時間が過ぎるのは早い物である。
そう、バビルス全域を使って入間達十三人の二年生による問題児クラスに飛行試験にて優秀な成績を収めた一年生二十六人を組ませた二年生一人と一年生二人の十三チームとサリバンも含んだ教師陣が戦う『心臓破り』が行われる日が来たのだ。
そして、試験日では本日試験を行わない学生たちは校舎に立ち入り禁止であり、試験の中継は外庭で行われるのだ。
そんな関係で試験を行う問題児クラスと一年生は早めの登校となっていて、『王の教室』に皆で集まっていた。
「さて、お前らいよいよこの日がやって来た。作戦を考えて鍛錬してきた成果を活かす時だ。良いな?」
『おおおおっ!!』
入間は皆を見渡しながら声をかけ、それに皆は答える。
「良し、俺達は所詮生徒だと高を括っている教師達に思い知らせよう。常に教師が上だなんて事は無いってなぁ」
『おおおっ!!』
「バビルスの教師たちにとって、俺達は宝だそうだがその宝はとんでもない価値があると見せつけてやる。そして試験を見る観客も楽しませてやろうぜ。やってやるぞ、お前らぁぁぁぁっ!!」
『イヤッハアアアアアアアアアアアアッ!!』
高らかに拳を振り上げながら、入間が叫ぶと皆も高らかに叫んだのであった。
『時間だ、生徒諸君は粛に試験の準備をするように』
「やるぞぉっ!!」
『オオオオオオオッ!!』
最後に声を上げると皆が声を上げ、そうして入間はチームとなっているチマと短い髪に眼鏡をかけた内気なヴィネ・ギャルソンと共に封印室へと向かう。
何故なら、教師陣においてはあまりに強すぎるために参戦まで長い時間制限がかけられ、出てくる前に生徒悪魔が魔力を送れば封印も出来るようになっているサリバンと同じように入間は封印対象となっているからだ。
彼も制限時間が来なければ試験に参加できなくなるが、他の生徒に対する配慮か教師陣が魔力を送れば封印されるような事にはなっていない。
「さて、この中に入るか」
「必ず出てくるまで粘ってみせますから」
「が、頑張ります」
入間は酸素が常に送られ、特殊な液体で満たされるが目には染みず、目を開けていられる特殊カプセルの中に入るとチマとギャルソンが声をかけた。
「ああ、期待しているよ」
そう笑みを浮かべ、呼吸器を装着する入間の視界の中、カプセルが閉じられそうして目を瞑ると液体で満たされ、入間は制限時間が来るまでの封印が始まる。
そんな入間の閉じられた視界になんと監視カメラを見るようなそれで広範囲にバビルスの様子が映し出される。
このバビルス全域に自分の視界とリンクする監視カメラの魔具を仕込んでいるからだ。
そう、入間はありとあらゆる仕込みを行っているのだから……。