能力覚醒とか、その他いろいろ。
ご都合展開にも程がある気がする。
まぁ、ここまで来てるので第一部完結まではやります。
二部は…分からない。
では、本編どうぞ。
「はぁっ…はぁっ…危ない…」
「大丈夫ですか、マスター?」
「ありがとうアルキャス。あっ、でも少ししんどいかな。だけど、ここで倒れるわけにはいかないし。」
「無理はしないように。」
「分かってる。…余裕がないのは私と結菜と出流、か。こうして考えるともう少し強い転生特典でも貰っておけばよかったかな…」
地面に座り込みながら琴葉が言う。
「本当にな…得られた物は多かったけどそれはそれとして死にそうだ…」
偶々近くに来ていた出流が苦笑まじりに話す。
「そっちはどうだったの?」
「怪獣大決戦。さすが神話時代の英霊たちだったな、と。…さて、そろそろ玉座に辿り着く頃か?手助けに行きたいけど…今は戦力にならない。クソ、超高校級の希望だってのにな。」
「…仕方ないよ。私達は無理矢理力を使っているに過ぎないからね。」
「なんだって?もっと簡単に言ってくれ。」
「…転生特典だって言うけど、実際には力だけを使っている。経験、歴史、体質。その他もろもろがないわけだから、えーと…」
「つまりは…キャラクターを踏み躙っているって言いたいのか?」
「なんで分かるの?まぁ概ねそう言う事。」
「…確かにな。確かにキャラクターをディスっているのと変わらんな。」
顔を顰めて考えをまとめる。
「…ただ、だからと言って力及びませんでした、じゃ駄目だ。とりあえず今は…この戦いを終わらせないとな。」
「ソロモン、お前は一体何者なんだ…!その正体を現せ!」
一方そのころ。玉座にて。藤丸立香とマシュ・キリエライト、とフォウは魔術王ソロモンと対峙していた。
「ハハ…ははははははは!私はソロモンだ。少なくともこの体はな!」
「と、なると中身は別って事…?」
「…さぁ、愉しい会話はここで終わりだ。胸踊る殺戮の幕を開けよう!英霊どもの抵抗など取るに足らぬ。確かに、座のある限り脅威である事は認めよう。だが所詮はサーヴァント。マスターを殺せば何もかも終わりだ。多少、ゴミは残るが…誤差の範囲だ。まったく、楽な仕事にもほどがある。おとなしく最後の一年を楽しんでおけば良かったものを。」
「…そっちこそ、遺言はそれでいい?」
藤丸は少しニヤリと笑みを浮かべる。それは全く諦めていない顔で。
「ククク…得意の玉砕芸というヤツか!特等席で拝見させてもらおうじゃないか!貴様らの徒労を、貴様らの無力を、貴様らの挫折を!心ゆくまで、我々に捧げる時だ!」
「………よし、やっと抜けた!アイツらは…!」
「…っ!」
「決まったと思ったかね?残念!ようやく本番と言うところだ、カルデア!」
ソロモンは笑みを浮かべ、叫ぶ。
「光帯よ、玉座を足らせ!大偉業の始まりだ!」
その言葉と共に魔神柱が玉座を覆っていく。
そして、ソロモンに魔力が集まり、その姿を変化させていく。
「顕現せよ、祝福せよ。ここに災害の獣、人類悪のひとつを成さん。そうだ、カルデアのマスターよ。お前は何者か、そう問うたな?ならば答えてやろう。私は魔術王ソロモンとして在ったもの。魔術王の分身であり、魔術王が創り出した機構であり、おまえたち魔術師の基盤として創り出された最初の使い魔。ソロモンと共に国を統べるも、ソロモンの死をもって置いていかれた原初の呪い。ソロモンの遺体を巣とし、その内部で受肉を果たした召喚式。我が名は…」
その筋骨隆々の肉体がカルデアのマスターを見下ろす。
「魔術王の名は捨てよう。もう騙る必要はない。私に名は無かったが、称えるならこう称えよ。真の叡智に至るもの。その為に望まれたもの。貴様らを糧に極点に旅立ち、新たな星を作るもの。七十二の呪いを束ね、一切の歴史を燃やすもの。」
「即ち、人理焼却式…魔神王、ゲーティアである。」
「ゲーティア…七十二柱の魔神の総称…ソロモン王の死後、その遺体に潜み、生き続けた召喚式という魔術そのものが…意思を持って受肉したもの…!」
「…間に合ったようだな。」
「理玖さん…」
「今名乗ってたが、アイツは魔神王ゲーティア。キャスターですらない、人類悪の一つ、ビーストIだ。」
「その通りだ。私は、いや、我々は人の手によって作られた生命体だ。肉体を必要としない高次の生命体。人間以上の能力を設定され、人間に仕えることを良しとした。だが、それも過去の話だ。私は、お前たち人類には付き合えない。」
