例年通り、白熱し盛り上がっているアクドルの大祭典が【アクドル大武闘会】。
しかも今回は新人アクドルの中でも大人気であると共に実力も確かなギャリーが犬猿の仲とされていた筈のこちらも新人アクドルの中で大人気で実力も確かなくろむに結婚宣言、同じく新人アクドルの中で大人気で実力も確かなリンを愛人にすると宣言した事で盛り上がりはとんでもない事になっている。
対してくろむはリンと結婚すると返したのでさらに盛り上がったのだ。
『いやぁ~、なんという事でしょう!! 大胆に次ぐ大胆!! ギャリー様がくろむちゃんに結婚宣言、更にリン様に愛人にすると宣言したと思ったら、くろむちゃんがリン様と結婚すると言ってみせたぁぁっ!! アクドル大武闘会始まって以来の大珍事だぁぁぁっ!!』
『……女アクドルはやはり、女アクドルと結婚すべき』
『そんな名言みたいな調子で言わないでください、名言どころか迷言ですよゴンテツさん』
マチャラは実況としてだけでなく、個人として本当にいきなり結婚宣言したギャリー達に対し驚いていた。
対するゴンテツはこれこそ、真理とばかりの雰囲気を出しながら満足気に迷言を口にした。
マチャラは当然、突っ込んだ。
そうして……。
「いやあ、流石はイルマ君だよねぇ、オペラ……盛り上がりに盛り上がっているよ」
「イルマ様はエンターティナーでトリックスターですからね」
【アクドル大武闘会】の会場内の超VIP席にいるサリバンとオペラは様子を眺めながらアクドルのリンとして参加している入間を応援しつつ、彼を中心に巻き起こる騒動を楽しんでいた。
サリバンとオペラには入間はアクドルとしてくろむに協力する事は言っているのだ。
「いつか、イルマ様とアクドルとして活動したりしてみても面白いかもしれませんねぇ、男性アクドル、女性アクドルどっちもいけますし」
「自覚あったんだね、オペラ」
オペラがふと呟けば、サリバンがツッコむ。
別の場所――月越しでもバビルス学園では教師は働いている。
そんなバビルス学園の部屋の一つ、『生物学準備室』。
バラムの部屋の中では……。
「…………はぁ~~」
「うわぁ、最近のアクドルって進んでるんだねぇ、カルエゴ君」
バラムに呼ばれたので彼の部屋へと訪れるとバラムは月越しに働いているのだから、少しは息抜きしても良いだろうとゆっくりテレビを見ようとお茶に酒につまみを用意しつつ、カルエゴに言った。
カルエゴは顔を歪めながらもバラムに付き合う事にし、途中から番組は魔ーケストラの番組に変えるよう言うと、バラムはそれまではアクドル大武闘会を観ると言ったので……。
「お前、アクドル好きだったのか?」
「なに言ってるの、クロケルさん出てるでしょ、教え子の晴れ舞台なら……」
そうして、アクドル大武闘会を観始めれば……。
『リンよ』
『くらりんだよ~』
入間とクララがアクドルとして参加しているのを見て、即座にバラムにチャンネルを変えるよう言ったが、バラムはもっと応援するべきだと言い、応援しなかったらまた、入間にとんでもない事、されるよとまで言われたので渋々見た。
そして、例の結婚騒動だ。
カルエゴは頭を深く抱えながら、超クソデカ溜息を吐き、バラムはものすごく楽しんでいたのであった……。