え?無計画に書いてるから?それはそう。
とは言え、一気に進める事ができない理由があるんですよね。
そのうち明かします。
では、本編どうぞ。
「どうぞ!」
「あ…どうも…」
楓はあれから甘根幸果と名乗る女性に何でも屋「はぴぱれ」という施設に案内された。
彼女はどうやら何でも屋を営んでいるらしく、偶々客がいないとのことで向かったのだ。
楓はお茶の入ったコップを少し見つめる。
「…で、何があったん?」
「あー…」
悩んでいることは一つ。
「(異世界から来ました、なんて言えるはずない…!)」
持っていたスマホは既に試した。圏外と表示された事から限りなく近いが元いた日本ではないどこかだと断定。そもそもこんな街中で電波が繋がらないことがありえないためだ。
「いや、ちょっと…なんか迷子みたいな感じで…」
「迷子?どこから来たとか分かる?」
「いや…なんというか…」
返答に困っていると、はぴぱれの扉が開いた。
「ただいま…あ、お客さん。」
「あ、ウマショーおかえり。」
「ウマショー…?」
水色の服を着た青年がそこに立っていた。腹部にはファスナーがあり、不思議な格好と言えるだろう。
「あだ名。井上ショウマ。よろしく。」
「よ、よろしく…」
「…この子、迷子なんだって!」
「えーと、迷子ってのは言葉の綾みたいなもので…」
うーん、としばらく悩んだ後。
「…冬木っていう街知ってますか?」
と、尋ねた。
「冬木?ちょっと待ってね…ヒットしない。もしかしてそこから来たとか?」
「いや別にそこから来たわけじゃなくて…。………えと、荒唐無稽かもしんないですけど、異世界から来たって言ったら、信じます?」
おそるおそる尋ねる。どうせ信じてくれないだろうと思っていたが、
「…信じるよ。」
「…えっ?」
「そうそう!信じるって!」
まさかの反応で、思わずポカンとする。
「…でも、異世界から来たならどうしよっか。帰る手段も今は無さそうだし…」
「いや、え?自分で言っておいてなんだけど、信じるの?」
「信じるも何も…ねぇ?」
「その異世界から来た人を知ってるから。」
「えっ。そういうタイプの世界なのここ?」
「そういうタイプ…かどうかは分からないけど、あまり公にはなってないはず…」
「………どのタイプだ…?」
と思案していると。
ぐぅ〜〜〜。
と音が鳴った。
「……………すみません。何か食べ物下さい。」
新宿の時からあまり食べてなかったため、お腹の虫が鳴ってしまったのだった。
「…なるほど、把握いたしましたわ。」
「まぁ新宿から地続きで来れたっていう理由も分からないけどな。それはアイツらと合流してからだ。」
「ええ。…にしても、そうですか。ふふ…彼女は無事、やってくれたのですね。」
「…そっか。知り合いだったんだな。」
「同じ世界出身ですもの。まぁ、彼女の中身の方は別の世界出身ですが。」
「中身とか言うなよ…」
「ふふ…。さて、過去の特異点…でしたね。それと類似している場所ですか。それは、どこまで同じなのですか?」
「どこまで…もう記憶と全く変わらないくらいには同じだ。建物に付いている細かな傷とかは分からないけどな。」
「…把握しましたわ。」
「何か分かったのか?」
「…いえ、まだ確定しておりません。そうですね、とある探偵風に言うなら…『今は語るべき時ではない。』というやつですわ。ふふふ…」
襲いかかる敵を殲滅した後、出流とキャスターは話し合っていた。
「仲間によると、特異点修復した途端時間が巻き戻るように初期状態に戻るらしい。」
「巻き戻る?」
「その時に出来た傷は引き継ぎされているらしいけどな。ただ、特異点の状態は戻ると。」
「そうですか…一先ずは、貴方の仲間の方々との合流を目指しましょうか。もしかすると新しい情報を掴んでいるかもしれません。」
「そうだな。」
よっこいしょ、と立ち上がった出流は埃を払い、伸びをした。
「さて、と。どっちから行く?」
「どちらでも。」
「んじゃ、こっちに行くか。俺の『幸運』がそう言ってるからな。」
超高校級の幸運の才能を存分に発揮しながら、歩いていくのだった。
「ねー、もう!何にもないじゃん!」
思わず叫んでしまう。
ひたすら変わらない景色を進み続ける星奈と琴葉の2人。
「このワープスター、楽だね。移動に便利。」
「今までもローア使ってたでしょ今更じゃない?あと無視しないで?」
何もない世界を進み続けているが、未だ目的地も不明。帰り方も不明。分からないばかりでとりあえず前進しているのだった。
「…ふむ。座標的には移動しているはずなんだけど。全く変わらないね…何かギミックがあるのか?」
「ギミックなら任せて。全て破壊しちゃうわ。」
「破壊しちゃダメでしょ。…うーん。」
「どうかした?」
「いや、そもそもここに何かあるのか?って思ってね。」
「どういう事?」
