インフィニット・ストラトス〜厄災の担い手〜 作:ユークレース
「ん?電話?」
俺の携帯に電話が入っている
知らない番号だ……
「もしもし?」
『だーれだ』
聞き馴染みのある声
久しぶりに聞く声だ
「もしかしてシャルか?」
『せいかーい、よく分かったね』
「そりゃ、一応幼馴染だしな」
『ふふ、流石に忘れるなんてことはしないよね』
「ああ、忘れるわけ無いだろ」
『えへへへ……そう言って貰えると嬉しいな』
「で、今日はどうしたんだ突然電話なんかしてきて」
『あ、そうそう。僕も来月からそっちのIS学園に通う事になったんだ』
「は?」
『ネロさんやお父さんがね、一応ISも使えるようになっておけって言うもんだから……それに、パープルオーブも持っていけってさ』
「あー、クロードさんか……それと、パープルオーブに関しては本当すみません……」
『新しい力手に入れて魔力切れって……』
「だってよ……友達が悪魔に襲われてたからつい……ってか、ISはどうするんだ?普通のやつじゃお前の魔力に耐えられないだろ」
『それがね…ISのデータは束さんが匿名で送ってきてくれたから、それを使うつもりだよ』
「……何で束さんと分かったんだ?」
『ウサギのマークが付いてた』
「マジか……」
『しかも、僕のスタイルとこの能力を使えるように設定してくれてるみたいだよ。試しに乗ってみたけど凄いよ』
「へー、そうか」
『そういえば、猟牙のISってどんなの?』
「パンドラの形態の一つになった」
『……本当に何でも有りだねパンドラ』
「それは俺も思った」
『僕、楽しみにしてるからね』
「何を?」
『猟牙に会うこと』
「そ、そうか……」
『ねえ、猟牙』
「どうした?」
『彼女とか……居るの?』
「居ないな」
『そう……そっか、そうだよね』
「どうした?大丈夫か?」
『うん、大丈夫大丈夫。
「悪い、よく聞こえなかった。もう一回言ってくれるか?」
『授業頑張ってねって言ったんだよ。それじゃあもう切るね。じゃあまた来月』
「お、おう……じゃあな」
side シャルロット
デビルメイクライ フォルトゥナ店
「はぁ……そっか、猟牙……好きな人居ないんだ…」
分かれちゃったけど……まだ猟牙の事好きなんだよね……
「えへへ…待っててね猟牙。絶対にまた僕に惚れさせてあげるんだから!」
そんな決意をキリエさんに聴かれて一週間ほど弄られたのは余談だ
「でも、猟牙優しいからな……人気あるんだろうな……」
もう少ししたら猟牙に会えるんだ……
「えへへへへ……」
鏡を見なくても分かる
だらしない顔になってるんだろうな……
「大好きだよ……猟牙」
side 猟牙
「シャルか……」
別れ方が仕事関係だったからな……あまり言えないが未練があったりするんだよな……
「元気そうで何よりだ」
「どうしたの猟牙」
「うおっ⁉︎何だ鈴か……」
「誰かと電話してたみたいだけど……」
「ん?ああ、幼馴染だよ。今度こっちに越して来るんだと」
「へえ……」
「さて、授業に行くか」
「うん……」
鈴さんが暗いよ……
それから1ヶ月
時期的にはあいつが来るのはそろそろなんだが……
「みなさんにお知らせがあります」
ん?まさか
「本日は転校生を2名紹介します」
「では、入れ」
織斑先生が言うと二人の女子学生が入ってきた
金髪の女子学生、俺の幼馴染のシャルは左腕に包帯を巻いていた
「シャルロット・デュノアです。みなさん、よろしくお願いします。この包帯は昔の事故の怪我なのであまり触れないでください」
