入間は同じ『三傑』の令孫である二人、レヴィアタン・レイヂにベリアール・ベリィ・ラズベリィとの出会いで触発され、魔王になる事に意欲を燃やし始めている。
まずは魔王を知るためにバビルスにある師団の一つで魔王に関する文献を集め、魔王について語り尽くす『魔王師団』の教室へと向かった。
「お邪魔しまーす。魔王について知りに『同志―っ!!』ってうおっ!?」
教室の扉を開けて挨拶をすれば師団のメンバーは入間へと殺到し、教室内へと入間を入れると座布団の山に乗せ、お茶やお菓子を出してもてなすのであった。
魔王師団は本当に魔王について研究していたり、それを語り尽くすのを楽しむ者達の集まりでだからこそ、少しでも興味ある者が来てくれるのを喜ぶのだ。
入間はお客様に認定されたのである。
「……それでイルマよ、ここで何をしておるのだ?」
魔王師団の教室へと入間が入って少し時間が経過するとサブロがやって来て、状況に戸惑いながら質問する。
「最近、魔王についてもっと知りたくなってな。だから専門の師団に話を聞いたり、文献を読ませてもらいに来たんだ」
「おおっ、イルマが魔王に興味を……流石は我の宿敵よ、そういう事なら語るぞぉっ!!」
「うおっ、担いでいくなぁ」
入間はサブロの肩に担ぎ上げられながら、運ばれていった。
そうして運ばれた先は本当に何冊もの魔王関係の蔵書が納められている『蔵書室』である。
「流石と言えば流石だな。あらゆる魔王関係の蔵書がある」
「おう、なんでもあるぞ。どれでも気になる物を読むと良い」
「じゃあまずは鉄板ので行く」
入間は魔術を使う事で『デルキラ偉伝』という魔界における歴代でも1、2を争う人気を誇るデルキラの伝説を集めた本を棚から浮遊させるようにして自分の元へと運んでそれを手に取る。
「うむ、分かっているではないか。魔王というならばデルキラ様だからな」
そうして入間はデルキラ偉伝を読み始め……。
「お、これは己が一番好きな話だ」
サブロがそう言ったのは『北方戦争の針山伝説』である。
この伝説は悪魔たちが北西の領土争い、『
それにより、自分だけが負傷者となって戦争を終わらせたのである。
「結構、無茶苦茶やってるな」
「無茶苦茶というならイルマもやっているがな」
「それはそうだ」
そうしてイルマとサブロはデルキラについての蔵書を読みながら、語っていき……。
「しかし、イルマがこんなにも魔王に興味を持つとはな」
「目を向けるべき物にもっと目を向けて行こうと思ったんだよ」
「ふむ……」
そんな話をすると蔵書室から入間はサブロの薦める蔵書を幾つか借り、家に持ち帰ったのであった。
そして更に……。
「ああ、メフィストさん……本格的に魔王を目指そうと思ってるんだが、キングメイカーとして見てきた魔王の話を聞きたくてな」
『喜んでっ!!』
メフィストに連絡すれば、すごく喜んで返答してきたのであった……。