「はは、ただ考えを改められない老害か?」
「…かつて、全知全能の王がいた。神よりその能力を与えられた男だ。過去と未来を見通す眼。世界の全てを識る瞳。我々はその男の影となり、その男と同じ視点を得た。その男の守護霊体である我々は、同調せざるを得なかった。」
「(無視かよ…)」
「多くの悲しみを見た。多くの裏切りを見た。多くの略奪を見た。多くの結末を見た。もう十分だ。もう見るべきものはない。この惑星では、神ですら消滅以外の結末を持ち得ない。我々はもう、人類にも未来にも関心はない。私が求めるものは、健やかな知性体を育む完全な環境だ。」
「…」
「この惑星は間違えた。『終わりのある命』を前提にした狂気だった。私は極点に至る。46億年の過去に遡り、この領域に天体が生まれる瞬間に立ち会い、その全てのエネルギーを取り込み…自らを新しい天体とし、この惑星を創り直す。創世記をやり直し、死の概念の無い惑星を作り上げる。それが我々の大偉業。」
「って、事は…!」
藤丸が驚きに満ちた声を上げる。
「そうだ、我々は憎しみから人類を滅ぼしたのではない。3000年栄えに栄えた、知性体の積み上げた総魔力…紀元前1000年から西暦2016年までの人類史の全てを魔力に変換できれば、それは星の始まりに跳ぶ魔力量になる。人類を滅ぼす、焼却する理由はこの一点のみ。我々にとって、人類とは始まりのソラに至るための噴射装置にすぎない。」
「星を…創り直す…見ている規模が、違い過ぎる…」
「……あの光帯には、誰も勝てない。…そっか、私はこのために…」
「…マシュ?」
「…さて、経緯は十分に払った。なら、ようやく報復の時間だ。我々はとても忙しい。この先に本命の仕事が待っているのでね。」
その時。
炎の剣がゲーティアの片腕を切り落とす。
「たわけ!忙しいのはお互い様だ!」
「…ネロ陛下!?」
「うむ!待たせたな、藤丸!だが、駆けつけたのは余だけではないぞ?」
これまで駆け抜けてきた特異点、その中で出会ったサーヴァント達が現れた。
「………ようこそ、諸君。早速だが死にたまえ。無駄話はこれで終わりだ。」
「…ふん!」
その言葉を皮切りにネロが激しい剣戟を繰り広げる。
そこに反撃しようとしたゲーティアに鎖が巻きつく。
「ぬ…!」
「させないよ。」
その先は、光の波紋から出ている。天の鎖、エルキドゥである。
だが、その鎖を無理やり引きちぎり、エルキドゥに接近しそのままぶん投げる。
そこにドレイクの放つ砲弾が殺到する。
その爆発を抜け、藤丸に急接近する。
「させません!『
ジャンヌの結界宝具にてバリアを張る。
ゲーティアが少し怯んだその隙を狙い、ネロが再び斬りかかる。
そして、その遠くから赤雷が襲う。
「…よう!行くぞオラァ!」
モードレッドがその剣戟に参加し、ネロと同時に攻撃を仕掛ける。
だが、それすらもゲーティアは上回り、二人を吹き飛ばす。
「…一度死なねば分からぬようだな…!」
「お互いにな!」
雷の剣と炎の剣を二刀流にした理玖がゲーティアを狙う。
「輪廻外の屑風情が…!」
「言われすぎて慣れたわ!」
「たぁー!」
星奈が迫りストーン、ファイター、ファイア、アイス、スパーク、ポイズンのコピー能力を織り交ぜ攻撃する。
「星奈!」
「遅くなった!」
「…他のみんなは!」
「再度現れた魔神柱にかかりきり!」
「…クソ!」
「話をしている場合か?」
…その全ての攻撃を上回り、ゲーティアは展開する。
「残念だ。この時代と共に燃え尽きろ。」
とんでもない量の魔力が集まっていく。
地面はひび割れ、砕けた神殿の欠片が宙に現れた光帯に吸われ、塵と化していく。
「…第三宝具展開。」
「ではお見せしよう。貴様らの旅の終わり。この星をやり直す。人類史の終焉。」
「クソ、もうどうにでもなれ!ゾナウ兵器召喚!からの一斉掃射!」
「スペシャル能力ビッグバン、最終決戦艦ハルバードモード展開、秘宝ティンクルスターアライズ!」
古代兵器と最終決戦能力による一斉攻撃。
しかし、その熱量は止まることを知らない。
「『誕生の時きたれり、其は全てを修めるもの。さぁ、芥のように燃え尽きよ。』」
「恋符マスタースパーク!」
「結菜!」
「遅れた…!私程度じゃ足止めにもならないか…!」
少し遅れて結菜がスペルカードを放つも無駄に終わる。
「『
「それは全ての傷、全ての怨恨を癒す我らが故郷。顕現せよ!