すると、シャルが俺に気づいたようだ
「猟牙、久しぶりだね……」
「お、おう……久しぶり」
「元気そうだね」
「おう、お前こそ」
そんな会話をしていると
「何々?白峰君とデュノアさんって知り合いなの?」
「どういう関係なのかな?」
などと質問が飛び交い始めた
「ああ、俺とこいつは幼なn……「元恋人です」っておい!」
「「「「えええええええええ⁉︎」」」」
「ど、どういうことだ猟牙!」
「……そのままの意味です……」
「じゃあ、本当に?」
「ああ。昔付き合ってた」
「「「キャァァァア‼︎」」」
「ちなみに未練は?」
「無いと言えば嘘になるな」
「えっと…その……僕も同じく」
「なるほど……お互い未練はあると……では、別れた理由は?」
はっ!殺気‼︎
「シャル危ねえ‼︎」
俺はシャルの頭を抱えて横に跳んだ
するとさっきまで俺たちが立っていたところに出席簿が飛んできた
「痛ぁぁぁい……」
「すみません織斑先生」
「昔話は後にしろ、それと白峰はいつまでデュノアを抱きしめているつもりだ?」
「え?」
「えっと……その……」
ふとシャルの方を見ると目と鼻の先にシャルの顔があった
「わ、悪い!」
「あっ……」
シャルは織斑先生を恨めしそうな目で見ると教室の前に戻って行った
「ボーデウィヒ、自己紹介をしろ」
「了解しました教官」
「その呼び方はやめろボーデウィヒ。ここでは織斑先生と呼べ」
「了解しました」
何か冷たい空気纏ってるな……あのボーデウィヒって奴
「ラウラ・ボーデウィヒだ」
………
「………」
「………」
「………」
沈黙が続く
「あ、あのー……以上でしょうか?」
山田先生涙目じゃん……なんか見たことあるぞこの状況
「もちろんだ」
するとボーデウィヒは一夏の元へと歩いて行き
「貴様が教官の……‼︎」
右手を振り上げ、一夏の頬をビンタした
「「「「ファッ⁉︎」」」」
「私は認めない…!貴様のような教官の汚点など……教官の弟とは認めない‼︎」
「何をするだぁぁあ‼︎」
「落ち着け織斑、それとボーデウィヒお前もいきなり暴力振るうのはどうかとは思うぜ?」
「貴様は……白峰猟牙‼︎」
「うん?俺のこと知ってるのか?」
「なっ!貴様私を忘れたのか‼︎」
どっかで会ったっけ……
「すまんな、記憶に無い」
「白峰、ボーデウィヒは黒兎隊の隊長だ。お前がコテンパンに倒した……な」
「黒兎隊……あ、ああああ!あのすっごいキャラの濃い人が居たあそこか!なるほど、君はあの時の子か。雰囲気が変わったから気づかなかったよ」
「貴様……‼︎」
「怒るなよ、せっかく綺麗な顔してんのに残念なことになるぞ」
「なぁっ……!」
「猟牙……?」
れ、冷気が他の方向からも……
「し、シャルロットさん?どうされたのでしょうか……」
シャルは笑顔だった。だがヤバい、この笑顔はヤバい
「人の良いところを口に出して言えるのが猟牙の良いところだと思うよ?でもね、そうやって口説いてるって勘違いされるようなことを言うのは僕は良くないと思うんだ」
「は、はい……」
「そうやって今まで何人の女の子を勘違いさせてきたのか覚えてる?」
「……覚えてません」
「いろんなところに行った時に必ずそういったことやってたもんね、その度に僕がどれだけ困ったか分かる?」
「……すみません」
こ、怖ええええええええ‼︎
シャルは普段は本当可愛いんだけどこういう時には笑顔が黒いんだよ
