ウマ娘ファンタジー ~7つの秘石の秘密~   作:時雨boy

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 ~前回のあらすじ~

トレーナーとカフェとタキオンの三人は謎の力(?)によってトレーナーが買ってきたゲーム「ウマ娘ファンタジー」の世界に飛ばされてしまった。三人はガイド役のブルボンからこの世界で使える魔法や特技について教えてもらい、試しにスライムに向かって魔法を打ってみる。無事倒すことはできたが、タキオンが体力の使い過ぎで眠ってしまった...とりあえず三人は最寄りの町に向かいながらこの世界についていろいろ教えてもらうのだった...


というか背負ってて思ったけど、タキオンってこんなに軽かったっけ...?起きたらちゃんと弁当食べるように言っておこう。



2:ランフの村にて・冒険者生活スタート!

「そういえばブルボンさんはガイド役として教えてくれてますけど...私たち以外にもこっちの世界にはウマ娘も方々っているんですか...?」

「はい。といっても私はゲームの外から通信していますが。おそらくトレセン学園のほとんどの方がそちらの世界に飛ばされた可能性が高いです。」

「じゃあなんでブルボンは飛ばされてないんだ?」

「半分は否定します。私は皆さんがいる場所とは違う、待機室のような部屋に飛ばされました。私は現在そこから通信しています。」

「そこには他に誰かいますか...?」

「いえ、私のほかには誰もいません。生活ができる備品と、今皆さんに話しかけているマイクがあります。他にはそちら側に送れるようなアイテムと転送装置もあります。」

「なんでだろうな...まぁそれについては今考えてもわからんか。今言ってた送れるアイテムにはどんなのがあるんだ?」

「皆さんの初期装備とマップです。今そちら側に転送します。」

 

すると目の前に木箱が現れた。開けてみると、俺用の初期装備(上から着るタイプ)とこの世界のマップだった。俺はカフェと一緒に地図をのぞき込む。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「現在地は地図の中央下、ランフの村近くです。」

「なるほど...ここ、結構不思議な形の大陸だな。」

「森と山が多いですね...。」

 

大陸はどこかで見たかのような形をしていたが...とりあえず地図をさっき一緒に送られてきたバックにしまうと、木箱は勝手に消えた。RPGの宝箱って勝手に消えるんだ...

 

「この丘を越えると村に着きます。」

「ランフの村ってどんなところなんだ?」

「それは一目見た方が早いかと。」

「ここがランフの村...わぁ...!」

 

俺たちは丘からの景色に息をのんだ。そこにはのどかな風景が広がっていて、遠くには元の世界ではあまり見られないような川や森が見える。村周辺は辺り一面が畑で、作物の収穫をしている人も見える。

 

「っふぁ~あ...おはよう、とれーなーくぅん...」

「起きたのかタキオン、体調に問題はないか?」

「少しまだ眠たいが問題ないよ。...ここはどこだい?」

「ちょうど近くの村に着いたところです...。とりあえずトレーナーさんの背中から降りてください...。」

「はぁ...わかったよ。」

 

そういうとタキオンは背中から降りた。まだ足取りはおぼつかないが、ステータスを見るとまぁ8割方は回復してるみたいだし、問題ないだろう。

 

「とりあえず村へ向かいましょう。もしかしたらトレセン学園の方がいらっしゃるかもしれません。」

「確か、ギルドに行って冒険者登録をするんだっけか?」

「そうですね...おや、こっちに走ってくる方がいますね...あれはナイスネイチャさんでしょうか...?」

「皆さんこんにちは~!ナイスネイチャで~~す。...って言わなくてもわかりますよね、ハイ。ついテンションあがっちゃいまして...」

「ネイチャ、こんにちは。俺たちはさっきこの世界に来たばっかりで...ギルドで冒険者登録をしたいんだけど、ギルドってどこにあるかわかる?」

「なるほどね~...じゃあギルドまで連れてくついでに村を案内しますよ。ギルドの受付のお姉さんとかと結構仲良くなっちゃったんですよね~。」

「ありがとうございます...。ネイチャさんは結構この世界に馴染んでるように見えますが...。」

 

