ウマ娘ファンタジー ~7つの秘石の秘密~   作:時雨boy

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~前回のあらすじ~
ネイチャと一緒に依頼を受けに来たトレーナー達は近くの森にやってくる。順調に依頼をこなしていたが、森の奥から突然叫び声が聞こえた。行ってみるとそこには大きな魔物と襲われているターボ、イクノ、マチタン、テイオーが。カフェ、タキオン、ネイチャは横から不意打ちでダメージを与えつつ、戦闘に参加する。そして皆で協力して魔物を倒し、お互いをねぎらいながら帰路につくのであった...



4 宴・そして新しい仲間

日が沈む前に何とか村に帰ってこれた俺たちは一旦イクノやターボたちのパーティーと別れ、ネイチャに連れられて牛飼いのおじさんのところまで牛を持ってきた。タキオンとカフェに持ってくれと頼んだ時は結構嫌そうな顔をされたが、俺とネイチャは薬草と蜘蛛を運んでいたので仕方なく持ってくれた。

 

「かくかくしかじか...ってわけで、この牛を持ってきたんですけど...おじさん、この牛の解体ってできます?」

「魔力を持った強い牛ってわけかい...まあネーちゃんの頼みだし、やるだけやってみるか...」

「いいんですか?おじさん、ホンッッッットにありがとうございます...!」

「いいんだよ!ネイチャちゃんには店の手伝いやってもらってんだし。ちっと時間はかかるけど待っててくれるかい?」

「全然大丈夫です!私もギルドのお姉さんや村長さんにお話ししてこなきゃいけないですし...後アタシの名前はナイスネイチャです。」

「こっちの方が呼びやすいんだよ。取り合えず牛はそこに寝かせときな。ウチのに持って行かせるから。そっちの兄ちゃん嬢ちゃん達もお疲れさん。俺に任せな。」

「よいしょっと。中々重かったなぁこれは。」

「ありがとうございます。では、お願いします......。」

「おうよ!大陸一の牛飼いにかかれば夕飯前よ!」

「確かに今は夕飯前だけど...それを言うなら朝飯前でしょ?」

「ありゃ?そうだったか?まぁいいだろ!」

「はぁ、おっちゃんったらホント調子良いんだから...じゃあお願いしますね。トレーナーさん達、薬草と魔蜘蛛を渡しに行きますよ~」

 

「あっネイチャちゃん!結構時間かかってたから不安だったのよー!大丈夫だった?」

「ちょっと戦いはしたんですけど、まぁ大丈夫ですよ。」

「あの森はそんな強い魔物はいないと思うんだけどねぇ...。うん、薬草は問題なしね。はい、これは報酬。」

「今回もありがとうございます、ホントいつも助かってます...。」

「こちらこそなのに!いつもよく依頼を受けてくれてるから助かってるのよ。じゃあ、ギルドには報告しておくから、そっちの籠の方もすませちゃいなさいな。」

「お気遣いまでしていただいて...何から何まですみません...では~。」

「他の皆さんも、ありがとうね~!」

 

「おっネーチャン!おかえり!早速蜘蛛の籠を...って結構な数の蜘蛛が入ってるじゃんか。こんな数よく集めたな。」

「私の名前はナイスネイチャだってば。...いやぁね、ちょっと色々あってね。まぁこんだけ捕まえてくりゃあ報酬は弾んでくれるよね?」

「まぁ、量次第だって約束したもんな。じゃあ、いつも来てもらってるしサービスだ!ほいよ!」

「えっ!?1400...いや1500ゴールドもあるじゃん!?こんなに貰っちゃっていいの?」

「量次第だって約束しただろ?ほら、持ってきな。また弓の修理はウチで頼むぜ?」

「ホントにありがとうございます...!」

「おう!後ろの兄ちゃんとウマ娘の嬢ちゃん達もあんがとな!」

 

「...ネイチャって村の人たちとなんでそんなに仲が良いんだ?」

「それ、同じようなことを行きの時も聞きましたけど...」

 

ずっと気になっていた。いわゆるコミュ力が高いという話だけではなく、単純に好かれやすい性格もあるのだろうが...この世界に来て一か月でそんなに仲良くなれるものなのだろうか?

