魔入りましたよ 入間さん   作:自堕落無力

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百六十五話

 

 入間が一年生の問題児クラスの教室である『王の間』において一年生として最後のバビルスでの学業を楽しんだ後、軽い宴をやった。

 

 そうして日々は過ぎていき……。

 

「この魔界に来て一年か……本当、悪魔の生活も中々に楽しいものだ」

 

 悪魔学校バビルスの新年度の日の早朝、入間は起き上がりながら日々を振り返った。

 

 この魔界に来るまで滅茶苦茶で糞みたいな毒親である両親に命賭けで働かされ、両親のために金を稼がされた。

 

 自分が生きるためにも必要であったし、なんだかんだ自分の両親なので見捨てる事が出来なかったのである。そうして、入間は両親の生活を支えてきたのだが、ある日とうとう悪魔であるサリバンに売られてしまった。

 

 一体、どうやって悪魔を呼び出す方法を知ったのか、そして、それを実際にどうやって行ったかはともかく確かにサリバンを呼び出し、入間を売る事で金を稼いだのだ。

 

 この両親とサリバンの契約によって、入間は魔界で暮らす事になった。

 

 それもサリバンの孫として……。

 

 

 

 だが、これはサリバンがどういう理由かは知らないが、入間を孫にして育てるという目的を持っていたから、良かっただけで悪魔の本能に従って、餌にされていれば死んでいただろう。

 

 そういう点において入間は両親を恨んでいるし、そもそも悪魔に売られたならもう、両親に対する優しさも縁も無しだ。自分から家族関係を断ったのである。

 

 こうして魔界で暮らすようになると入間はサリバンの助けを経て、彼が理事長となっているバビルスで悪魔の生徒達と今まで出来なかった学園生活を送る事となったのだ。

 

 それ以外にもやりたいと思う事をいっぱい、やってきた。自由な生活は今まで両親に束縛されてきた入間にとってはとても刺激的なものであったのだ。

 

 そうして、色々と楽しんできたからこそ入間はサリバンとオペラ、バビルスの生徒達に教師、アクドル達など悪魔たちに対して楽しませてもらっている事の礼をしたいと思うようになっている。

 

 

 

 だからこそ、現在――この魔界から魔王であるデルキラが消えたと聞いて実際は皆、不安を抱えているそれを何とかしようと入間は魔王になろうとしているのだ。

 

 実は人間が悪魔の王になるという事に面白さも感じているが……。

 

「爺さん、オペラさん……俺、実は最初、上手くやって行けるか不安だったよ。だって悪魔だぜ、そしてここは魔界……なにもかもが人間界とは違うし、悪魔も人間を食べようっていう種族だからな……だから、色々と支えてくれて、色々とやらせてくれてありがとう。本当に感謝している」

 

「感謝しているのは僕もさ、入間君。君がこの魔界で僕の孫になってくれたのは勿論、色々と魔界に大きな影響を、良い影響を与えてくれている。ありがとうね入間君」

 

「私もとっても楽しいです、入間様。貴方が私達のところに来てくれて、本当に良かった」

 

 朝食の時間帯に入間がサリバンとオペラに自分の気持ちを話し、サリバン達も自分達の気持ちを話す、確かな家族としての雰囲気がそこにあった。

 

 

 

 その後……。

 

 

 

「入間君、今日から二年生だね。頑張って」

 

「お気をつけて、いってらっしゃいませ」

 

「いってきます!!」

 

 こうして入間はサリバンとオペラに見送られ、新一年生の入学式が行われるバビルス学園へと向かったのであった……。

 

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