確かに、ネイチャの今の見た目はさながら冒険者のようだ。背中には弓も見えるし、すでにここの村に来てから日付がたっているのだろうか。

 

「私がこの村に来てから、村の人に優しくしてもらいまして...それでなんとか、って感じですね~」

 

ネイチャと会話しながら村に入る、遊んでいる子供たちや収穫した作物を運んでいるウマ娘など、活気に満ち溢れていた。

 

「ネイチャ君は突然こんなところに来ても暮らしていけるな....」

「まあ適応力が私の取り柄の一つみたいなもんですし...?それに予想外の出来事は同じ部屋のマーベラス!って叫ぶ子で慣れてるんですよ。」

「そういえばルームメイトはマーベラスさんでしたっけ...。ネイチャさんはこっちに来てからマーベラスさんをご存じないですか?私たちがこっちに来る直前、マーベラスさんと一緒にいたのですが見当たらなくて...。」

「いや、私も見てないんだよね~...まぁあのマーベラスだし大丈夫だと思うけど。で、到着しました!ここがギルドハウスで~す。」

「おお~~!!」

「これは...!!」

「ほう!いかにもといった感じだねぇ...!」

 

そこは酒場や役所などが合体したような雰囲気の大きな建物だった。人の出入りも多く、中には大柄な武器や杖を持っている者や事務仕事に追われているギルドの方も見える。こういった風景を見ると本当にRPGの世界に来たんだなぁと実感する。

 

「とりあえず中で登録しちゃいましょうか。奥に行ったら受付があるからついてきてくださ~い。」

「あっネイチャちゃんじゃな~い!こないだの依頼は終わった?」

「いや~、ホントに大変でしたよ~。たまたま運よく手に入ったから良かったですけど...また渡しに行きますね~。」

「またまた謙遜しちゃって~...あら、横の方は見ない顔だけど...もしかしてまた新しく冒険者登録する方?」

「そうですよ~。お姉さん、この三人の登録をお願いしてもいいですか?」

「やだ~お姉さんだなんて褒めても何も出ないわよ~!じゃあ、皆さんこちらでこの紙に必要事項を書いてくださいね~!」

 

お姉さんに渡された紙は日本語だった。異国語だったらどうしようかと思ったが杞憂だったようだ。必要事項...といっても名前と同意事項を書いて渡すと、それを見ながらタグのような物に何かを書き込み渡してきた。

 

「これは冒険者タグと言って、つけてると依頼を受けたり身元証明ができるわ。タグは無くさないようにしてね。無くすと手続きが面倒だから。」

「わかりました...。」

「じゃあ次にこのギルド、大きな建物の紹介。ここは依頼が集まる役所と、冒険者たちが集まる酒場も兼ねてるの。ネイチャちゃんたまにここの酒場で働いてくれてるから、来てくれたら会えるかもよ?」

「前、こういうお店にいたからかね...なんか店主に気に入られちゃってさ。ウチで働かないか、って」

「大きい街とか城下町のギルドだともっと色々あるんだけど...まぁ基本はこんなところね。何か質問はある?」

「ギルドについての質問ではないのですが...また新しく冒険者登録する方と仰っていましたが、そんなに多いんですか?」

「いや、いつも登録する人はたまにいるぐらいなんだけど...最近いきなり増えてね~しかもウマ娘の登録者ばっかり。普通の人もいるにはいるけど...」

「最近?大体いつぐらいからなんだい?」

「大体一,二か月前からね...最近減ってきたけど、迷ってる子をネイチャちゃんがよく連れてきてくれてたわね~。」

「よくお節介焼いて連れてきちゃいまして...その節はご迷惑をおかけしました...。」

「いいのにって言ってるじゃない!そもそもネイチャちゃんが連れて案内してくれなきゃ路頭に迷う子ばっかりだったんだから...よくこの村の手伝いとか依頼もやってくれてるから助かってるのよ!」