 

「...まぁなんででしょうかねぇ、あったかくてホントの家族みたいに思えてくるんですよね...」

「家族...ですか...?」

「はい...ってアタシ何言っちゃってるんでしょうかねぇ!あははー...」

「......」

「......」

「......ネイチャ君」

「ほら!もうギルドですし!入りますよ!...あ、イクノ達もいるじゃん!」

「おや、ネイチャさん。お三方もお疲れ様です。」

「ギルドの方に粗方説明はしておいたよ~。」

「マジで!?ありがとう...助かるわ~。」

「一応皆さんからも説明はしておいて下さい。では宿屋をとってきますので。」

「ご馳走楽しみにしてるからな!それで、どこでやるんだー?」

「どうしようかね....あ、そうだ」

 

そういうとネイチャはギルドの中にある酒場に向かう。中の店主を見つけるとネイチャは申し訳なさそうに聞いた。

 

「おっちゃん!今日の酒場って時間遅くすれば大人数座れる?」

「今日はそんなに客は来てへんし、空くと思うけど...宴会でもやんの?」

「依頼中にたまたま獲れたやつを調理したくて「お、それってさっき後ろの青髪の子たちが言ってた魔力を持っとったでっかい牛のことか?」

「え?」

「入ってくるなり、自分たちが襲われているところをネイチャちゃんたちがかっこよく助けに来てくれたーって言ってたで。さすがネイチャちゃんやな!牛肉の料理なら俺らがやったるから任せとけ!」

「あ、ありがとうございます...タ、ターボ!何言ってんのさ!」

「だって、イクノが説明しろって言ったんだもん!!」

「まさか入った瞬間ギルド中に響くような声でしゃべりだすとは思いませんでしたから。」

「は、はずかしい...と、とにかく、後で肉持ってくるから!じゃあギルドの人に説明してくる!!」

 

そういうとネイチャは走って受付まで行ってしまった。

 

「あっおいネイチャ!」

「ネイチャさん...では私たちも宿をとってきましょう。皆さんも後ほど集合ということで。では。」

「カフェとタキオンとトレーナーさんもまったね~!」

「じゃあ後でな!」

「じゃーねー!」

 

そういうと四人は宿屋に行ってしまった。俺たちはお互いやれやれといった顔をしながらも、ネイチャが行ってしまった受付に向かうことにした。

 

受付に着くとネイチャと受付のお姉さんがいた。既に大方の話は終わっていたみたいで、俺たちは依頼を無事に完了した話とネイチャがカッコよかった話をしておいた。ネイチャからは「トレーナーさんまで!?やめてくださいよー...」と言われたが。

その後俺たちは依頼完了の報告をして、一旦解散することにした。ネイチャは泊めさせてもらってる村の人の家に荷物を置いて、今日倒した牛の肉の様子を見に行くようだ。時間が空いた俺たちは一旦宿をとりに宿屋へ向かった。

 

 

 

 

 

「「部屋が一部屋しかない(んですか...)!?」」

「もともとそんな大きな宿屋じゃないからねぇ...ごめんねぇ...」

「うーん、どうしようか...」

 

どうやら部屋が殆ど埋まってるらしく、一部屋しか空いてないそうだ。一応ベッドは2つあるそうだが、流石に男の俺と高校生のカフェとタキオンが一緒の部屋はまずい。そう考えていたのだが...

「宿もこの村には一つしかないとネイチャ君は言っていたからねぇ。」

「ほかに手段もありませんし、一部屋お願いします...。」

「ありがとうねぇ。シャワーはそこの曲がった奥にあるよ。部屋は階段を上がって右だよ。」

 

こうして、気が付けば俺たちは一緒の部屋で寝ることになったのである。部屋に入り荷物を置いて軽く伸びをすると俺は二人に聞いた。

 

「本当に一緒の部屋で良かったのか?」

「今から野宿するとなると準備も何もないし仕方ないだろう?ベッドも二つあるし休むには十分だ。」

「同意見です...それに、私たちは何も問題ありませんので...。」

「いや俺が問題あるんだが...とりあえず俺は床で寝るから二人がそれぞれベッドで寝てくれ。」

「気遣いには感謝するが、それは許可できないなトレーナーくん。君がキチンと休んでくれないと私たちも困るんだ。」

「そうです...休めるときにちゃんと休んでください...。」

「む...わかったよ。だけど二つのベッドに三人が寝ることになるんだが、どうやって寝るんだ?」

「そりゃもちろん決まってるだろう!私がトレーナーくんと」

「いえ私がトレーナーさんと...」

「よしわかった、カフェとタキオンが二人で一緒に寝てくれ。」

 

