インフィニット・ストラトス〜厄災の担い手〜   作:ユークレース

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第9話

side 鈴音

 

「う……うぅぅん……」

 

何だったのかしら、さっきの……

 

「ヒッヒッヒ、目が覚めたかいお嬢ちゃん」

 

「あんたはさっきの‼︎」

 

ジャラ

 

「これは!」

 

動こうとしたら両腕を鎖で繋がれていることに気がついた

 

「ヒッヒッヒ、ISが使えなきゃ女なんて俺たちの道具なのによ。いつもいつも調子に乗りやがって」

 

目の前の男達は下衆な笑みを浮かべている

そして私の隣では顔を青くした蘭が居る

 

「あんたたち……何をしたの?」

 

「そうだな……どうせお前たちは俺たちの玩具になるんだからな、教えてやるよ。悪魔と契約したのさ」

 

そういうと男の後ろに白いローブを着て目を隠し、大きな鎌を持った大きな何かが出てきた

 

「あとはこいつだな」

 

もう一体は赤いボロボロの布を身に纏った細身の何かだった

 

「ヒッヒッヒ、まずはこいつの力使ってみるかね」

 

男が私たちに掌を向けた

 

ドクン……

 

「「え?」」

 

身体が……熱い⁉︎

 

「な、何を……‼︎」

 

「流石は色欲の力だな。ヒッヒッヒ、どうだ?身体が熱くなってきたんじゃないか?」

 

「……‼︎」

 

「ほれほれ、まずは……」

 

そう言って男は私と蘭の上着を破り始めた

 

「ヒッ……や、やめてください」

 

「いいねぇ、その反応……こっちの気の強い方は強がってるみたいだが……それもどこまで続くかねぇ……暫くこのまま見てるか」

 

男達はニヤニヤと笑みを浮かべ始めた

このままだとヤられる……

 

「助けて……」

 

怖い

 

「おお?もう怖くなったのか?」

 

「助けてよ……」

 

お願い……来て

 

「いいねぇその声……そそるねぇ……」

 

「助けてよ……猟牙ぁ‼︎」

 

私の大好きな人……‼︎

 

「誰だそれ?ここが分かる訳が「ところがどっこい分かるんだよ‼︎」ガハッ⁉︎」

 

突然、男が横に吹き飛んだ

反対側を見るとスーツケースを持った人影があった

格好はジーンズに青いロングコート、そしてその下には何も着ていなかった

そしてその顔は私が助けを求めた

私の大好きな人だった

 

「な、何だお前は‼︎」

 

「俺?俺はそいつの友達」

 

「ふざけんな!お前らも悪魔使ってこいつ殺しちまえ‼︎」

 

猟牙を取り囲む様にたくさんの悪魔が現れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side 三人称

 

「ヘル=ラストにヘル=スロースか」

 

それよりも……鈴達の格好……

 

「お前ら……鈴達に何をした」

 

「ちょっと色欲の力ぶつけて愉しもうとしただけだぜ?お前もどうだ?」

 

「ほう……」

 

『マスター?』

 

「そういうことか……パンドラ」

 

『はい』

 

「コード023、ギルト」

 

『コード認識、ギルト起動』

 

「お前たち……生きて帰れると思うなよ?Britzcrieg(ブリッツクリーク)‼︎」

 

猟牙の体を青い稲妻が覆い始める

 

「Lightning(ライトニング)」

 

猟牙の身体が青い電気になり、一瞬で鈴達の元に辿り着く

 

「猟牙……それ……」

 

「ああ、そうだ。大丈夫……ではなさそうだな」

 

猟牙はギルトで鎖を斬り裂いて二人を助けた

 

「ひぁっ……」

 

「だ、大丈夫か?」

 

「うん、ちょっと驚いて声が出ちゃっただけ」

 

「蘭ちゃんも、怖い思いしたね……ここで待ってな。直ぐに終わらせるから」

 

「カッコつけてんじゃねえぞ‼︎この数の悪魔をどうこうできるわけねえだろ‼︎」

 

「今の俺には知ったことじゃない」

 

「やっちまえ‼︎」

 

「ふぅ……」

 

ギルトにも同じ青い電気が流れる

 

「轟‼︎」

 

瞬間、猟牙はギルトを恐ろしい速さで振るい次々と悪魔を砂に還していく

 

「なっ⁉︎」

 

「Spark srash(スパークスラッシュ)」

 

