このペースで行くと年内に終われたらいいなぁという感じです。
では、本編どうぞ。
時間神殿突入
第七特異点の修復、その後カルデアで対策を取ろうとしたものの些細なトラブルにより一日遅れたリィンカーネーションズ。
「………よし、カルデアにようやくとうちゃk」
『緊急事態発生、緊急事態発生。カルデア外周部、第七から第三までの攻性理論消滅、不在証明に失敗しました。館内を形成する擬似量子の強度に揺らぎが発生。量子記録固定帯に引き寄せられています。カルデア外周部が2016年に確定するまであとマイナス4368時間。カルデア中心部が2016年12月31日に確定するまであと▪️▪️▪️時間です。』
警告音と共にアナウンスが流れる。
「っと、ギリギリ遅かった、といったところか…いや、むしろ良かったのか?」
「どちらにせよ、急いだ方が良さそうだ。」
管制室の扉を開く。
「やぁドクター、それにダ・ヴィンチ、オルガマリーも。」
「当たり前かのように不法侵入、しかも呼び捨てにしてくるわねあなた達。いえ、今はそんな事はどうでもいいわ。単刀直入に聞くけど、何の用?」
「…流石に精神的にも成長しているか。…さて、本題に入ろう。例の作戦がいつなのか聞きたくてね。」
「作戦は明日。レイシフトで向かう予定だが…」
「OK、分かった。…そういうわけだ、時間稼ぎは頼んだぞ。」
「は…?」
「あ、声出てた?実は足止め、もとい先陣を切ってもらってるんだ。」
「…OK、ならこれを使おう。」
『グランドジオウ!』
いつもの金ピカウォッチを起動する。そして、
『オーマジオウ!』
逢魔時王の力を持つライドウォッチを起動する。
「…おや、君は。確かリィンカーネーション、だったかな?一人でやってきたのかい?」
「リィンカーネーション『ズ』、な?レフ・ライノールさん?そして、俺一人じゃない。平成仮面ライダーの歴史分の重み、そしてみんなに託された思いがあるからな。たとえ、それが偽物のものだとしてもね。」
深呼吸をする。
「…さぁ、行くぞ。変身!」
「…という作戦でな。でもあいつも永遠に戦えるわけじゃない。なので期限は…せいぜい1日あるかどうか、だな。だから…なるべく早く行かないといけない。」
「なるほど、ありがとう。理玖くん。創真くんにも感謝を伝えておいてくれ。」
そういうとロマニ・アーキマンは持ち場に戻りスタッフ達に指示を出し始めた。
「…さて、と。後は野となれ山となれ。訓練でもしておくか。」
「ドクター!レイシフト、成功しました!ですが、シフト時に今までにない干渉があって…今のイメージは…」
「うん…ウルクで見たイメージと一緒…」
「良かった、先輩も無事ですね!後は周囲の状況ですが、遠くに魔神柱のような姿が…たくさん…!!!」
「………そんな事より、助けてくれないか。」
「あっ、時村創真さん!作戦で先行していたと聞きましたが…!」
「うん、もうね。身体中ボロボロ。まぁほとんど自傷ダメージなんだけど。星奈か楓か理玖はいない?」
「いえ、まだ来てませんが…」
『彼らは先ほど出発したよ。…さて、そちらの状況はこちらもモニターしている。そこが時間神殿なのは間違いない。やけにボロボロなのは気になるけれど。…そして、メソポタミアでいやというほど計測した反応がある。七つのクラスに該当しない霊基。人類悪と言われた災害の獣。クラス・ビーストの反応がその空間を占拠している!』
「うん、なんか魔神柱がそこら中にいるし誰か分かんない…あっ仮面ライダーだ!」
『話が見えてこないが、おそらく創真が変身したグランドジオウの召喚によるものだな。』
『ちょっと!出流くん!通信に割り込まないでくれないか!?』
『別にいいだろうに。そう怒ってると高血圧になって倒れるぜ?』
その時、場にそぐわない拍手が聞こえる。
「その通りだとも。少しは鼻が効くようになったなカルデア。七つ目の特異点を越えてきたその強運、今は素直に称賛させてもらうよ。」
「貴方は…!」
「レフ・ライノール!」