危なかった。流石に初日の夜からどっちが隣で寝るかで仲間割れを起こしたくはないし。とりあえず俺たちはベッドに座りながら明日からのことを話し合うことにした。念のためにブルボンも呼んでおく。

 

「まずなんだが、明日はどうしようか?」

「ゲームをクリアするためには七つの秘石とやらを集めなきゃいけないから、それを手に入れることを目指そうか。」

「最終目標が秘石回収だとして...そのためにはまず情報を集めなきゃいけませんね...。」

「でしたら、この村から川沿いの道を歩いてカーラックの宿場町まで行くのが最適だと判断します。」

「確かに、宿場町なら色んな人がいそうだし、情報を手に入れるなら確実だな。」

「では、明日はそこに向かうということで...。」

「じゃあ、そのために必要なのはつまめる昼食だな。現地調達するためのサバイバルスキルや器具のためのお金はないから朝に調達するのがベストだろう。」

「あとは、私たち用のリュックも欲しいですね...。ブルボンさん、トレーナーさんのバッグは初期装備として送られてきましたが、私たちの分もありますか...?」

「はい。こちらにありますので、そちらに転送しておきます。」

「というかこうやってモニターを介して喋るのも外じゃ怪しまれやすいんじゃないのかい?何かモニターがなくても意思疎通がとれるものはあるかい?」

「なるほど。了解しました。ではこちらを送りますので、バッグと共に受け取ってください。」

 

そういうと、またもや木箱が送られてくる。開けてみると二人分のリュックと共に小さなブルボンの人形が送られてきた。鞄につけられるキーホルダーもついてる。

 

「そちらを使えば私と通信することができます。私の分身のようなものです。」

「これがあれば会話ができるんですか...?」

「はい。今まではこのモニターで通信し会話していたのですが、これを使えばいつでもどこでも私と通信することができます。」

「なるほどな。じゃあ鞄につけておくよ。」

「わかりました。」

 

それからもしばらく話し合った。気づけば結構時間がたっていたし、そろそろネイチャ達のところに行こう。

 

「そろそろギルドに戻らないか?みんなも待ってるだろ。」

「もう外も暗くなってきましたね...。私たちもギルドに向かいましょうか...」

「了解しました。では通信を終了します。」

「ああ、ありがとう。...にしても、ごちそうか...この世界に来てからの初の料理だがどんなものが出てくるのだろうか...」

 

確かにこの世界ではまだ何も食べていない。正直に言ってかなりペコペコだ。俺たちは期待に胸躍らせながらギルドに向かった。

 

ギルドの酒場に着くと、すでに盛り上がっていた。たまたまなのか他の客はおらず、貸し切り状態だ。

 

「あ、三人ともやっと来たー!待ってたぞー!」

「もうボク待ちくたびれちゃったよー。早く食べよーよ!」

「待ってねテイオー。今持ってくから...よいしょっと!」

「「おお~~!!」」

 

それはたくさんの大皿に盛られた肉だった。塩で焼いたステーキがそれぞれに配られ、おかずになる炒め物やジュースなどはこの村でとれたであろう野菜や果物が使われている。皆目をキラキラにさせながら、食べれるようになるのを今か今かと待っている。

 

「では料理も出たことですし、こんな料理を前にして喋るのもあれですから...かんぱーいっ!!!」

「「「「「「「かんぱぁーーいっ!!」」」」」」」

 

その後はガヤガヤと今日のことや学園のことで皆と喋って笑い合い、美味しい料理に舌鼓を打ちながら明日への活力をつける事にした。ネイチャはテイオーと一緒に倒した時のこととかばっかり話されてて照れくさそうにしてたな。俺は店主さんから果実酒を飲まないかと誘われたが、流石に未成年である彼女達の前ではあまり飲めないと言ったが、結局一口だけ貰うことにした。

 

「そういえば、トレーナーさん達は明日どうするの?」

「そうだな...この村を出て、北にあるカーラックの宿場町を目指そうかなって思ってるよ。」

「そっか...それだと私たちとはお別れだね。」

「ターボたちは明日からスカ...なんちゃらって町に行くんだぞ!」

「ターボさん、スカなんちゃらではなくスカラテの港です。私たちは明日からそこに向かおうと思ってます。」

「トレーナー達とは明日お別れかぁ...もっと一緒にいたかったのになー...」

「まぁ同じ大陸を旅するわけだしまた会えるだろう。」

「そうですよ...そんなに落ち込むことはないと思います...。」

「うーん...あ!そうだ、そっちのパーティーに加入しても良い?」

「え?」

 

