入間の『友達』の一人であるウァラク・クララが選択授業にて『サキュバス先生の誘惑授業(女子限定)』を選んだのは最近、バビルスの生徒会長であるアメリの元へと入間が行くようになった事と二人が交流する様子を見て、何やらクララの女の勘が『このままでは駄目だ』と疼いた事。
それに加えて先日、行われた『処刑玉砲』の直ぐ後からエリザベッタが入間に積極的に交流するのを見てやはり、女の勘が疼いた事によるものである。
そうしてサキュバス族のライムの授業を受けたクララはサキュバスが持つ能力で視認した相手の
全ては入間を自分にメロメロにするために……。
STEP ① ポージング。
エロは立ちと仕草で決まる! 恥じらいは残しつつ、柳腰で手元は可愛く、足を開こう♡
「ポーズ!!」
「おう、そうだな」
トイレから戻る入間を待ち伏せていたクララは入間の元へと姿を現しながら頭の上で大きく両手でハートの形を創りながら、横に傾き、足を開くという奇妙なポーズを取った。
「まぁ、可愛良いと思うぞ。よーし、よーし」
「ふにゃああ……」
入間は少し戸惑いながらも微笑ましい物を見るような微笑を浮かべるとクララの頭を撫でつつ、顎も撫でてクララはそれに和みながら満足していた。
「はっ、違う!!」
「違うのか」
クララは意識を切り替えると一時撤退するのだった……。
STEP② タッチ
女子に触れられて嫌な男子はいない! すりすり密着出来ればよし! 初心者は簡単なタッチから♡
「タッチ!!」
そう言いながら、クララは入間の背後にびたぁっとしがみつく。
「ほれほれ」
「すやぁ……はっ!!」
入間は赤子をそうするかのようにおんぶしつつ、クララをあやせばクララは眠りに落ち、そうしてすぐさま起きると入間の背中から離れ、正面から入間の両手を掴む。
「いっせーせーの……」
「よいよいよい♪」
『よいよいよい♪』
入間が音頭を取りながら、クララの両手と共に上下に振ればクララもそれに応じ、童謡を歌いながらの手遊びが始まった。
「よいよい……やっぱり、違う!!」
クララは又、入間の元から一時撤退した。
STEP③ 揺れる物をつけて興味をひく
「ふんふーん♪」
クララは全身に応援具であるポンポンを着て、入間の前で身体を揺らした。
「アクドルを目指してるのか?」
「違うよっ!?」
クララは入間の問いにショックを受けて、またも一時撤退した。
STEP④ 香水でイメチェン
「ていっ!!」
クララはバケツ型の容器に入れた香水を被って『問題児クラス』の教室へと行き……。
「香水の付け過ぎだ。せっかくだから化粧も含めてお洒落のやり方ってのを教えてやるよ」
「ふえっ?」
入間はクララの異臭染みた匂いを魔術で消すと共に異界として支配している教室に設けた『化粧室』の中へと転移し、クララに香水の付け方や化粧のやり方を実際にやりながら指摘し、後でクララに分かりやすいようにまとめたお洒落のレクチャー本を渡した。
そして、入間によって香水を付けられ、化粧されたクララは……。
『おおおおおっ!!』
誰が見ても可愛らしく、魅力ある美少女……例えるならアクドルのくろむにも負けず劣らずのレベルとなった。
「流石は入間様……ウァラクの魅力を最大限以上に引き出してしまうとは……」
今日も今日とてアリスは入間に敬服の念を深く抱いた。
「うん、やっぱりイルマくんって何でも出来るなぁ……もうね、怖いよ」
「才能が服を着て歩いている状態だぁ……」
ジャズにリードは入間の出来る分野が広すぎて恐怖すらしている。
「ねぇ、イルマ君……私にもやってくださらない?」
「……くぅ~」
エリザベッタはイルマへと密着するようにしながら甘えるようにお願いし、ケロリもやってもらいたかったが、素顔を出せばとんでもないことになるので(普段は今かけている特注の認識阻害グラスでくろむとしての魅力。すなわち性別問わず、魅了出来る自分の可愛さを封じている。それでも魅力度は51%)、渋々断念した。
「えへへ、ありがとう入間ち」
「どういたしまして」
クララは皆から褒められる事に気を良くし、入間へと礼をした。
因みにカムイは入間との約束通り、入間が用意した『想像体験室』に入り、その中でとても書き表せれない己自身の想像を体験した事で瀕死となり、最低限の手当てされつつ放置されていたのだった……。
それはともかく、放課後……クララはその後、サキュバスのライムの元へと向かえば……。
「うん、魅力度は格段に上昇したわ……でもね、ベイビーちゃん、誘惑対象に魅力引き上げられてどうするのっ!?」
「……あっ!!」
ライムのもっともな指摘にクララはショックを受け、校庭にて黄昏る。
「むぅ……メロメロにするって難しい」
今日1日、振り返りながらクララは入間が自分に構ってくれた事は喜びながらも複雑な気持ちとなっていた。
「俺はメロメロにされるより、メロメロにする方が好きなんでな」
「ぴゃあっ、い、いい……入間ち!?」
耳元で囁かれると共に息を吹きかけられた事でクララは身悶えしながら、妖しく笑う入間の方を見る。
「この辺暗いからな。女一人でいたらこんなふうに悪戯されちまうぜ。だから、心配させんなよ」
「……うん、ありがとう」
心臓が高鳴り続けるのを必死に抑えながら、入間が差し出した手を掴む。
「ねぇ、入間ち……私だって絶対、いつかメロメロにしてやるから……勝負しよ」
「ああ、お前がそうしたいなら受けて立つぞ」
「なら、私も挑ませてもらおうかしら」
クララと入間との会話にクララとは別に入間の隣に寄り添いながら、エリザベッタが言う。
「クララにエリも……やりたいようにやれば良い」
入間の苦笑にクララもエリザベッタも頷き、そうして3人は共に歩き始めたのだった……。