「ネイチャさんは信頼されてるんですね...。」

「そうなのよ~!この子ったら力があるから依頼もこなせるし、器用に手伝いとかもしてくれるから皆から感謝されてるのに素直に受け取ってくれないんだもの~!」

「俺らのために村の入り口からここまで案内してくれたもんな...ありがとうなネイチャ」

「いや、それは...まあ、はい、ドウイタシマシテ....」

「ふふっ、貴方たち仲良いわね~。そうだ、さっそく依頼でも受けない?ちょうどお昼だし、今からでも遅くないわよ。」

「そうですね...まぁお金がないと生きていけませんし、受けましょうか。」

「じゃあ簡単なものからだと...この辺になるわね。そういえば貴方達の戦闘スタイルは...魔法かしら?」

「その通りだよ。なぜわかったんだい?」

「これも最近登録に来た人に多いんだけど、戦闘スタイルが魔法だっていう場合が多いのよ。大体ウマ娘は剣とかの武器持ちが主流なんだけど...」

「魔法ばかりだと何か大変なことがあるんですか?」

「大変っていうか、まぁ魔法使いって近距離戦闘が苦手な子が多いし...とりあえず最初は採取系から始めるのをお勧めしてるわ。これとかどう?薬草の採取、近くの森に生えてる薬になる草を30本で900ゴールドね。」

「900ゴールドは報酬額で言うとどのくらいなんだい?」

「900ゴールドならまぁまぁね。大体500ゴールドでこの村の宿屋が一部屋、300ゴールドでウマ娘の一食分ってところかしら。あなた達三人が今日一晩を過ごして朝出るまで考えるなら...大体2000ゴールドになるわね。」

「となるとこれだけじゃ足りないな。」

「そこに私はこの依頼をお勧めしますよーっと!」

 

ネイチャに言われたのは魔物の回収の依頼だった。

~森にすむ蜘蛛を集めてきて下さい。報酬額は量次第ですので、依頼を受ける際に私の元まで来てください~

 

「これは魔物回収だけど...魔蜘蛛なら糸の上しか移動しないから魔法使いばかりでも問題ないわね。場所も同じ森だし...ナイス提案よネイチャちゃん」

「それにこの依頼してるおじさんとは知り合いだしね~。交渉次第でトレーナーさん達のゴールドもなんとかなるってわけよ。」

「流石ネイチャさん...。でも、それだとネイチャさんの手を煩わせてしまうのでは...?」

「いやね、みんなの最初の依頼は私がついてったりアドバイスしてたりするのよ...まぁ、これも何かの縁ってことで一緒についていきますよ。」

「ありがとうなネイチャ!」

「どういたしまして~。じゃあ早速依頼者のところに行きますか~!」

「いつもありがとうねネイチャちゃん!その子たちのこともよろしく頼んだわよ!」

「は~い。ではこっちに来てくださ~い。」

 

ナイスネイチャが一時的に仲間になった!

 

 

[newpage]

 

 

「あっネイチャちゃんじゃない!依頼受けに来てくれたの?はい、これ薬草入れる用の箱。いつもの薬草をお願いね?」

「はーい。日が暮れる前には戻れると思いますんでよろしくで~す。」

 

「おっネーチャンじゃないか!また弓の補修か?」

「だからネイチャだっていつもいってるじゃないですかー...今回は補修じゃなくて依頼ですよ。蜘蛛集めるやつです。」

「おう依頼か!じゃあこの籠に蜘蛛を集めてきてくれ。それとハイ、蜘蛛の餌。やり方はわかるよな?」「もちろんですとも。餌使いながら籠の中に蜘蛛を入れればいいんですよね?」

「まぁそうだ。蜘蛛の量次第で報酬は弾むからよろしく頼んだぜ!」

 

