魔入りましたよ 入間さん   作:自堕落無力

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百三十一入

 

 

 12月31日――魔界で暮らす悪魔たちにとって、重要な祝い月である『13月』への月越しを控えたこの日に例年の恒例行事である『アクドル大武闘会』は今年も無事に開催された。

 

 出場アクドルは誰もがそのアクドル業界で名を轟かせているものばかりで例えば愛嬌と美しさを併せ持つ少女のアクドルで『ムーンプロ』所属のネネット達や優男で貴公子のような雰囲気を有する『ヘルスカイ』所属のビーバーたち、色気のある美しい女性のアクドルでアクドル暦と年齢の若さと比べて位階が【3】と高めである『ベルラブ』所属のサジャ達、そしてなにより今のアクドル界において凄まじい人気を誇りながら活躍している『キラーキューン』所属のロックアクドルのギャリー達、それに拮抗している『デビムス』所属のくろむとリンとやはり、誰もが中継で見ている悪魔、この会場の観客席で見ている悪魔達の注目を引くアクドルばかりである。

 

『うおおおおおっ!!』

 

 当然、『VIP』席で見ているバビルス学園の『問題児クラス』のリード(彼はギャリーの大ファン)、カムイらはアクドル達の登場に興奮していた。

 

「いやー、人気アクドルがこうして集結するとやっぱり、華があるな」

 

「そうですね、アクドル大好きな私としては本当に嬉しいです」

 

「私も嬉しいー」

 

 VIP席には入間の魔術によって生み出された入間とケロリとクララの分身が遅れて合流という感じで皆と一緒にいた。更に言えば、クララが扮している『くらりん』の衣装には認識齟齬の魔術が施されているので問題児クラスの皆に見られても正体がばれないのである。

 

「うふふ、それにしても急に頼んでも席を用意できるなんて流石はイルマくんよねー、ありがとうイルマ君」

 

「ありがとうございます、イルマ様」

 

「いえいえ、アムちゃんにも色々と世話になっていますからこれぐらいは……それに『13冠』の役に立てるなら、光栄ですし借りも作れますからね」

 

「あら、怖い……でもそれでこそイルマ君だわ」

 

「本当、ありがとうございますイルマ様」

 

 いつも家で愛する息子と『13月』の月越しを『13冠』の仕事を休んででも過ごしているアムリリスは入間に頼み込む事で急遽、この『VIP』席を用意したのである。

 

 実は魔界の経済において入間の権力に財力はもはや、『魔界1』であったりする。大抵の事はその権力と財力で罷り通ってしまうのである。

 

 無論、入間がそうした力を持っていると知られないようにしているのだが……。

 

 ともかく、入間はちゃんとくろむや自分、クララがアクドルとして活動しているのを知られないようにしているのだった……。

 

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