この状態の時には俺何も言えないんだよ……
「あの白峰君が尻に敷かれてる……」
「付き合ってたのは本当みたいね……」
「後で凰さんに教えなくっちゃ」
ピクンとシャルの耳が動いた
「凰さん?」
「中国の代表候補生の子よ、白峰君と同じ部屋なの」
「………猟牙?」
「は、はい!」
「どうして織斑君と同じ部屋じゃないのかな?」
「それは知らん!山田先生に言ってくれ!」
グリン、とシャルが山田先生の方を向く
山田先生はそれだけでもう涙目になっている
すみません山田先生、俺ももう限界なんです
「どうして男の子と女の子が同じ部屋なんですか?日本の倫理的に可笑しいと思うんですけど」
「そ、それはですね……部屋が用意出来なくって仕方なく……」
「でも入学してからもう2ヶ月くらい経ってますよね?それでもまだ部屋が用意出来ないんですか?」
うん、それは俺たちも思ってるんだけどね
お仕事頑張ってる山田先生見てたら言えないんだ。これ以上仕事増やしたら本当に過労で倒れそうだもん山田先生
「えっと……それはですね……」
「もし猟牙が間違いを犯したらどうするんですか?国際問題になりますよね?」
「ちょっと待とうかシャル、流石にそれはしないぞ」
「白峰君は黙っててくれないかなぁ?」
「はい……」
ごめんなさい山田先生、俺にはもう無理です
「猟牙が間違い犯さないように、僕が猟牙と同じ部屋になります。いくら猟牙でも幼馴染に手は出さないでしょうし」
「へっ……?」
シャルロットさん、山田先生が困ってますよ
「僕なら白峰君に手を出されても対応策はありますし、大丈夫ですよね?ですよね?」
「は、はぃぃぃぃい」
あーあ……山田先生が折れた……
「ち、千冬姉……」
一夏も空気に耐えられなくなったのか、織斑先生に助けを求めたようだ
しかも素に戻ってるし
「デュ、デュノア。それくらいにしておけ」
怯えてる⁉︎織斑先生が怯えてる⁉︎
「部屋の件よろしくお願いしますね?」
「お、おい白峰猟牙……あの女は何なんだ」
「おお、ボーデウィヒ。シャルは若干病んでる面があるんだ……昔もあんな感じだったよ」
「別れたというのはこれでか?」
「いや、こんな程度じゃ別れないよ。理由はもっと別の事」
あれをこんな程度呼ばわり出来る猟牙に教師を含めたほぼ全員が尊敬の念を抱いたという……
「えへへ、猟牙と同じ部屋〜♪」
「で、では授業を始める」
織斑先生はその日一日シャルに怯えていた
その日の昼休み
「猟牙、お弁当作ったから一緒に屋上行こう」
「おお、シャルの手料理か。懐かしいな、いいぜ行こう」
その時、教室に一人の女子生徒が入ってきた
「猟牙!屋上行くわよ!」
そう、俺のルームメイトの鈴だ
「って、その金髪はもしかして転校生?」
「君は誰かな?」
「私は凰鈴音よ、あんたは?」
「へえ、君が凰さん……」
「よ、よし!鈴、シャル屋上行こう。今行こうすぐ行こう速攻で行こう」
「ちょ、ちょっと猟牙!」
「猟牙⁉︎」
俺は二人の手を引き屋上へ走った
もちろん『目を隠す』能力を使って
〜屋上〜
俺の両脇にはシャルと鈴が座っている
そしてさっき一夏が篠ノ之とオルコットを連れて屋上に上がってきた
「おー、猟牙じゃないか。偶然だなどうせだから一緒に飯食おうぜ(棒読み)」
「お、おう。こっち来いよ」
しかし、俺たちはアイコンタクトでも会話していたのだった
(多分俺ら居ないと胃に穴が空くだろうと思ってセシリアと箒連れてきた)
(織斑さんマジぱねえっす!尊敬するっす!)