「ちっ……なら、この数ならどうだ‼︎」

 

男達はさらに多くの悪魔を呼び、猟牙達を取り囲んだ

 

「ふむ……」

 

猟牙はポケットから何か紫色の星型の石を取り出した

 

「デビルスター、使用」

 

すると、猟牙の身体の電気がさらに強くなった

 

「鈴、蘭ちゃん。少し伏せててくれるか?」

 

「えっ?」

 

「分かった」

 

「Thunder wave(サンダーウェイヴ)」

 

青い電撃が猟牙から発される

それはさながら衝撃波の様に広がり悪魔を、男達を吹き飛ばした

 

「ぎゃぁぁぁぁあ⁉︎」

 

「ひっ……」

 

「た、助けてくれ……悪ふざけのつもりだったんだ…だから、助けてくれ」

 

「断る、お前は俺の大切な人を傷つけた。そして悪魔を呼んだ、お前に救われる道は無い。見ろ」

 

猟牙が指差すと主犯格以外の男達が次々と悪魔になっていく

 

「なっ……」

 

「地獄に落ちたか。ああなったらもう助からない、お前もいずれはああなる」

 

「そんな……」

 

「ライトニング……」

 

猟牙は吹き飛ばされた男達だった悪魔の元へと動き、砂に還した

 

「嫌だ……嫌だ…嫌だぁぁぁぁぁ‼︎」

 

ゴーン……ゴーン……

 

とどこからとも無く鐘の音が響き始めた

 

「なっ⁉︎この鐘の音は!」

 

モヤモヤと黒い霧が出てくる

青い双つの光がその霧の中を動き回る

 

「鈴!蘭ちゃん!逃げろ‼︎」

 

しかし

 

フォォォォン……

 

出入り口全てに赤いバリアのようなものが張られた

 

「しまった‼︎」

 

【キュァァァァア‼︎】

 

黒い霧の中からボロボロの黒い布を着た、紫色の鎌を持った巨大な悪魔、ヘル=ヴァンガードが現れた

 

「ヘル=ヴァンガード……‼︎」

 

「ヒッ……」

 

「蘭!」

 

余りのことに蘭は気を失い、鈴も腰を抜かしていた

 

「仲間を多くやられた復讐か?ヘル=ヴァンガード」

 

【キュァァァァア‼︎】

 

ヘル=ヴァンガードは鎌をグルグルと回し、猟牙に振り下ろしてきた

 

「ちっ!」

 

猟牙はそれをギルトで弾き返す

するとヘル=ヴァンガードは再び振り下ろし、それをまた猟牙は弾いた

そして三度同じ事が行われたとき、猟牙は踏み込みギルトを振り抜いた

 

「オラァァ‼︎」

 

【ギュォオォ……】

 

ゴーン…ゴーン…

 

ヘル=ヴァンガードが鐘の音と共に消えた

 

「ちっ……逃げ込んだか…」

 

ヘル=ヴァンガードは独自の空間を持っており、猟牙が魔力で移動するのと同じように様々な場所から出てくることが出来る

猟牙の足元に黒い渦が発生した

 

「ちっ、足元か!」

 

【ギュォオォ‼︎】

 

「Tric star!」

 

猟牙はトリックスタースタイルで素早く動き、足元からの奇襲をかわした

 

「エピデミック!」

 

剣の形からアーチェリーの形に変わる、そして猟牙は弓を引き絞りヘル=ヴァンガード目掛けて放った

 

ドォォン‼︎

 

二発の徹甲弾がヘル=ヴァンガードに当たり爆発する

 

【オォォォオォ!】

 

再び消え、猟牙の背後に出現する

 

【オォォォォオォ‼︎】

 

鎌をブンブンと振り回し、猟牙に体当たりしてくる

 

「ちっ!」

 

猟牙は反応が間に合わずモロに受けてしまった

 

「ガァッ⁉︎」

 

「猟牙‼︎」

 

立ち直った鈴が猟牙に駆け寄ろうとする

 

「大丈夫だからそこを動くな!」

 

その言葉を聞いて鈴は足を止めた

大丈夫、その言葉を信じたのだ

 

「(とは言っても、結構効いたな……)」

 

【グォォォォ!】

 

「コード357 マリス!」

 

『コード認識、マリス起動』

 

