ウマ娘ファンタジー ~7つの秘石の秘密~   作:時雨boy

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~前回のあらすじ~
新しくテイオーが仲間になり、ランフの街を出発した一行。次なる目的地、カーラックの街に向かうために道を歩きながらブルボンに魔法やステータスの説明をしてもらった。色々ありながらもなんとか街に着いた一行は中に入っていくのだった...



6 宿場町にて・賑わう町と出会いとティータイムを

~前回のあらすじ~

新しくテイオーが仲間になり、ランフの村を出発した一行。次なる目的地、カーラックの宿場町に向かうために道を歩きながらブルボンに魔法やステータスの説明をしてもらった。色々ありながらもなんとか街に着いた一行は中に入っていくのだった...

 

門を潜った先にはこの町の地図看板があった。俺達は看板を見ながら目的の建物を探す。

 

「えーと、ギルドは...あーあったね。なるほど、町の真ん中の広場に面してるんだな。」

「宿屋区は街の南側にあって、今私たちがいるのがこの地図の右下ですね...。」

「広場の周りには商店区があるよ!どんなものが売ってるんだろー?」

「私も露店や商店区が気になるが...とりあえず、先にギルドまで荷物を運ぼうか。」

「そうだな。この道を行って大通りで左に曲がればいいだけだから、ギルドに行ってから軽食だけ買って宿に行こうか。」

 

タキオンの言葉に賛成し、俺たちは郵便物を運ぶことにした。

 

「さっき地図を見てて思ったんだけど、この町は横長になってるんだよねー...面白いけど、なんでだろ?」

「確かに長いよね。でも街道の宿場町って結構こんな感じらしいぞ。街道に沿うように大事な建物が出来て、そのあと縦に建物が建っていくらしいし。」

 

この町も街道沿いにギルドや宿があって、奥に行くにつれて住居区や商店街ができているようだ。こういったところは同じなのかもしれない。

 

「この辺りは確か宿場区でしたっけ...。宿に出入りする人が少ないのはまだ昼間だからでしょうか...?」

「そうだろうねぇ。とはいえ宿の数も多いし、夜はもっと増えるとは思うが。」

「なら町の探索は早めに切り上げて、早めに晩御飯を食べて宿に引き上げる事にするか。」

「そうしましょう...あ、そこを出れば大通りじゃないですか?」

「確かそうだね....この町の中心はどんな感じなのだろうか。」

 

そう言いながら町の大通り、街道に出る。するとそこに見えていたのは左右にまっすぐ走る大きな道とそこを行き交う人やウマ娘だった。

 

中央を通る太い道に面して宿や商店が並んでいて、中央の道はウマ娘たちが運ぶバ車が何台も通れるように広くなっている。

 

「これはすごいな...街道ってこんなに広いのか。道幅はどのくらいあるんだ…?」

「しっかりとウマ娘用レーンとバ車用レーンが分けられていますね...それだけウマ娘の行き来が多いんでしょう...。」

「しかも利用者はちゃんと左側通行を守っている。この世界にもちゃんとした交通ルールはあるようだねぇ。」

 

俺たちが眺めていると、何人かのウマ娘が旗を持って通りの上に笛を鳴らしながら出てきた。するとバ車を引いていたウマ娘や走っていたウマ娘が止まる。そして旗を振ると横で待っていた人たちが歩き始めた。

 

「なるほど、信号機のように...。こうやって交通整理してるんですね...。」

「授業の教科書で見たことはある気がするけど、実際に見てみるとおもしろいね!」

「眺めてるだけでも中々面白いけど…とりあえず、一旦ギルドに向かおうか。この道沿いに左側を歩けばいいし、すぐだな。」

 

俺達4人はこの町の雰囲気について色々話しながらギルドに向かった。大通りに面した建物には教会や自警団のような建物やバ車が入るような大きな宿などが並んでいて、教科書の中でしか見たことのない世界に皆で感動した。

 

ギルドに着くと、そこには大きな建物が俺達のことを待っていたかのように建っていた。俺達は荷物を渡すためにギルドに入った。ギルドの中はランフの村よりも人の量や熱気が多く、酒場の喧騒がより騒がしかった。

 

「ほう…ここがカーラックの町のギルドか。昨日いたランフの村のギルドとは段違いの人の量だねぇ。」

「あぁ…皆は荷物を持ったまま付いてきてくれ。多分あそこが受付だから、受け渡し場所聞きに行こう。」

「そうですね…郵便依頼を渡して報酬を貰ったら、宿を先に取りに行きましょうか…。」

 

そのまま俺達は受付に行って依頼物の受け渡し場所を聞いた。どうやら入り口の横にあるカウンターで良かったみたいで、そのまま出しに行き報酬をもらった。これでとりあえず今日の宿と夕食は問題ないだろう。荷物を渡して楽になったところで宿を取りに向かうことにしたのだが、ここで一つ疑問が湧いた。

 

「この町の宿の中からどこに泊まるのがいいんだ…?」

「確かに…この町って宿場町だもんね。たくさんあるのは嬉しいんだけど…」

「どの宿屋を選べばいいんでしょう…。」

 

