入間は13日間、各地で祭りが行われるという魔界の祝い月である『13月』も終わろうかという時期に魔界某所にある魔界塔にて行われる魔界の英傑たちによる晩餐会、『13冠の集い』に招待された。
そこではサリバンと同じ三傑の一人で『魔海学園』レビアロン(クララの弟であるウララが通っている)の学長であるレディ・レヴィの令孫であるレヴィアタン・レイヂと同じくサリバンと同じ三傑の一人で『地帝学園』ジャカポの学長であるベリアールの令孫であるベリアール・ベリィ・ラズベリィもいた。
そして13冠である『英傑次席』のベルゼビュートに『四方筆頭』のアマイモン、『精霊主』のパイモン、『雷皇』バールに『魔関署警備長』のアザゼル・アンリ、『色頭』のアスモデウス・アムリリス、そして新13冠候補であるバチコによる面談を受けた。
まあ、それは単純に三傑が魔王候補としてそれぞれの令孫を推薦したからであり、そのため、入間達は魔王になった時、魔界をどうしたいか聞かれた。
それに入間達が堂々と答えると晩餐会は始まる。実は13冠にとって重要なのはこっちのほうだ。
色々、取り繕ったりする面談より、悪魔とは食事の際、糧を喰らう瞬間に素が出るものなのでその悪魔の欲を知る事が出来るからだ。
だからこそ、13冠は『
故に……。
「(ぞっとするぜ、イルマの野郎……)」
13冠の中でイルマの食欲の強さを知るバチコにアムリリスは微笑ましく見ていたものだが、他の者達は13冠の集いで呼ばれた客魔では初めておかわりを要求してみせた入間を面白がったし、小柄であるのに現在行方不明の13冠の一人、『食王』ベヘモルトとタメを張れるほどの胃袋と食欲に驚いたりした。
そして、なによりおかわりを要求して喰らい続けるその食欲から知れるのは欲が底なしである事。
バールはだからこそ、入間の欲の深さにぞっとしたのである。
「(流石と言えば流石だがな……)」
そしてもっと言えばバールはキリヲや手の者である『六指衆』を使って暗躍しているが何度も入間によって痛い目を見ている。
直接会ったのでなにがしか、ちょっかいをかけようとしたがそうすれば又とんでもない事になると一瞬、威圧さえされていたのだ。
「(おもしれえ。絶対に俺の欲でお前を喰らい尽くしてやるからな)」
だからこそ、バールは入間を倒すと決意さえしたのであった。
そうして晩餐会は終わって、サリバンの屋敷に戻った入間は……。
「俺は魔王になるが俺の魔界にお前は必要ねぇよ、バール。喰らい尽くしてやるからな」
魔王になる決意を固めながら、同時に自分が思い描く魔界において不要なバールを葬る事を改めて決めたのだった……。