バビルス学園において、二年生となった『問題児』クラスは新学期において必要な使い魔に自らの魔力を込めて名を与えて正式な使い魔にする契約をした。
そして次には専用の魔具で自分の魔力適性を調べて能力値を目に見える形にした。
2先生の実技においては悪魔の生徒達、個人に合わせた魔術を指導する事でそれぞれ独自であり、優れた魔術を使う悪魔に育て上げるのである。
しかして、入間の能力値は悪魔に変身しているが、元々は人間であるためか黒塗りで悪魔の紋章が出現しているという特異なもの。能力など出ていなかった。
入間は主役として能力を測定したのは最後であった。なので故障や異常が出ていると判断しても問題無く、困り果てた測定担当の教師、マルバスには入間が修理するか性能を向上した物を届けると伝えた。
その際にマルバスは新任の教師が来ると伝えたので気になったのだが、タイミング良く、自分もまだ教師となって1年のロビンが新任担当となって、とってもやる気に溢れている中で新任の教師二人がやってきた。
その二人の新任教師は……。
「シーダです」
短い白髪の女性悪魔であるシーダと……。
「アトリでぇ~す」
黒髪をマッシュヘアー気味にしているが後ろ髪を三つ編みにしていて、ニヤケ顔が似合う目の下に三本ラインのメイクをした男性悪魔のアトリであった。
「(バールめ、また随分と大胆な手を打ってきたな。ふふふ、遊び相手の提供をありがとうよ)」
入間はシーダとアトリの正体を知っていた。この二人は今、この魔界で暗躍をしている『13冠』の一人、バールと繋がっている『六指衆』に属するものなのである。
入間はウォルターパークで六指衆を翻弄して弄んで拠点の一つを壊滅させるほどの攻撃を仕掛けた。
『収穫祭』においては潜入していたオチョを始末しながら、キューブ状にしてバールへ送り届けた。
『音楽祭』の時、どうもアムドゥスキアスをスカウトに来た六指衆のリーダーだろうウエトトにキリヲに対し、拘束しながら無理やり長時間、『Z級&クソ映画長時間鑑賞会』をして精神をぼろぼろにした後にどこかの荒野に放逐するなどの妨害をしていた。
しかし、バールは諦める気が無いようだ。今回は自分の優秀な部下を教師として送ってきたのだから……。
だが、今回の場合は今までのものと気色が違ってくる。バビルスの教師になるためには試験を受けて合格する事と有力悪魔からの推薦状によって採用される事。
シーダとアトリは魔関署特別警備長、ナベリウス・ナルニアの推薦によって採用されている。
ナルニアはカルエゴの兄だ。
「(バールはナルニアとも繋がったか……まあ、俺が人間の疑いがあるとこじつけられなくも無いしな)」
この事からバールはナルニアと繋がっている事を察し、更には証拠不十分だが入間の義爺のサリバンの不正渡航は証拠不十分とはなっているが、その疑惑が解消されていない。
その噂が広まった事や入間がサリバンに引き取られた時期などで入間が人間というこじつけが出来ない訳では無いのだ。
「(まあ、どうとでも対処してやる)」
入間はそう、内心で決めながら……。
「初めまして、シーダ先生、アトリ先生。よろしくお願いします」
「……は、はじめまして」
「こちらこそよろしくねぇ~、イルマ君」
実際は初めてでは無いが、記憶を消されたフリをしてシーダとアトリに対し、入間は笑みを浮かべて自己紹介をしたのであった……。