それは突然の提案だった。テイオーがうちのパーティーに加入するのはこちらにとっては嬉しいが、テイオーと俺の間だけで決めれる問題じゃない。

 

「俺は問題ないけど、イクノ達は良いのか?」

「問題も何も、元々一緒にこの世界に来たメンバーで組んだパーティーですので…テイオーさんのご自由にどうぞ。」

「テイオーと冒険するの楽しかったぞ!また行こうな!」

「テイオー、ありがとうね〜。また一緒に冒険しよ〜!」

「何というか…緩いですね…。」

「そこが彼女たちのパーティーの特徴なんだろう。テイオーくんは前線で戦ってくれるから私達としても助かるよ。」

 

確かにテイオーは剣で戦うスタイルだし、うちのパーティーにはぴったりだ。今日の大魔牛との戦いでも見事な連携を見せてくれたから、皆と相性が良いだろう。

 

「でも、3人になったがチームとしては大丈夫なのか?」

「おそらくですが、三人だと戦闘が難しくなるかもしれません…」

「確かに、三人だと戦いづらいもんねー…」

「じー……」

「……えっ?アタシ?」

「「「じーー……」」」

「えーっ?……うーん、嬉しいけど…この村の人にはお世話になったし、もっとお手伝いしないといけないかなって…」

「でも、村の人にずっとお世話になり続けるのもダメじゃない?」

「まあ、それはそうですけど…」

「ネイチャー!一緒に冒険いこー!ターボ、ネイチャと一緒に戦いたいー!!」

「タ、ターボ………はいはい、行けばいいんでしょ行けば。ネイチャさんもお供させていただきますよ、その旅に。」

「ほんとぉ!?やったーーー!!!!」

「ネイチャさんっ……!!」

「ありがと〜〜ネイチャちゃん!!」

「ちょっ、三人とも抱きつかないでよ!」

「あはは、ネイチャ達面白いことになってる!」

「微笑ましいですね…。」

「ああ、全くだよ。」

 

慌てるネイチャとお構いなしに抱き着く3人。新しい仲間が加わったことを祝福しつつ、そんなパーティーを微笑ましく見守るのだった。

 

 

 

 

 

 

宴…といっても途中からお互いのパーティーに新メンバーが加わったことによる歓迎会に変わったが。とにかく夜になったことで宴も終わり、お互い帰路についた。ネイチャを覗いた4人はとった宿に、ネイチャは泊めさせてもらってる方の家へ、そして俺達も宿へと。

この宿には簡易的なシャワー室…もといぬるい水が上から出てくる部屋があったので軽く浴びる。宿のタオルで身体を拭いて出てくると、先に浴びていた二人が部屋で待っていた。

 

「やぁやぁトレーナー君。よく帰ってきたね。身体はちゃんと拭いたみたいだが、髪ぐらいはちゃんとしたらどうだね?」

「ある程度は拭いたけど仕方ないだろ。完全には乾かせないし。」

「といっても拭き残しは身体を冷やしますし…クシぐらいは私も常備してるんですけど、髪を乾かすなんて、それこそドライヤーでもないと…」

「ドライヤーねぇ……そうか。ちょっとトレーナーくん、私のちょっとした実験に付き合う気はないかい?簡単なことだ。頭を私の方向に向けてくれ。」

「タキオン?君がその目をしてる時はあんまり信用ならないんだけど…まぁいいか。はいよ。」

「タキオンさん…まさか………一応窓を開けますね…トレーナーさん、こっちを向いてください……。」

「え?お、おう。」

「準備は良いかい?では行くぞ。こんな感じで…どうだ!」

「うわっ!」

 

瞬間、俺の頭に暖かい風がすごい勢いで吹いてきた。思わず風の向きに転がってしまった。窓が空いていて、たまたま窓の方向に風が吹いたから部屋の物に影響はないが、部屋が密閉状態なら凄いことになっていたかもしれない。

 

「おっと、少し強すぎたかな。なら少し弱めれば…」

 

風が弱くなり、俺は何とか座ってタキオンの方に頭を向けていられるようになった。

 