「やぁ、久しぶり、と言うべきかな?だが挨拶の必要もなければこれまでの苦労話も結構だよ。君たちの戦いぶりは他の柱を通して知っているからね。あの未熟なマスターがよくここまで辿り着いたものだ。私はこれでも人間の機敏をよく理解している。だからこそ君の…君たちの努力に感心できる。いやぁ、まったく…吐き気を催すほどの生き汚さだ。どうしてこう、行儀良く死ぬ、なんて誰にでもできる簡単な事が出来ないんだい?」
「…よく言うぜ。」
「レフ教授。どうしても聞きたい事があります。貴方は最初から人類を、カルデアを滅ぼす為にオルガマリー所長に近づいたのですか?」
「…君らしい質問だ。でも、本当はこう聞きたいんだろう?私だって最初は人間側であったはずだレフ・ライノールはまともな人間だったがどこかで魔術王に拐かされたのでは?と。」
通信越しに声が聞こえる。
『それはボクも聞きたいな、レフ教授。貴方はボクがカルデアに来る前からいたスタッフだ。カルデアスだけでは人理定礎の復元は出来なかった。貴方の開発したシバがあったからこそ我々はここに辿り着けた。その貴方が最初からソロモンの手の者だったとは考えづらい。』
続けてダ・ヴィンチが話す。
『ああ、私を四年近くも欺けるとは思わないしね。キミはいつ魔神柱なんてものになったんだい?』
「おやおや、これはこれは、ロマニ・アーキマン。そして、ダ・ヴィンチ女史。懐かしい顔ぶれじゃないか。君たちとこうしてまた話し合う日が来るとはね。君たちも私の名誉…いや、人権か。そういったものを気遣ってくれてるようだ。だがその心遣いは不要だよ。いつから魔術王の配下だったか、だって?ギャハハハハハハハ!そんなもの、」
「話が長いんだよカス。」
レフ・ライノールの顔に水の塊がぶつけられる。
「狙い通り。どう?コピー能力ウォーターのエイムは。」
「貴様達は…愚かな転生者どもではないか。」
「おや、愚かな魔術式がなんか言ってる。あぁ、話を遮って申し訳ない。どうぞ?ご自慢の不幸話を続けて?つっても、後に覚醒する種を植え込まれてただけだろうけどね。」
「貴様…!」
「おや、怒った?ほら、話を続けなよ。君の失態の話とかさ?」
「……まぁいい。貴様らは後でなぶり殺しにしてやる。…先ほどこのゴミが言ったのと同じだ。最後の担当になる私が魔神柱である自身を自覚した時点で諸君らの歴史を終わりを告げるはずだった。回収する資源はそこまでで十分だったからな。だが、貴様達カルデアはしつこく生き延びてしまった。何故だ?何故生き延びた?私の失態だったのか?だがそれは違った。私の観察眼をすり抜けた食わせ者がいたからだ。なぁそうだろうロマニ・アーキマン?私は君を過小評価していたようだ。それとも、そうなるように私の前では道化を演じていたのかな?」
「あっはは。元同僚の本性さえ見抜けずに何が過小評価していた、だ。自分の失態を認めなよ。生き汚いぜ?」
理玖が肩をすくめながらそう指摘すると、レフ・ライノールの顔が怒りで歪む。
『……』
そして、それを複雑そうに見つめる医療顧問。
『…そりゃあそうだろうとも。キミがロマニの人間性を見抜けた筈がない。』
ふと、万能の才人が言った。
『何しろこの男は、私がカルデアに召喚されるまで周囲全ての人間を信用していなかったんだから。』
「……なんだって?」
『ちょっとそれ私知らないんだけど。』
『ちょっと黙ってようかオルガマリー所長?』
『カルデア職員じゃないアンタに所長呼ばわりされる…』
通信の遠くで何やら聞こえるがそれは一旦置いておく。
『…コホン、ロマニは確かに凡人だ。だが、ある一点においてあらゆる天才を凌駕する我慢強さを発揮していたのさ!「理由は分からない」「誰が敵かも分からない」「そもそも、本当に起こるのかどうか保証もない」。そんな夢に見た程度の人類の危機を信じて自分の人生全てを投げ出したのだからね!』
『まぁ、こうして起こってしまったわけだけど…それでも、あの10年間は自由の地獄とも言うべきだったね。だから、貴方ごときにバレるはずがない。』
「フン、だが貴様も管制室の爆破時に死ぬように動いていたのだがね。もっとも、そこのマスターによって邪魔されてしまったが。」
「…うん、そうだね。本当に懐かしいよ。」
懐かしいと言う彼女の顔はまっすぐ、レフのみを見据えている。