そう、宿の問題である。せっかくならば外れを引きたくない。いつもなら事前にインターネットを通じて宿を調べ、そこから選んでいたのだが…この世界ではそうもいかない。俺達が宿について悩んでいると、遠くから呼ぶ声が聞こえた。

 

「あ!君たちってもしかしてトレセンの娘たち?」

「君は確か……アイネスフウジン君かい?」

「そうなの!覚えててくれて嬉しいの!」

 

彼女はアイネスフウジンだ。俺は彼女とあまり接点はないが、バイトをよく掛け持ちしているこたは知っている。前に夕方に商店街を歩いてるとちょっと小走りになっている彼女を見かけたこともある。

 

「たまたま見つけて声をかけたんだけど…何か困ってる事があったら、私が答えるの!」

「ちょうど良かった!ボクたち、どの宿に泊まろうか悩んでるんだけど…高すぎないお得な宿ってある?4人分泊まれる部屋があると嬉しいんだけどー…。」

「それなら丁度いいところがあるの!ついてきてほしいの!」

 

そういうと彼女は大通りから路地に入っていく。俺達はそれを追いかけた。

 

「ここなの!私もたまにお世話になってるの!」

 

彼女に連れてこられたのは大通りから少し入ったところの宿。見かけは他の宿と大差ないように見える。

 

「ここの宿は4人部屋もあるけど、一番のお得ポイントはシャワーだけじゃなくてお風呂があることなの!」

「確かに、それは嬉しいですね…。でも、お風呂がある宿は他にもあるのでは…?」

「もちろんお風呂だけがメインじゃなくて、なんと朝食も出してくれるの!宿代に朝食代も入ってるから別々で払うよりお得なの!」

「確かに、風呂も朝食もついてるとなると大分お得だな…」

「しかも料金が他の宿と比べて安くて、本当にオススメなの!」

「それは嬉しいねぇ。でも、そんなオススメな場所を私達に教えて本当に良かったのかい?」

「問題ないの!私もこの宿の人にはお世話になってるし、宣伝を頼まれてるからむしろトレセンから来た子に教えてるの!」

「なるほど…じゃあ今日はここに泊まらせてもらうことにするよ。教えてくれてありがとう。」

「こんなの気にしないでほしいの!私はこの町で毎日依頼をこなしてるから、何かあったらまた声をかけてほしいの!」

「わかりました…ではお気をつけて……。」

「ばいばいなのー!」

 

そういうと彼女は行ってしまった。風のように現れては去っていった彼女に感謝しつつ、俺達は宿を取ることにした。

 

 

 

 

宿の中は和風な古民家のような内装だった。俺達は受付にいたウマ娘の女将さんに代金を支払うと、二階の一室に案内された。

 

「一階に風呂がありますので…ご自由にお使いください。外出されてる間に布団を敷いておきますので、ここには21時までに戻ってきてくださいね。ではごゆっくり。」

「わかりました…ありがとうございます…。」

 

女将さんはそう言うと部屋を出ていった。俺達はとりあえず部屋の中心のテーブルを囲うように座った。

 

「まだ1日が終わったわけじゃないけど、とりあえずお疲れ様。少しゆっくりしたら何か食べに行こうか。」

「コーヒーが飲みたいです…そろそろ限界が……。」

「私も紅茶が飲みたいんだが。この世界にもあるんだろうね?」

「ならボクははちみーが飲みたい!」

「3人とも飲み物か。なら、商店区を見ながら喫茶店っぽいところを探してみるか…。」

「そうと決まれば早速しゅっぱーつ!!」

「行くよトレーナー君!」

「おいおい引っ張るなって…!わかったから!」

 

三人に引っ張られながら宿を出た。俺は迷わないように頭の中で地図を思い出す。

 

「確かに俺らがいる側から街道の向こう側に行けば、商店区だったよな…」

「商店区に行くのだし、喫茶店を出たら色々買い物でもしていかないかい?」

「いいですね…。」

「おいおい、俺らにはそんなに資金がないんだ。四人で一部屋になったのもそれが理由だろ?」

「そうは言ったけどさー…何かほしいじゃん!」

「しょうがないだろ、皆の晩御飯とこれから三人と買う飲み物代で殆ど消えてしまうんだから。明日にまた依頼で稼げば話は変わるけど。」

「明日は依頼を受けてお金を稼ぐとして…買い物は喫茶店に行った後の残りのお金を見て考えましょう……。」

「そうだねぇ…まずは喫茶店を探そうじゃないか。」

 

そんなこんなで騒ぎながらも、俺達は街道を渡って商店区に入る。途中、教会からちょうど3時の鐘が鳴っていたし、おやつにはちょうどよい時間だろう。そう思いながら商店区で目的の店を探していると、案外すぐ見つかった。

 

「喫茶店『猫の心』…ここはどうですか?」

「中はそれなりに人が入ってる感じだな…まぁ少なすぎるよりかは問題ないかな、皆飲んでるってことはひどい味ではないだろうし。」

「メニューには紅茶、コーヒー…少し高価ではあるが取り揃えているんだねぇ…。」

「はちみーもある!ここにしよー!」

「うぇっ、値段が…晩御飯を考えると本当に少ししか残らないな…」

「明日頑張りますから…私達も毎日は飲みに来ませんし…。」

「流石にこれを毎日だと晩御飯が抜きになるんだが…まぁ店前で喋っていても迷惑だし入るか。」

 

