かくして【アクドル大武闘会】は始まった。男女ともに華のあるアクドル達が競い合う大会の実況を務める男の悪魔は若く、矢印のような角を持つ『マチャラ』で彼はスポンサーの関係でムーンプロ所属のネネットを推すとはっきりとアナウンスするという大胆さを持っている。
そんなマチャラの隣で解説を務めるのは額に立派な角を持つ老人の男悪魔はアクドル専門家の『ゴンテツ』だ。
しかし、彼は女のアクドルにしか興味は無い。実際、注目の選手は誰かと聞かれた時、『男子以外は応援します』とはっきり、この場で言っている。
しかもアクドル達のスリーサイズを聞こうとするなどぶっちゃけ、エロオヤジな気もある。
流石は魔界……実況と解説も一癖、二癖もある。
そんな彼らの進行の元、第一種目である『66M走』が始まる。
走者を務めるのはチームカラムのカラムやチームサジャのトリンドとやはり、人気のあるアクドル達が出る中……。
「さあ、やるぞー」
デビムスからは『くらりん』ことクララが出る。
「わあ、可愛いくて良いですね……私より小さいなんて」
「えへへ」
くらりんはアクドルの一人から声をかけられ、頭を撫でられるのに心地良くなった。
「さてさて、どう走ろうかなー」
「走るだけの種目で全力なんて出せないし」
「途中でわざと転んじゃおうかな」
他のアクドル達がアクドルらしく、目立ちながら走ろうとする中……。
「ふむふむ……」
くらりんはそんなアクドルの話を聞きながらも走る体勢となり……。
『いちについて、よーい……』
進行が合図を出すための銃を構え、大声を上げると銃を鳴らす。
「やああっ!!」
その瞬間、くらりんはひたすらに走り、あっという間に一位となる。
「競争なんだよ、やっぱり一位を目指さなきゃ」
一位を取った事を喜びながら他のアクドル達へと告げた。
『は……はい』
悪戯をして見せた笑顔にも見え、それに他のアクドル達は見惚れつつ、くらりんの言葉に返事をする。
そうして、他にも『崖のぼり競争』や大玉投げ、借り獣競争と多数の種目にくらりんは参加し……。
「あはははは、楽しいー」
遊びの如く、元気いっぱいに楽しみながら一番を取っていく。
「はぁぁー、楽しかった」
「良くやったわ、くらりん」
「えへへ、皆のために頑張ったよ」
「ええ、ちゃんと見ていたわ。くらりんは良い子ね」
「ご褒美はよろしくね」
「勿論」
「やったー」
くらりんはリンに頭を撫でられ褒められるのに気を良くし、ご褒美が貰えるという事で更に喜び、ご機嫌となるのであった……。