ばれる深海棲艦。

この大艦隊の旗艦である

 

「マァ、イズレバレルト思ッテイタ。

ドウヤラ別ノヤツガ鎮守府ニイルヨウダナ」

 

「ハイ、デスガレーダーニ艦娘ドモノ反応ハアリマセン」

 

「コノ数ニ恐レヲナシテ鎮守府ゴト放棄シタカ....占領シロ」

 

「了解」

 

その声と共に待機していた深海棲艦たちが一斉に動き出す...が

 

ドゴーン!ドゴーン!

 

突如鳴り響く轟音にその進軍が止まった

 

「何ガ起キテイル!?」

 

「前衛部隊カラノ通信ニヨルト....機雷ニヨルモノトコト....」

 

「馬鹿ナ!機雷ガアンナ爆発ヲスル訳ガナイ!ソレニ、機雷ナラレーダーニ反応スルハズダ!」

 

頭が混乱すれば動きは止まる

ただ、敵地を前に動きを止めれば

 

ズダダダダダダ!!

 

「!?(敵地カラノ砲撃!?艦娘ドモハイナイハズジャ!?)」

 

鎮守府からの文字通り弾幕ともいえる攻撃に前衛はほぼ壊滅状態である

 


 

茜side

 

「兵装、順調に稼働しています」

 

「向こうからしてみたら完全に不意をつかれたもんだからモロに効いてるわね。」

 

「敵損壊率20%を超えています」

 

「よし、予定通り面で制圧し続けて!」

 


 

〈作戦会議にて〉

 

「まず、今回は大まかに分けて4段階に別れる作戦よ」

 

「成程」

 

「第1段階は機雷による足止め」

 

「機雷?そんなのソナーで感知されたら...」

 

「それに関してはこいつを使う」

 

そう言うとヴンダーが機雷を机の上に置く

 

「これは識別機雷でな、深海棲艦にしか反応しない。しかも、特殊な加工されていてレーダーに反応しない仕組みなんだ。火力は言わずもがなだ」

 

「そ、これを鎮守府前に数百個配備する」

 

「第2段階は鎮守府の兵装ビルによる攻撃、しかもMAGIシステムによるオートエイムだから絶対に外さない」

 

「そうなると敵は抑えられるな」

 

「そゆこと、そして第3段階は全艦隊を深海棲艦の後方に展開して包囲網を作る」

 

「どうやって後方に回り込むんだ?」

「偽装コクーンと呼ばれる光学迷彩を使って探知されないようにする」

 

「相変わらずとんでもない技術力だな...」

 

「そして最終段階、高高度であらかじめ待機しておいたヴンダーが奇襲を仕掛けて旗艦を撃破といった流れよ」

 


 

『こちら長門、敵艦隊後方に回り込んだ』

 

「了解、攻撃を開始して!」

 

『了解!』

 

「敵部隊、損壊率30%。」

 

「山のミサイルポットも全基使っちゃって」

 

「了解!」

 


 

長門side

〈作戦会議〉

 

「基本的に戦術は専守防衛に勤めて、戦艦の艦砲と空母の爆撃で集中的に面制圧し続けて。」

 

「駆逐艦と軽巡、重巡は?」

 

「戦艦の再装填までの時間稼ぎ、そして面制圧を掻い潜ってくる奴らを雷撃と砲撃で止め続けて」

 

「了解だ」

 


 

「撃ち続けろ!!損傷の大きい者は後方に下がれ!!」

 

思ったより敵の数が多いな....鎮守府の方よりこちらを落とすほうが簡単だとわかったか...

 

「長門、まだやれる?」

 

「フッ、そっちこそな!主砲撃てぇ!」

 

ズドン!ズドン!

 

ただ、作戦が上手くいってるようで

この数を相手に戦えているのが証拠だろう

 

『こちらヴンダー、合図が出た。

これより攻撃を開始する!』

 

「よし、頼んだzズギャン!ズギャン!

 

『長門!?大丈夫か長門!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

「馬鹿者!自分のことに集中しろ!戦艦が簡単に沈むか!!」小破

 

 

『お、おう!沈むなよ!』

 


 

ヴンダーside

 

長門からお叱りの言葉も受けたし、奴らを根絶やしにしよう

 

「妖精さんいける?」

 

『N2榴弾装填完了!敵集中地点に照準よし!』

 

「よし、撃てぇ!」

 

ズドン!ズドン!

 

さて、威力はどうかな?

 

ズゴーン!!

 

うわぁ....我ながらとんでもない威力だな...

 

『敵対空砲火を確認』

 

「ATフィールド展開!着水後は予定通り各砲手の任意でエネルギー貫通弾を装填して敵を攻撃しろ!」

 

『『『『『了解!』』』』』

 

よし、着水。そして...

 

「3番ラック、展開しろ!」

 

『了解』

 

ガコン!という音とともに双刃の薙刀が出てくる。

それをすかさず手に取り飛びかかってきた駆逐艦を斬り捨てた

 

ズバン!

 

「おし、ちゃんと斬れてるな!」

 

取り敢えず中心に向かって突き進んでいくか

 


 

空母棲姫side

 

「姫!指示ヲ!」

 

クソ!何故ダ!何故コウナッタ!

サッキノ大爆発ノセイデ半分以上ガヤラレタ!

 

「...コウナッタラ残リノ艦ヲスベテ艦娘側ニ回シ、包囲網ヲ破ルシカ...!「ガアッ!」!?」

 

駆逐棲姫ガ後カラ貫カレタ!?

 

「よぉ、お前がこの艦隊の旗艦か?」

 

「オマエ....一体ドコカラ!?」

 

「それを言う筋合いはないな」

 

「ソウカ!」

 

ブゥゥゥゥン

 

「(艦載機!)」

 

「死ネェ!(トッタ!)」

 

「取ってない...取られたのだ」ズバン!

 

「ア....ェ....」バシャン

 


 

「こちらヴンダー、敵旗艦と思しき空母棲姫を撃破した」

 

『了解、各員に伝達。現段階より残存兵力の掃討戦に突入する、敵はすべて沈めろ!』

 

『『『『「了解!」』』』』

 

 




因みに長門は戦艦水鬼からの砲撃を受けていましたが
陸奥の特訓を受けて魔改造されてたのであの程度で済みました。

■兵装ラックの中身
基本的に改2号機と新2号機が使っていたものと同じ

1番ラック
『アンチマテリアル丸鋸』
新劇でヤマト作戦時にMark7に使用していた

2番ラック
『三砲塔ガトリング砲』
新劇でヤマト作戦時にMark7に使用していた
作中ではヴンダーくんのエネルギー貫通弾と同等の威力

3番ラック
『双刃』
劇中でQでは13号機に対して使用、新劇でもMark7相手に使用していた

NHGシリーズ(エアレーズング、エルブズュンデ、ゲベート)は出した方がいいですか?

  • 出すに決まってるだろ!
  • ヴンダーくんだけでいいです。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。