俺は意を決して中に入る。店内は洒落た雰囲気で、テーブルでは何人かの客が談笑している。俺達は店員さんに案内されて席につくと、早速注文した。

 

「ご来店ありがとうございます。本日のおすすめは新鮮なレモンを使ったタルトです。ご注文はお決まりですか?」

「えーと、コーヒー2つと紅茶1つとはちみー1つ、それと…ケーキはどうする?」

「さっき言ってたレモンタルトが食べたいです…。」

「私もそれがいいかな。」

「ボクもー!」

「レモンタルトもお願いします。」

「わかりました。ご注文の品は以上でよろしいでしょうか?」

「はい。お願いします。」

「わかりました。では少々お待ちください。」

 

そういうと店員さんは奥に戻っていった。店員さんが持ってくるまでの間に、今日の晩や明日のことについて話し合う。

 

「今日の晩は早めに食べておこうと思ってるんだけど、どう?」

「なるほどねぇ。混む時間を避けるために早めに食べておくのかい?」

「ああ。朝早くから受けれる依頼や討伐があるなら受けれたらいいなって思ってさ。」

「秘跡集めの情報も手に入れないといけないからねー…。」

「そうだな、明日は…」

 

そうやって話していると飲み物とタルトが来た。

 

「お待たせしました。コーヒー2つと紅茶とはちみーと、レモンタルトです。」

「ありがとうございます。」

「ご注文の品は以上でお揃いでしょうか?」

「うん、問題無いよ。」

「ではごゆっくりどうぞ〜」

 

「あっ、このコーヒー...美味しいです……。」

「ふぅん、まぁ紅茶はまずまずと言ったところだね。はちみつじゃなくて砂糖を入れることができたら、更に良かったんだが。」

 

俺達のテーブルの上にはそれぞれの飲み物とレモンタルトが並んだ。俺は真ん中に置かれたレモンタルトを、ナイフで切り分けて皿にのせる。

 

「砂糖だってそんなにまぁたまにはいいだろ。それよりレモンタルト、すごく美味いぞ。こういうのもたまに食べるのはいいかもしれん。」

「やっぱりはちみーが一番だよー!もうちょっと濃くて固い方が好きだけど、久しぶりに飲むはちみーもやっぱり美味しーい!」

 

こっちの世界に来てから初めてこういった甘いものや嗜好飲料を口にしたが、結構美味しい。俺はあまり飲まないが、カフェとタキオンはコーヒーと紅茶を愛飲してるので、喜びもひとしおだろう。俺たちは店を出るまでの間、ゆっくりと談笑した。

 

会計を済ませて店を出た後、俺達は時間を潰すがてらの買い物に商店区を歩いていた。

 

「何か欲しいものを買うのはいいけど...自由なお金があんまりないから、一個だけね。」

「わーい!ボクあれがいいなー!」

「流石にあの大きいお面は使わないと思います...。」

「えー!じゃあこれがいい!」

「おもしろそうだけど、旅先でその謎の笛は吹かないかなぁ...。」

「むぅー!だったらどれがいいのさ!」

 

テイオーがおねだりしてくるが、流石に上半身が隠れるサイズのお面やよくわからない形をした笛はいらないと思う。

 

「トレーナーくん、これなんかどうだい?」

「それは…トランプか?」

「軍隊では兵士が精神を保つためにトランプを携帯するという。旅や宿での暇つぶしでも使えるし、悪くはないと思うのだが...どうだい?」

「確かに、トランプなら何人いても楽しめるけど…」

「あっトランプかー!トランプならボク得意だし、買うのさんせーい!」

「私も良いと思います...。」

「皆賛成か。じゃあこのトランプを買おう。大事に使おうな。」

「はーい!」

 

商店でトランプを買って外に出るともう夕方だった。人の通りも心なしか増えてきたように感じる。

 

「もう夕方か。さっき食べたばかりだけど、俺らも食べるか?」

「はい...私もその方が良いと思います...。」

「そうだね。決まれば早速店を決めようじゃないか。」

 

そうやって晩御飯について喋っていると、一人のウマ娘が俺達の方に走ってきた。

 

「ぜぇ...はぁ...やっと見つけました...」

「スペシャルウィークさん...?そんなに息を切らすほど走ってきて、どうされたんですか...?」

「スぺちゃん?どうしたの?なにかあったのならボクたちが聞くよ?」

 

「テイオーさんとカフェさん...お願いです、エルちゃんを探すのを手伝ってください!!!!」

 

 




火曜日に投稿しようと思ってたんですけど、いつの間にか木曜日になってました。時間の進みって怖いですね。
今回は字数を抑えて6000文字弱程度で止めました。もっと書いてると何時まで経っても投稿できなさそうですし。

内容を一部読みやすいように編集しました。また、タイトルを変更しました。

文字数はどのくらいが読みやすいですか?

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  • 7500~10000文字
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