「ネイチャさん、ほんとに村の方と仲がいいんですね...」

 

森に向かってる途中、カフェがふとつぶやいた。俺も正直比喩のようなものだと思っていたから、こんなにも知り合いがたくさんいるとは思ってなかった。

 

「いや、村の方々が優しくていつの間にかね...ところで皆さんは魔法の使い方は知ってるんですか?」

「ええ、さっきスライムに向かって打ちましたから...。そこのタキオンさんはスタミナを使い果たして倒れましたが...」

「その話はやめてくれよ...私も加減がわからなかったのさ。」

「なるほど、さっきの音はそれの...うん?スタミナがなくなった?おかしいな...スタミナは魔法の打ちすぎじゃあ減らないと思うんだけど...ステータス見せてもらってもいい?」

 

そう言われたので俺たちはステータスを見せた。ネイチャはしばらく見つめた後、納得したかのように頷いた。 

 

「なるほど、だから...やっぱりこのパーティって後衛によってるよね。二人は魔法使いだし、トレーナーさんは非戦闘向きだし、私は弓使いですし...」

 

ネイチャが背負ってるのはそこまで大きくないサイズの弓と矢筒だ。ネイチャは射手として影から狙うのが好きなのだろうか?

 

「私は、まぁ~...他の子みたいに剣を握って前で戦うなんて似合わないし?こういう役がちょうどいいんですよ。」

「そっか...せっかくだしネイチャもステータスを見せてくれないか?」

「いいですよ~。まぁそんな大したものではないですけど...」

 

 

◎ナイスネイチャのステータス

●レベル15 スピード125 スタミナ109 パワー101 根性99 賢さ116 風属性

●特性【ブロンズコレクター】運が少し良くなる。ちょっと珍しいものが見つかりやすくなり、少し敵に見つかりにくくなる。

●特技【八方睨み】

周りがよく見えるようになる。さらに見つめられた相手はスタミナが減少する。

 

 

「なるほど...ネイチャは結構レベルが高いんだな。」

「全然ですよ~...村の手伝いばっかだから全然戦ってないですし、もっとレベルが高い方なんてざらにいますからね~...。」

「ネイチャさんは...この世界に来てからどのくらい経ったんですか?」

「大体一か月ぐらいですよ~。初めに来られた方とかはもっと先の町とかにいるんですが...まぁ私はこの村にお世話になってますし~。皆さん大体はこの世界での冒険を満喫してらっしゃいますけどね。」

「他の皆はそんなにこの世界で過ごすのを満喫してるのかい?すぐにこの世界から出たいとか言い出しそうなものだが」

「いや~それが実は案外そうでもなくて...この世界でずっと暮らしていたいっていう子もいるみたいなんですよね~...」

「この世界でずっと...それでもいいのか?」

「まぁ...向こうに戻らなくてもこっちの生活も楽しいですからね。実際私もちょっとは思いますし...さて着きました~、ここが目的の森で~す。」

 

俺たちが最初にこの世界におりたった草原を通り、村の近くの森までやってきた。人がそれなりに出入りするのか、道のような場所がある。

 

「薬草は多分ですけど、ちょっと入ったところに生えてると思いますんで、行きましょ~」

「お~~」

「行きましょう...。」

「私たちのためにがんばってくれたまえよ、トレーナーくん」

「お前も頑張るんだよタキオン...」

 

そうして俺たちは森に入っていった。その先にあったのは...

 

 

 

 

 

 




こんにちは。時雨boyです。休みを使い切りましたが、私は元気です。

地図を作ってみました(主にこいつのせいで休みがなくなった)。暇なときにでもじっくり見てください。


【挿絵表示】


作中で出てきたナックス大陸地図に日本語を振ったものがこちらになります。
英語力が皆無なので、もし読み方とかつづりとかおかしいところがあったら教えてください。作者がハラキリでお詫びします。

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