入間が属する十三人の生徒で構成された二年の『問題児クラス』は来週末において、飛行試験で優秀な成績を収めた二十六名の一年生と協力して『心臓破り』というバビルスの教師陣との対決型試験を行う事になった。
一年生にとっては昇級試験になるが、二年生にとっては【5】として相応しい実力を有しているか、あるいは維持できているかを示す試験となる。
『心臓破り』は2年の問題児クラスの生徒一人に二人の一年生を組ませる3人一組のチーム分けで13チームとなって行われる。
二人の一年生にはハート風船をつけていて、その2つの風船を割られたチームは試験より退場となるのだ。
試験会場はバビルスの校舎全域を使って行われるものだがそもそも、試験の難易度自体は当然高い。自分じゃ無く他人を守ること自体が難しいし、なにより相手は優れた実力を有する教師なのだから……。
ある程度の時間と妨害手段があるとはいえ、理事長で最高ランクの悪魔がサリバンだってこの試験に参加してくるのだから堪らない。
しかし、生徒側からすれば生徒内で規格外である【8】の入間もいるのでまだ安心と言えたが、もうとっくに入間の実力がとんでもない事は把握されているので入間もサリバンと同じように試験を開始してからある程度の時間が経過しないと動く事が出来ない封印処置が施されることになっている。
また、色々と想定していないからルール違反になってないだけのことを入間はこれまでのバビルスの授業や試験において行っているので、この『心臓破り』のルールも相当、事細かに禁止や反則行為についての記載が多かった。
例えば高性能な魔具の譲渡禁止、魔力の貸し与え禁止に一定基準の憑依や成り代わり禁止など本当に事細かかった。
「さて、来週末は『心臓破り』だからな……当然、皆試験では勝ちたいよな?」
『勿論っ!!』
「俺達を倒せると意気込んでいる教師陣を逆に倒してやりたいよな?」
『勿論っ!!』
「じゃあ、やってやるぞ。訓練と作戦会議をしながらな」
入間は放課後、バビルス校舎を疑似的に再現した異空間に問題児クラスのクラスメイトに心臓破りに参加する一年生二十六名を集めて皆の意思を聞く。
そうして、予知や占星の超高等魔術やそうした能力を有する魔具を使って幾多もの未来を見て作戦を練り、教師の能力それぞれを再現したクローンを使って仮想心臓破りを行うなどして『心臓破り』を合格するための準備に励み始めていくのであった……。