入間はバビルス一年生においての最終重要行事である『音楽祭』に優秀するためには『問題児クラス』全員の力を一つにしなければ意味が無いと思っている。
それが故に最初の問題、中立を絶体とするために例え、音楽などでも優秀な能力を見せるなどして目立つ事をするなと言われている『プルソン家』の説得に向かった。
そうしなければ最悪、妨害されるかもしれないからだ。
まあ、正確には長時間生活出来る空間に無理やり連行して、そのまま話による精神的拷問を行なって心を折ったのだが……。
「うぅ、母さん。私は駄目な毒親なのか? いや私は……うぅ」
「はいはい、大丈夫大丈夫、あなたは良くやっていますよ」
結果、ソイの父は自信すら喪失し、自らの妻にしばらく慰め、癒してもらわなければならなくなった。
ソイの母は自分の夫に尽くすのが好きなので今の状況はむしろ、幸福であったりする。
また、入間はそれだけの事をしておいて、さらっと後で現在、行方を眩ませているソイの兄であるプルトンの行方を追える手掛かりをプルソン家に渡した。
「いや、最初からそれを元に取引すれば良かったんじゃないのっ!?」
「また、似たような事があった時、説得しに来るの面倒だろ。主導権と言うのものは握っておかないと……」
「だからって、人の父親の精神を追い詰めないでくれないっ!?」
「でも、掟掟うっせぇなぁとか思ってたんだろう」
「まあ、それはそうだけどさぁ」
「まあ、これからは自由にさせてもらえるようになるから安心しろ」
「安心できる要素が無いんだけど……」
「まあ、ともかくこれで『音楽祭』楽しもうぜ。皆の前で演奏するのは楽しいぞ」
「うん、それは楽しみだよ」
ソイは入間へツッコミを入れながらも『音楽祭』の話題については嬉しそうであり、楽しみと言わんばかりの表情を浮かべた。
「折角だ、まずは演奏を聴いてもらえ」
「うん」
そうして、入間の勧めによってソイはトランペットを持ち、両親、入間にサリバンとオペラの前でトランペットの腕を振るい……。
「まさか、プルソンがこんな才能を……親なのに、そんな事さえ知らなかったのか……やっぱり、私は……」
「トランペットは私が勧めたんですよ、あなたに似て、口下手なソイのためになるように……これから、もっと向き合えば良いじゃないですか、勿論、プルトンにも……」
「そうだな」
自分の息子の意外な才能にソイの父親は驚き、更にショックを受けるがソイの母が宥める。
「いやぁ、良い演奏だねぇ」
「ええ、とっても」
サリバンとオペラは心地良い演奏に浸る。
「堂々と誰かの前で演奏するってのは結構、気分が良いだろう?」
「そうだね、とっても良いよ」
「音楽祭での演奏はもっと凄いし、楽しいぞ」
「ああ、本当に楽しみだ。ありがとう、入間君」
「どういたしまして」
そうして、入間とソイの二人は笑い合い……。
「という事で無事、ソイも『音楽祭』に参加できるぞ」
『やったぁぁぁっ!!』
「皆、ありがとう」
『問題児クラス』の教室にてソイが『音楽祭』に参加できる事にクラスメイト達が喜びの声を上げ、ソイは感動しながら礼を言うのであった……。