ヴンダー、発進!!~~~神殺しの船の艦隊勤務~~~ 作:ゴマだれ
茜side
「うーん......」
朝からある書類とにらめっこをする。
その書類とは他でもないAAAヴンダーの性能テストの結果である。
「演習弾といえども戦艦の砲撃では破壊できない筈の演習用の模型を一撃で貫通....防御面では練度がまだ整ってない長門の一斉砲撃を小破以下の損壊で抑える装甲....その上ATフィールドとかいう現存する兵器では傷すらつかないバリア...航行は苦手とする水上でも戦艦の中では破格の最高60ノット...空中では長門達の証言が正しければ数百キロ離れた海域から数分で帰還できる速度.....そして既存の妖精さんよりも優れた船員....おまけに補給艦数隻分の積載量....何よこの『ぼくのかんがえたさいきょうのせんかん』は」
確かに、この性能であればこの戦争は大きく変わる....でも
「もし、彼の存在が外部の人間に伝われば.....上の人間が放っとく訳がない....」
さて、どうしたもんかね.....
ヴンダーside
艦隊勤務の朝は早い.....
まぁ、艦船時代は俺以外の船はほとんど戦闘の役には立たないんだよなぁ....
そんなこんなでほぼ24時間働きっぱなしなんて事は良くあった。
人の体が馴染んでいくにつれ艦船の頃の記憶が濃くなっていく感じがする。
自我と呼べるものが出来たのは妹たちと戦ってる最中にだろう。
...あいつらも俺みたいに艦娘になったりするのかな...正直気まずいからちょっと...な?
そんな事を考えながら早朝の鎮守府周りを散歩してると不意に見知った顔がいた。
「お、長門じゃん」
「ヴンダーか、お前もランニングか?」
「いや、ちょっとお散歩。風に当たりたくてな」
格好から見てランニングをしていたようで丁度鎮守府に帰るところだったらしい。
「朝からトレーニングなんて精が出るな」
「あぁ、まだまだ未熟だからな」
実の所、長門がここに来たのは割と最近の事らしく練度もまだまだの様だ。
「最前線までの道のりは長いんじゃないか?」
「正直、差は大きいな...」
最前線の艦隊の練度を100とすると長門は50くらいの位置との事。
俺も昨日のテスト中に少しは練度が上がったと思う。
「先は長いな....」
「そうか?伸び代あるとやる気上がるだろ」
「ポジティブだな....」
「まぁな、何事も前向きにだ」
「...あぁ、そうだな!」ニコッ
「お、ようやく笑顔になったな」
「え?そうか?」
「さっきから浮かない顔してたからな」
「...顔に出てたか?」
「うん、超わかりやすい」
「そこまで言うか...?」
いやだって子供みたいだもん。
そんな会話をしながら、俺達は鎮守府に戻った。
ただ長門よ、セパレートに上着姿で外を歩くのはやめてくれ。目に悪い。
ここの生活にもだいぶ慣れてきた。
でもここに来てよかったと思えるのはご飯が美味しいことだろう。
ヴィレの食事は....うん。
あの時は土地にも限りがあったし、物資も有限だったから...だめだ、フォローしようとしても、どうやっても擁護できない。
「そう言えば新聞でもみたが、ヴィレのご飯はそんなに不味いのか?」
「わかりやすく言えば栄養を取ることに特化させたカロリーメイトかな...いや、もっと酷いな....」トオイメ
「...うん、やばそうだな」
そうだぞ長門、鳳翔さんのご飯に感謝するんだ。
「二人とも、ここいいかしら?」
「ん?あ、陸奥さん」
長門の姉妹艦陸奥さん
ここの鎮守府では指折りの実力者であり、古参の1人。最前線で活躍する艦娘でもある。
「いい加減さん付けはやめなさい、癖なのかもしれないけど...私だけ仲間はずれみたいじゃない。」
「あはは....善処します」
「それと、二人とも。午後から私と特訓ね」
「「は、はい....」」
コンコン
『入ってきて』
「失礼します」ガチャ
「来たわね...取り敢えず座って」
放送で執務室に呼び出されたが正直話の内容には察しがついている。
「さてと...来てもらったのは他でもないわ、貴方の今後についてよ」
仮にも組織の一員として戦うからにはやはり
上層部にも話をつけなければならない。
だが、既存の艦と比較しても圧倒的な性能、そしてヴィレというこの世界とは縁もゆかりも無い組織との関係は不安を呼ぶものだろう。
「取り敢えず、貴方の事は『未確認のドロップ艦』として先日の性能テストの結果とともに上に出させてもらうわ。」
「了解です...変な事にならなければいいけど...」
「それに関しては問題ないわ、信頼出来る人に送るからそこまで厄介事にはならないと思うわ。それと特訓の方はどう?」
「二人揃って扱かれてますよ...」
「やっぱり、陸奥に任せたのは正解だったわね。」
「あはは...それでは...」ガチャ
「死なないようにね~」バタン
〈第一演習場〉
ここまででもわかると思うが俺と長門は陸奥を教官として特訓を受けている。
ただ凄いスパルタなのがあれだが。
「ほらほら、そんなワンパターンな動きじゃいずれ当たっちゃうわよー」
ズドン!!ズドン!!
「んな事言われてもッ....あっぶねぇ!」
勿論、ただやるだけではない。
それぞれ課題が与えられている。
例えば俺の場合は妖精さんの支援とATフィールドの封印である。
まぁ、自分と妖精さんの能力に甘えてる自覚はあるが実際ここまでとは....とほほ。
「はい、おしまいっと」
「え?」
ドカーン!
「ギャアアアア!!」
「ヴンダーァァァ!」
「終わりね...長門、次は貴方よ」
「(終わった....)」
茜side
「ふぅー電、少し休憩にしましょう」
「わかったのです」
書類から目を離し外に目をやる
第一演習場の方から長門の断末魔が聞こえる。
「二人ともがんばってますね」
「そうみたいね...」
「でも意外です、長門さんも特訓に参加するなんて」
「たぶん、この間の制圧海域の件に責任を感じてるんだと思うわ...どちらにせよあの戦力では手に余るしあの子の落ち度ではないわ」
ま、彼のモチベーションも上がってるようだし結果オーライね
「でも問題は、どうしてあそこに姫級と鬼級がいたのか...ね」
「やっぱり、第1の人達ですかね....」
「間違いないわね...」
今回の件は流石に見逃せないわね....
近いうちに彼の事を嗅ぎつけてくるでしょうね。だからこそ陸奥、あなたに彼の指導を貴方に任せたのよ。
■今日の開発
茜「開発妖精さーん!1回だけ装備開発おねがーい」
開発妖精「合点承知!!」
開発終了
茜「何かしらこれ...栄養食品かしら?」ノヴィレのご飯×3
茜「それじゃ、頑張ってる3人に差し入れしましょう!」
この後3人が地獄を見たのは別の話
NHGシリーズ(エアレーズング、エルブズュンデ、ゲベート)は出した方がいいですか?
-
出すに決まってるだろ!
-
ヴンダーくんだけでいいです。