バビルス学園に通う一年生悪魔にとっての一大行事である『音楽祭』を入間達、『問題児クラス』は優勝という結果を残す事が出来た。
そして打ち上げをする傍らで入間は『音楽祭』という一大行事であるため、どうしても隙が生まれてしまう教師や生徒たちのそれを縫って暗躍しようとしていたキリヲとバールの手先である『六指衆』のウエトトにも入間は軽く対処をした。
心置きなく一日半にも及ぶ打ち上げをすると入間も『問題児クラス』の皆も帰宅し……。
「本当に素晴らしい演奏だったぞ、ソイ……何より皆の前で演奏するお前の姿は輝いてみえた」
「ええ、本当に貴方はスターだったわ」
「ちょ、褒め殺しとか恥ずかしいよ父様、母様」
ソイは両親からの絶賛の声に顔を赤らめ、恥ずかしがりながら項垂れる。
「まさか、音楽の才能に秀でていたとはな」
「トランペットをするように勧めたのは私だけどね」
「それについては感謝をしています、母様」
ソイの父の言葉に対し、誇るようにソイの母が胸を張れば、ソイは母に対して頭を下げた。
「ソイ、それでこれからお前はどうしたいんだ。聞かせてくれ……」
父からの言葉にソイは……。
「僕は音楽と当主の座、どっちも追い求めますよ」
「ふっ、悪魔らしく欲深いな」
「そう生きるべきだって教わりましたから……イルマ君から」
父の苦笑にソイは笑みを浮かべて言った。
「彼か……中々に凄まじかったが、それでも息子の事を改めて知る事が出来たのだから、感謝すべきだな」
「そうね、イルマ君は凄い子だわ……流石はサリバン様の孫だこと」
「うん、イルマ君は本当に凄いんだ」
次には入間の話をソイは両親に対してしていく。
『(イルマ君……ありがとう、ソイの友達になってくれて……そして……)』
楽しそうに、誇らしそうに言うソイの姿に両親はどちらも入間がソイの友達になってくれて良かったと思い、感謝をした。
更に今は行方を眩ました長男であるプルトンの行方を追う手掛かりも貰っているので必ず見つけるために行動する事を誓うのであった。
そうして、入間の方はと言えば……。
「これが『リリス・カーペット』って曲だよ」
「へえ、これもなかなか良い曲だな」
サリバンの屋敷にて彼に悪魔の曲を教わり、一緒にピアノで弾き始める。
『リリス・カーペット』という曲はかつて魔界に君臨した絶世の美女にして魅惑の女悪魔であるリリスのための曲だ。
リリスの歩いた道はリリスを求めて争った男の躯で埋まり、その道の事を『リリス・カーペット』と悪魔たちが呼んだのか由来でもある。
そして曲としては当然、リリスへの賛美と憧憬であり、リリスを手に入れようとする愚かな男たちの曲であり、愛をテーマにした曲なのだった。
「じゃあ、こっちはクラシックで」
「ふふ、人間界の曲も良いねぇ」
入間は入間でクラシックの曲をサリバンに教えつつ、一緒に弾いていく。
入間はサリバンとの演奏も楽しんだのであった……。