手にはアーチェリーから銃口が二つあるハンドガンになった

これはダンテさんのエボニーとアイボリー、それとネロさんのブルーローズを参考に作られた銃を取り込んだ形態だ

 

「さて……Gunsringer!」

 

猟牙は銃を扱う事に特化したスタイル、ガンスリンガーに変えた

 

「Milion barets(ミリオンバレッツ)!」

 

猟牙はアイボリーのような高速連射を始めた

それ正確にヘル=ヴァンガードの弱点を突き、確実にダメージを与えて行く

 

「Hey!Come on baby(よお、さっさと来いよ子猫ちゃん?)」

 

猟牙は半身になり、手の甲を相手に向け煽るように動かして挑発した

 

【グォオォォォオ‼︎】

 

ゴーン……ゴーン……

 

再び消える

しかし、今度は猟牙の近くに来なかった

なんと鈴達のそばに移動したのだ

 

「なっ⁉︎そっちに行くのかの!」

 

「き、きゃぁぁぁぁあ⁉︎」

 

「くそっ!Britscreak!Lightning!」

 

鈴の元へと飛ぶ猟牙

数瞬、あと数瞬判断が遅れていたら恐らく鈴はヘル=ヴァンガードの鎌に首を刈り取られていただろう

しかし、そこに猟牙が割って入った

魔力を込めた特別強力な弾丸と共に

 

「それでも食ってな」

 

魔力がヘル=ヴァンガードの中で爆発する

そして……

 

「これで終わりだ」

 

猟牙は両腕の間に電撃を溜める

 

「Brast!(爆ぜろ)」

 

そしてそれをヘル=ヴァンガードに突き刺し、電撃を流し込んだ

 

【ギャァァァァア‼︎】

 

断末魔を上げ、ヘル=ヴァンガードは消滅した

 

「う……ううん……鈴さん、化け物は?」

 

すると、蘭も目を覚ました

 

「猟牙が倒してくれたわ。ほら、あそこに……」

 

鈴が指差した場所には猟牙が倒れていた

 

「猟牙⁉︎」

 

鈴は蘭を捨て猟牙の元へと駆けた

 

「痛っ⁉︎」

 

「猟牙!猟牙‼︎しっかりして、猟牙‼︎」

 

「無駄だよ。魔力を使いすぎて気を失ってるから」

 

鈴の後ろから声がした

鈴が振り返るとそこには紫色の髪にウサミミカチューシャをした女性が立っていた

 

「あ、あなたは……」

 

「私は篠ノ之束、りょーくんの上司だよ。強い魔力反応があったから来て見たら……りょーくんまた魔力消耗で倒れたんだね……」

 

「またって……どうして以前も倒れたことを知ってるんですか?」

 

「本人から報告受けたしね〜。ちょっと待ってて、応急処置程度に魔力回復させるから」

 

すると束はデビルスターとバイタルスターを取り出して猟牙に押し当てた

 

「っ!つぅ……束さん?もしかして俺また倒れました?」

 

「うん、いい加減パープルオーブを使ってもいいかもね。新しいスタイルは魔力消耗が激しいみたいだし」

 

「お願いします」

 

「オッケー、今度本部に言っておくね」

 

「え、えっと……篠ノ之博士……ですよね?ISを作られた」

 

「そうだよ〜」

 

「どうしてその篠ノ之博士が猟牙の上司なんですか?」

 

「りょーくんの本職のデビルハンターの事務所の所長が私なんだ。だから私が上司」

 

「そういうことだ。さて、とっととここから出よう。蘭ちゃん、今日見たことは誰にも言わないでおいてくれるかな?」

 

「は、はい。それに言っても信じて貰えないでしょうし……」

 

「怖い思いさせたね。ごめん」

 

「い、いえ!こちらこそ助けていただいてありがとうございました」

 

「さて、りょーくんはその子達を家に帰してあげて。事後処理はこっちでしておくから。それと、今度から魔力の消費には気をつけるように」

 

「へーい。行こうぜ鈴、蘭ちゃん」

 

「は、はい!」

 

「待ちなさいよ猟牙!」

 

「(あー、ネックレス渡すの忘れてた……ま、今度渡せばいいか)」




ブリッツクリークスタイル

魔力(DTゲージ)を消費して特殊なアクションを行うスタイル
雷化して移動するライトニング
近接武器を使ったスパークスラッシュ
その他、電撃を溜め放つブラストキャノンなどがある
なお、この先も進化する気配有り
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