『音楽祭』で優勝&入間以外の全クラスメイトが【5】ランクになった事で『問題児クラス』は打ち上げを楽しんでいた。
『音楽祭』で努力した他の1年生のクラスもそれぞれ、打ち上げをしているし教師たちも大きな行事が終わった事で気を抜いていた。
「さてと、あれはどこやろか……うっ、あっ、はあ……」
どことなく気が抜けた雰囲気のバビルス学園の『魔具研究部』へ入ろうとする者がいた。
その者とは魔具研究部の前部長であるアミィ・キリヲであり、以前ウォルターパークによって入間に射貫かれた傷の痛みに顔を顰めながらも愛おしそうにしつつ、更に恍惚とした表情を浮かべる。
この傷はキリヲにとっては入間からの愛の証であり、『聖痕』なのである。そうして、魔具研究部の扉に手をかけて開き……。
同時刻 バビルス学園の中で一人歩く人物がいる。
「しかし、まさか僕がアムドゥスキアス様に話をする役割だなんて……デルキラ様を敬愛しているアムドゥスキアス様にこんな事、言ったら殴られるじゃないか」
『六指衆』の一人、ウエトトが自分の任された役割について愚痴りながらアムドゥスキアスに接触しようと歩いていたが……。
「は?」
突如、彼の足元に大穴が生じた事で驚きながらもウエトトは穴の中へと落ちていった。そうして……。
『超Z級映画祭りへようこそ☆』
「はっはっは、これはイルマ君の仕業やなぁ、相変わらずやわー」
「いやいや、言ってる場合じゃないでしょう!? くっ、動け……」
広々とした映画館内のシアターにキリヲとウエトトはおり、広大なスクリーンが良く見える中央の席に拘束されていて、スクリーンに映し出された文字を見ながら呑気にキリヲは言い、ウエトトは暴れるも拘束は解けない。
『映画館内ではお静かに☆』
「っ!?」
「おぶっ!?」
そして、キリヲの口もウエトトの口も『門』に変わって閉じられ、自分の意思では
開ける事が出来ないようになった。
『じゃあ、超駄……超Z級映画祭り始まるよー』
『(超駄作って言おうとしたー!?)』
そうして、キリヲとウエトトは数時間も駄作映画を見る事となり、寝ようとすれば強烈な光によって無理やり覚醒させられるなどして見続ける事になる。
それは本当にもう、苦痛であった。
明らかに低予算なCGの多用、役者が本業なのかも妖しい棒読みやら演技、なんか妙に会話を引き延ばしているような脚本等々、映画という映画を冒涜しているような出来のそれを何本も見せられたのだ。
『ご利用いただきありがとうございました』
『(終わった)』
そうして、映画が終わり、文字が映し出された事で安堵したキリヲとウエトトだが……。
『じゃあ、リバイバル上映言ってみよー☆』
『(や、やめてくれぇぇぇ)』
とんでもない映画地獄を味わった二人……。
「私……どこ。此処は……誰?」
「し、知らないところや」
意識が混乱あるいは錯乱している二人はどことも知れない荒野で立ち尽くしていたのであった……。