疼らく境界   作:熾烈

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二十話 矛盾螺旋/終

 

「無為識 空の境界。

 

 

 

  ━━━━━━━これは永遠のような夢。        

 

 

 

           だけど終わりはある」

 

 

 

 

 

 

 

 眼を開く。そこに広がるのは終わりの世界。

 

 

 

 

 黒鍵を投げ、刀を両手で構え、切っ先をアレに向け狙いを定める。

 

 

 

 黒鍵は透明な壁にぶつかるような挙動をして落ちた。結界だ。

 

 

 

 

 

 荒耶宗蓮は腕を突きだし拳を握り込む。

 

 「、粛!」

 

 連動するようにわたしがいる空間が潰れる。そして、刀

 

を振るった。

 

 

 

 

 

 何も起こらなかった。

 

 「何をした?」

 

 

 

 「殺しただけよ」

 

 

 

 そう、わたしは潰れ始めた空間そのものを殺したのだ。どこかの、真祖を十七分割した魔眼使いのように。

 

 「殺した、殺しただと!? まさか、お前…………その眼、直死の魔眼か?」

 

 失念していたと呟く宗蓮に接近し、体の周りを覆う結界を切りつける。

 

 よく視える死の線をなぞり、刃は彼の肉体に届いた。

 

 

 

 「戯けっ!」

 

 ガツッ

 

 殴られる。刀は腕に食い込み止まっており、その隙に、空いた手で反撃された。

 

 斬って、避けて、そしてまた斬る。

 

 

 

 

 

 

 

 「━━━━    

 

 ……………………………………………………これで、終わりよ」

 

 

 

 残念だけど、わたしは十七つに分割なんて甘くないの。みじん切りにしてあげる。

 

 

 

 「はっぁああっ!!!」

 

 スパッ、スパッと肉が切れる音と感触がわたしに伝わってくる。

 

 「━━━━━━━━━━━━━」

 

 そして、最期の言葉を吐くことなく、それは肉塊となった。

 

 

 

 

 

  

 

 ◇◇◇

 

 

 「はぁ━━━━━━」

 帰ろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後? 全てが元ある形に収まったわ。

 

 荒耶宗蓮は死に、黒桐幹也の足が無くなり………

 

 

 荒耶の残した土産を除いて、全てが終わった。

 

 

 

 


 

 

 

 

 直死の魔眼を使うにあたって、死を視るという行為は負荷がかかることを留意しなければなならない。遠野志貴は根源と繋がっていないので、魔眼殺しを着けていないと頭痛に悩まされる。両儀式の場合、根源と繋がっている身体を持つので負荷がかからないようになっている。それは、わたしも同様だ。

 

 

 

 物語は終わりがある。たとえどんなに面白いものでも、美しいものでも、それが夢のようなものでも。目が覚めたら、綺麗さっぱり無くなる。

 

 だからこれはわたしのケジメ。「空の境界」の物語が本ではなく現実であると。ペラリと(ページ)を捲って戻ることは出来ない。

 

 

 


 

 

 「あら橙子、ぴんぴんしてるわね」

 復活した彼女に言った。

 「まさか弟子が師を見殺しにするとは思わなかったぞ」

 開口一番、嫌味が飛んでくる始末。今度、何かご馳走させてあげましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 最後に、約束を果たさなければ。

 

 

 ただいま。

 

 家の門を潜って静かな邸宅に入る。

 目当ての人は寝ていた。そのことにほっとしながら、彼女の隣に横になる。

 いつしか睡魔がやって来て、意識は途絶えた。

 

 

 

 

◇◇◇

 

 夢を見た。

 幸せな、何か。

 

 

 

 なんだったのだろうか? 

 

 

 おそらく、それはわたしではない柊始紀が見たもの。

 

 

 

 

 




書くことがなくて、短くりました。そして、訳の分からない駄文を少々。将来読み直したら黒歴史、トラウマ確定だす。

次は忘却録音。
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