「ねえ猟牙、まずは凰さんを紹介してくれないかな?」
「そうよ猟牙、こいつ誰よ」
「こっちはシャルロット・デュノア、俺の幼馴染だ。んで、こっちは凰鈴音。俺のルームメイト」
「「へえ……」」
「よろしく凰さん。猟牙の元
「こいっ……⁉︎んん!どうも、猟牙のルームメイトでつい最近一緒に出掛けました凰鈴音です」
なんでだろ……火花が見えるや……
しかも篠ノ之もオルコットも怯えきってるし……
「猟牙……それはどういうことか今度きっちり説明してね?」
「ハイヨロコンデー」
「な、なあ鈴、デュノア。その包みは何だ?」
と篠ノ之が聞いた
グッジョブだ篠ノ之
「ああ、そうだった。これ、肉じゃが作ってみたんだ。猟牙好きでしょ?」
「私はエビチリ作ったの。中華とは違うけど得意だから」
シャルと鈴が包みを開けるととても美味しそうな匂いか広がった
「へえ、美味そうだな」
「なあ猟牙、俺にも少し後で分けてくれよ」
「ああ、いいと思うぞ。なあ?」
「猟牙が言うんなら」
「しょうがないわね」
なお、この時の料理は美味かったのは覚えている。具体的な味は覚えてないがな‼︎
「あ、あのー……一夏さん?」
とオルコットがバスケットを開けた
「BLTサンドを作ってみましたの。食べていただけますか?」
「おう、いいぞ」
この時、誰も知る由もない
「じゃあ、いただきまーす」
オルコットの料理は
「……グフッ!」
兵器だということを
「「「「一夏(さん)⁉︎」」」」
「猟牙……三途の川が見える……赤い髪で鎌を持った船頭さんも居るや……」
「やめろ!渡るな‼︎その人には仕事サボってていいって言って帰ってこい‼︎ってかお前何でそれ知ってんの⁉︎」
「はっ……‼︎ここは一体……」
「一夏、何があったんだ」
「食えば分かる……」
「猟牙さんもお一つどうぞ、遠慮なさらずに。さあ、さあ、さあさあさあ!」
目がキラッキラしてる
断りにくいなぁ……
「ええい、ままよ‼︎」
勇気を出して口に放り込む
途端に口に広がる甘み、そしてすぐに舌を突き刺すような辛さが来る
かと思えば漢方が甘く感じるくらい強い苦味が口を支配し、辛さて傷ついた口内を酸味が刺激する
「ごふっ……」
これは……マズイ(ダブルミーニング)
「い、いかがですか?」
「シャル、鈴、一夏」
「「「言わなくても分かる。予定は開けておく」」」
「よし、次の日曜日にオルコットの料理を料理として食えるものにする‼︎」
「ヒドくありません⁉︎」
「「「了解‼︎」」」
「ええっ⁉︎」
さっきまで喧嘩していた鈴とシャルも同じ目的のため、協力してくれるらしい
オルコット、すまん……
その日は後は夜以外波乱は無かった
そう、夜以外は……
〜その日の夜〜
「白峰君、凰さん、お部屋の移動です」
「「ファッ⁉︎」」
そして案内されたのは三人部屋
「本日からここが皆さんのお部屋です」
部屋の名札には
白峰猟牙
凰鈴音
シャルロット・デュノア
と書いてあった
「……ジーザス」
バタバタと部屋から音がする
「猟牙!」
シャルが部屋から出て来た
「山田先生が僕たち三人で部屋を使えって。本来は男子生徒用の部屋だったんだけど今回僕たちか使うことになったらしいよ」
「へ、へぇー……ソウナンダー」
山田先生ェ……
「白峰君、頑張ってください」
と、若干肩が震えている
この人……笑い堪えてやがる‼︎
「ふーん……まあいいわ猟牙と同じ部屋なんだし」
「ふふ……凰さん、これからよろしくね」
「こちらこそ、よろしくデュノア。私のことは鈴でいいわよ」
「なら、僕のこともシャルロットって呼んでよ鈴」
「ええ、よろしくシャルロット」
友情が芽生えたみたいだなー……
と、この時まではそう思ってました
〜風呂〜
どーしてこうなった?
「ねえ、猟牙。狭くない?」
「ちょっとシャルロット、もうちょっとそっちに行きなさいよ」
風呂入る
↓
シャワー浴びる
↓
外から声が聞こえてくる
↓
シャルと鈴が入ってくる←イマココ
「あのー、そろそろ俺出たいんですが……」
「「ダメ!」」
「アイェェェエェエ⁉︎」
「久しぶりに猟牙とお風呂入りたいんだもん」
「シャルロットだけに抜け駆けはさせないわ」
『凰鈴音はもうマスターへの好意を隠すつもりは無いようですね』
「わぁぁぁ⁉︎」
『お久しぶりですシャルロット・デュノア。パンドラです』
「え?パンドラ喋れたの?」
『最近喋れるようになりました』
「そう、よろしくね。パンドラ」
一緒に風呂に入っていろいろやばかった俺であった
やっちまった……
批判はご勘弁‼︎