「仮説なんだけどね。この大地には何もない。だからこのまま探索しても意味がないんじゃないかな、って。」
「ほへー。」
何も考えていなさそうな声で返事する。それもそのはず、既に4時間はこの景色なのだ。精神的に疲労していても不思議ではないのだ。
「分かんない!フラグ立ってないと何も出ないとかでしょ。もう良い加減ここ抜け出さない?どうせ座標は記録してるしさ。」
「それもそっか。」
異空間ロードを開いて、そこに入っていく2人。
「…ふむ。俺の策はついに見破られなかったな。愚かな転生者ども。」
悪意が目覚めた。
「うーん。やっぱり今日もダメか…」
「…今日も?」
「ああ、仲間が異世界に行ってね…」
どうやら異世界はありふれたものらしい。そう結論づける。
「でも扉経由で異世界に渡れるんだ…」
「ここに来た時は違ったの?」
「ワープホールみたいなものを潜ってこちらの世界に来たよ。」
「そういう移動の仕方もあるのか…」
そう話していると。ふと、楓はある事に気づいた。
「あ、聞きたかったんだけど、その…」
その時だった。
「危ない!」
ショウマが楓を引っ張る。つい先程まで楓がいた場所には大きな傷がつけられていた。
少し離れたところに、弓を構えた真っ黒の生物がいた。
「あれはグラニュート…じゃない?」
「グラニュー糖?」
「…話は後!逃げて!」
「逃げてって言っても…」
逃げるならぶっ潰すを今まで実行してきた身からすると逃げるというのは性に合わないのだ。しかしそんなことを説明してる暇もなく。
「…これくらいなら、やれるよ!」
「やれるって…ちょっと!?」
素早く飛び出し、敵の方へと向かう。
「くらえ!」
バットを召喚し、そのまま敵に向かって振るう。鈍い音がするが真っ黒の生物は倒れる様子もない。
「ふーむ、強い。なら、こっちならどう?」
バットを左手に持ち直し、右手に槍を召喚する。
「なんだっけ…そうだ、洞天幻化・長夢一覚…意味は分からない!」
風を纏った一撃を放つ。
「うーん…効いている様子はない…かも。どうすれば…」
『ポッピングミ!ジューシー!』
その音声に後ろを振り向けば。紫色の仮面ライダーがいた。
「…え!?」
「やはりグラニュートじゃなさそうだ…」
「…変身できたんだショウマさん。」
「…え!?」
紫の仮面ライダーは驚く。
「まぁ、ずっとベルト付けてたもんね…警戒心強いのは良いけどずっと付けてたらバレるって…」
「いや、そうじゃなくて…いつから気づいて!?」
「最初から?その‥何?お菓子の袋みたいな変身アイテム、はぴぱれにたくさん居着いてるの分かったし。」
「えぇ…」
「…とにかく、ショウマさんが仮面ライダーなのは分かったけど。アイツ、倒せる?」
「やってみないと、ね!」
と言うとショウマ…仮面ライダーガヴは敵に向かっていく。
パンチ、キック…数回打撃を繰り返した後、離れる。
「…強いな。」
「でしょ?なら…」
と、楓は懐に手を伸ばす。そして何かを探して…数秒後。
「…あれ?」
取り出したのは…ブランクウォッチだった。
「これは…ブランクの方か!くそ、何かライドウォッチの方であれば何とかなった…」
『 む…そ なん しょう。』
「…の…に………えっ?」
『な そのような が る ですね。とても い。』
「何の…誰の声?」
『 させてもらい ょう。』
勝手に、ライドウォッチが起動する。
「はっ?」
『ファイノン!』
辺りに光が満ちる。
「面白いものを持っているね…少し借りるよ。」
「えっ?」
左手が空く。持っていたバットが無くなっている。
そして数度の殴打音。
光が収まると…そこにはバットを持った白髪の青年がいた。
「やぁ。許可を得ずに勝手に借りてすまない。だが、暗黒の造物がいたからね。」
「君は…」
「……」
「自己紹介が遅れたね。僕はファイノン。エリュシオンのファイノンだ。」
「エリュシオン…?」
「ところでここは何処かな。オクヘイマでも無さそうだけど…」
楓は数秒考えた後、こう言った。
「サーヴァント…?」
「サーヴァ…?よく分からないけど違うと思うよ。」
「サーヴァントじゃない…?…ってあれ?」
持っていたブランクウォッチが見たことないライドウォッチに変化していた。ライダーの顔が描かれているのではなく、謎の紋章が描かれている。年号が描かれているところも記述がなく、明らかに異質だと察することができる代物だった。
「…えーと、君はファイノン…でいいのかな。君はさっきの敵を知っているのか?」
「知っているも何も、このオンパロスでは、」
「ちょいちょい、ファイノン…さん。多分オンパロス?ってところじゃないよ。貴方がいたところから見ると…異世界に来てる。」
白髪の美青年がポカン、と間抜けな表情をしているのは少し面白くて思わず笑ってしまった。
今回は短め。多分次回も短め。