「……まぁいいさ。今、我らの王は手が離せない。何しろ、あと数時間で最後の計算が終了する。少し邪魔はあったが。本来なら貴様らごとき無視しても構わないのだが…せっかくの機会だ、私の不始末は私がここで解決s」
「どぉりゃぁ!」
星奈がコピー能力「ファイター」「ストーン」の併用使用でレフを殴り飛ばした。
「やっぱり話長いんだよね君。…っと、そういえばあの冬木の特異点でもこうして殴ったね。いやぁ、懐かしい懐かしい。」
「貴様…こうなれば一切の酌量の余地もない!聞くがいい、我が名は魔神フラウロス!七十二柱の魔神が一局、情報を司るもの!全てを皆殺しにしてやる!」
「知ってるか?全てと皆殺しって意味被って…もう聞こえてなさそうだな。」
「今更魔神柱の一つや二つ…!」
「おっとその調子だ藤丸。一気に行くぞ!」
その時、流れ弾で魔神柱フラウロスは消滅した。
「え、えぇ…」
「残念がるのは早いぜ。ここからをよく見ておけ。これが俺が倒しきれなかった理由だ。」
そう言った創真の言う通り、消滅したはずのフラウロスがまた現れる。
「この空間に限る超再生…というべきか。正確には再生成なんだが…まぁ超再生も再生成も厄介さで言えば変わらん。それが、七十二柱。」
「そ、そんなの…キリがない…!」
「あぁ、だからこの防衛戦、お前が来るのをずっと待っていた。」
「…私を?」
『どぅわぁ!?今の衝撃は!?』
『外部からの衝撃です!第二攻性理論、損傷率25%!』
「すまない防御しきれなかった!空白の栞も使っているのにね…!」
「クソ…早く来いよな、偉大なる歴史の偉人たち!」
「…あら、貴方にしてはやけに人任せにするのですね。あの時、啖呵を切った貴方の台詞とは思えませんよ?」
声が聞こえる。
「貴方達の戦いは人類史を遡る長い旅路でした。ですが悲観した事は一度もなかったはず。だって、貴方達には無数の出会いが待っていた。この惑星のすべてが聖杯戦争という戦場になっていても。この地上のすべてがとうに失われた廃墟になっていても。たとえこの惑星外からの要請であっても。その行く末に、無数の強敵が立ちはだかっても。決して諦める事はしなかった。結末はまだ誰の手にも渡っていない、と。その未来すら知っていても。そしてそれは今も。…さぁ、戦いを始めましょう、マスター…そして転生者の皆さん。これは貴方達と私達による、未来を取り戻す物語だったでしょう?」
「くくく、そうだな。ハァ…いつからそうやって妥協して、他人事にしてたんだろうな。最初に決めたはずなのに。全員救うって。」
熱いものが込み上げるも自分にはまだその資格がないと切り捨てる。
「さぁ、藤丸立香。言ってやれ。全て、とは言わないが…お前が繋いだ絆だろ?」
「理玖さん…うん、そうだね。」
藤丸は立ち上がり、天に向かって叫ぶ。
「霊長の世が定まり、栄えて数千年。神代は終わり、西暦を経て人類は地上でもっとも栄えた種となった。我らは星の行く末を定め、星に碑文を刻むもの。そのために多くの知識を育て、多くの資源を作り、多くの生命を流転させた。人類をより永く、より確かに、より強く繁栄させる理…これを人類の航海図という。これを魔術世界では人理と呼び、カルデアは、これを尊命として護り続けた!」
そして時間神殿の最奥…玉座に向かい叫ぶ。
「私は藤丸立香。多くの人に支えられ、ここに立つ。…人類最後のマスターだ!」
「よく言いました。ならば、その声に応えずして何が英霊でしょうか。主よ、今一度この旗を救国の………いえ、救世のために振います。」
救国の聖処女が降り立つ。薔薇の皇帝が剣を突き立てる。
「聞け、この領域に集いし一騎当千、万夫不倒の英霊たちよ!」
嵐の航海者が腕を組み、ロンディニウムの騎士が剣を構える。
「本来相容れぬ敵同士、本来交わらぬ時代のものであっても、今は互いに背中を預けよ!」
白衣の天使が拳を握り、隻腕の剣士がその腕の光を放つ。
「人理焼却を防ぐためではなく、我らが契約者の道を開くため!」
天の鎖が、人類最古の英雄王がその笑みを溢す。
「我が真名はジャンヌ・ダルク!主の御名のもとに、貴公らの盾となろう!」
極天の流星雨…数多のサーヴァントが時間神殿へと降り立った。
前回の投稿から二か月経ってるってマジですか...?