円卓の聖なる壁が展開される。
「うああああああーーー!!!!!」
絶え間なく訪れる轟音、衝撃。視界がホワイトアウトする。
視界が戻ると、そこには、彼女の姿は無く。
盾があるのみだった。
「ま、マシュ…?」
藤丸が呆然として呟く。
「…終わりだ。予想通りの結末だったな。」
「この…!何が予想通りだ!」
「…第三宝具、再装填。諸共に死ぬがいい。」
「………は!?」
「ああ、最後に殴りかかるぐらいは許そう。貴様らの気持ちは理解できる。彼女の弔いだ。その貧弱な拳で我が体に触れて死ね。」
…リィンカーネーションズは気が付かない。自分達が現れた事で玉座への道への防御が硬くなり、彼が来る事のラグが起きていることを。
「来ないのか?ならこちらから行くぞ。『
「な…!」
防ぎようのないソレが迫り来る。
「…『劫火』ッ!!!」
黒龍の力を纏った楓が手を突き出し、異常な火力を持つドラゴンブレスを放つ。
「楓!?」
「……っ、……。…なるほど。」
「何がなるほどなんだ!つーかそれは…」
「………。シュレイド城壁展開。」
何かを判断した楓は純粋な暴力ですら一度は耐えたシュレイド城の城壁を展開する。
不知火楓のすぐ後ろに。
「…何をするつもり!?」
「これは防ぎきれない。だから、一応の対応策。」
「そうじゃなくて!あなたは、」
轟音、ならびに衝撃。
城壁は融解し、使い物にならなくなった。
そして、彼女も消えた。
「………そういうことかよ、クソッ!」
拳を握り、一撃入れんとしたその時。
「少し落ち着こうよ。みんな。」
足音が聞こえる。
「ここは少し、力を溜めておいてくれ。」
「…ドクター?」
「ロマニ・アーキマン…!」
「やぁ。ここまでよく頑張ったね、立香ちゃん。そして…転生者のみんな。最後に美味しいところを持っていくようで悪いけどここからは少しだけボクの出番だ。」
「お前…いまさら来て!もっと早く来ていれば二人とも!」
「ごめんね。予想以上に邪魔が入って。」
「ロマニ・アーキマンだと…?ただの人間がこの玉座にどうやって…いや、その霊基は…!」
「聖杯に向けた願いは捨て去った。ここからは元の私としての言動だ。その前に手袋を外さないとね。その方が、色々と分かりやすいだろう?」
そう言ったロマニの左手には指輪があった。
「それは、ソロモン王の十個目の指輪…!貴様、まさか…!!」
「ああ。たった11年前の話だ。」
そう言い、彼は全ての始まりを話し始めた。
「ここは…」
「こんにちは、不知火楓さん…。………不知火楓さん!?!?!?」
「え?」
真っ白な空間で、とても驚いているクール系美少女と、それに困惑する不知火楓がいた。
とりあえず第一部が終わったら色々書き直しかな。
いい感じに辻褄が合うようにしないと。