疼らく境界   作:熾烈

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 お久しぶりになります。一応生きていますが、死にかけました。
 

 FGO7周年。なんとアルクェイドのPU!! 更に、何年ぶりかの両儀式もPU!!!! 感無量ですっ。

 

 P.S. アルクェイドを得ることが出来ました。


十六話 矛盾螺旋

 

 雨に打たれ冷えきった身体を布団にくるまって暖めた。それでも、カラダの芯は冷えたまま。

 

 きっとこれは恐怖なのだろう。

 

 

 いつしか微睡みに身を委ね寝てしまった。

 

 目を覚ませば、冷えたままのカラダの奥底は更に冷え、熱さと錯覚するぐらい冷たかった。ただ、恐怖はそこにない。あるのは純粋な殺意。

 恐怖を味わい、生を実感した。どうしようもなく冴え渡る感覚。だから、殺したい。

 

 それに、アレは化け物だ。ならば惑うことはない。わたしは殺すのみ。

 

 だが、アレは式によって殺される定め。わたしが付け入る隙がない。

 

 もどかしい、この向かうところを失った殺意。

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 「……………………」

 「……………………」

 「……………………」

 「──────」

 

 伽藍の堂はギスギスしていた。理由は至極簡単、始紀が殺気立っているせいだ。殺気立つ始紀にイライラする式。よく分からないが、空気を読んで黙っている幹也。工房の安全を気にしていたりする橙子。

 

 

 「おい。その殺気をどうにかしろ」

 

 式が言った。

 その言葉に顔を上げ、彼女を見た。

 

 「?!」

 

 思わず式はナイフの柄に手をつけてしまった。 

 爛々と輝く其の眼。死を色濃く表したそれは式を奮い起たせるには十分だった。

 

 睨み合いは一瞬で終わった。わたしが何もしなかったからだろう。もし、わたしもナイフに手を付けていたら、殺し合いに発展した。

 

 

 「チッ。こいつは危ないな」

 そんな言葉を式は言った。が、始紀には届いてなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 寡黙に、殺意を滾らせ、動かない。

 

 

 あれから、どれくらい経ったのだろうか。一週? 一月? 二月? わからないが、外は季節が変わっていた。

 

 鮮花がやって来たことがあった。最近は古刀を手にし、嬉しいそうにしていた式がいた。

 

 

 

 ただ、一つ言えることは……………わたしは、そろそろ壊れそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 両儀式が連れ去られた。

 

 その一報は赤いコートに身を包んだ痛い魔術師、たしか名前はコルネリウス・アルバによって伝えられた。

 

 

 やっと、この時が来た。待ちわびた。最終には式によってアレが倒されようと、一矢報わなければわたしの心が休まらない。本格的に壊れてしまう前にぶつけないと。

 

 珍しく幹也が怒っていた。

 

 

 

 「橙子、わたしも行く」

 

 茶色のコートを着た彼女に言う。

 橙子は、ずっと防ぎこんでいたわたしが、いつになくヤル気であることに若干嬉しそうに、しかし推し測るような目をした。

 

 「一応聞こう。柊始紀、御前の敵は何だ?」

 

 「………荒耶、宗蓮。それがわたしの敵だ」

 

 

 これには驚いたのだろう。

 「そうか、そうか。難しい、相手だな………」

 

 橙子は若干言葉を失っている。

 

 

 

 車に乗り込むと、実家に寄って欲しいむねを伝える。

 

 「何故だ?」

 

 「無手で乗り込むなんて正気じゃないでしょ」

 

 

 

 

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