「どうだい?風の魔法に火の魔法を少しだけ乗せて、ドライヤーを再現してみたつもりなんだが…まぁ成功と言っても差し支えないだろう。」

「これ、私が窓を開けてないととんでもないことになってましたよね……。」

「ほんとだよ…タキオン、それなら先に言ってくれ。」

「言わないほうが面白いじゃないか。さぁ、さっさと自分の髪を拭きたまえよ。」

「それが終わったら私もお願いします……。」

「カフェもかい?まぁさっき上手く窓も開けてくれたし…仕方ないなぁ。」

 

そのままタキオンが風を同じ場所で出し続けてくれたため、3人とも頭を乾かす事ができた。もっとも、タキオンは魔法の使いすぎでヘトヘトになってしまったが…。

 

「タキオン、髪ボサボサじゃないか…カフェ、少しクシを貸してくれないか?」

「……良いですけど…?」

「わかったよ。それじゃあ…」

 

俺はタキオンをあぐら座りの上に移すと髪をクシで整え始めた。タキオンは抵抗する力もないのか、ぐったりしたまま頭を出している。

 

「タキオン、髪をとかしておかないと変な寝癖になるからな。ある程度は気をつけろよ。」

「トレーナーさん、髪を整えるのがお上手に見えますが…慣れてるのですか?」

「妹がいたからな。よく俺が整えてたんだよ。」

「へぇ……そういう……」

「長い髪だったから、よく俺が髪を編み込みをやったりしたんだよ。はい、おっけー。終わりだよタキオン。」

 

そういうと俺はタキオンに呼びかける。だがタキオンが起きない。見るとすっかり眠ってしまったようだ。俺はタキオンをゆっくり抱きかかえるとベットに寝かせておいた。

 

「……………」プンプン

「……カフェさん、怒ってます…?」

「いえ別に…。ただ、私にはやってくれないんですねと思って……。」

「……いいよ、とかすからこっちにおいで。」

「………!!」ワクワク

 

怒ってるよなぁとか思いつつも呼んでみる。そういうとすぐにカフェは俺のベッドの上に座り込んだ。俺はカフェの後ろに組み直し、カフェの髪を整え始めた。

 

「カフェ、違和感はないか…?」

「ええ、何も問題ないです……。」

 

カフェが髪を預け、俺が髪をとかす。お互い何も喋らないが、この静けさは苦ではなかった。

 

「………普段から思ってたんだけど、カフェの髪ってめっちゃキレイだよな……。」

「髪は毎日手入れしてますので……。」

「カフェの髪で編み込みとかやってみたいなぁ。……ダメか?」

「まぁ…トレーナーさんなら良いですよ……。」

「ありがとう!トレセン学園に来てからは全然やることがなかったから、長い髪の子とかを見てるとちょっと編みたくなったりしちゃって…」

「じゃあ…早速明日、編んでくれませんか…?」

「明日…?いいのか?なら朝早く起きてくれれば編むよ。久々にやるから、下手だったらごめん。」

「いえ、私がお願いしてるんですし…では明日お願いします……。」

 

カフェの髪をすかし終わったら、お互いベッドに入る。カフェは少し狭そうだが、タキオンが寝ている横に。俺はさっきまで座っていた、もう一つのベッドに入った。

 

「ではトレーナーさん、おやすみなさい……。」

「ああ、カフェもおやすみ。良い夢をね。」

 

カフェが布団に入ると俺は明かりを消し、真っ暗にした。外からの月明かりのみが辺りを照らす。今日、この世界に来てから1日でいろんなことがあった。ネイチャに村を紹介されて冒険者に登録したし、最初て大魔牛を倒してその肉を食べた。スライムや魔蜘蛛、大魔牛といった明らかに現実世界にはいない生き物と出会った。だが、俺一人ではない。タキオンとカフェだっているし3人で協力すれば必ずゲームをクリアできるはずだ。俺達は必ずクリアしてみせる。そう胸の中で誓いながら眠った。

 

マンハッタンカフェのスタミナが回復した!

アグネスタキオンのスタミナが回復した!

トレーナーのスタミナが回復した!

 




こんにちは。作者の時雨boyです。土日には書き上げて仕上げたかったのですが、会話パートが難しく気が付けば火曜日になってました。 そして気づけば8000字を超えてました(正確には8606文字)...びっくりの文章量ですね。
やっぱり異世界で生きる作品なので会話を上手く書くのが難しいですね。異世界に馴染ませられるように色々考えてますが...でもこういう作品を書くのはやっぱり楽しいです。
p.s. 外で文章を書いたら家での速度の倍で書けました。これから外で書こうかな。

文字数はどのくらいが読みやすいですか?

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  • 7500~10000文字
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