魔界において暗躍している『六指衆』によるウォルターパーク破壊と地下のウラボラス監獄より、アミィ・キリヲを脱獄させる計画であった。
しかし、入間によってウォルターパークの破壊は失敗に終わり、アミィ・キリヲの脱獄に関しては命からがら成功はしたが、キリヲが重傷を負うという代償を伴ったのである。
これにより、追い詰められた『六指衆』は即座に撤退した。
その後、入間はウォルターパークを破壊しようと暴れた魔獣たちが壊した建物の修復やウラボラス監獄でも破壊された建物内の修復に六指衆との戦いで死んだ囚魔は自分の実験場へと転移させ、死んでない者は治療をした。
更に安全になったので避難場所にしていた場所から客とスタッフをウォルターパーク内のそれぞれの施設へと戻し、ウラボラス監獄のスタッフたちも同じようにしたのである。
こうして、ウォルターパーク内は遊びの楽園としての姿を取り戻したのである。
「入間様、やはり貴方は素晴らしい悪魔だ。私の想像よりも更に先を行っていらっしゃる。お疲れさまでした」
「入間ち、やっぱり強いし格好良かったよぉ」
「本当、イルマ君には何度も好きにさせられちゃうわね」
「うぅ、また人気を取られちゃいました。確かに格好良かったですけど……」
「イルマさん。このウォルターパークに居る全ての人を助けるなんて凄いですね、そして、ありがとうございます」
「相変わらず色々ととんでもなかったねー」
「まさか固有の悪魔の一族でしか使えない家系能力を複数種類使ってしまうなんて……それに最初は……ふふ」
現在はウォルターパーク内での買い物をしようと入間たちは散策しており、その最中にアリスとクララ、エリザベッタにケロリとエイコ、スモークに乙女モードとなってるアメリたちがイルマに対しお礼や褒め言葉などをかけていく。
特に最初に自分の家系能力を使われたアメリは凄く機嫌が良かった。
「イルマ君、貴方は十分に『13冠』になれるわん。その気があればいつでも言ってね。思いっきり推薦してあげるから♡」
「流石はあのカルエゴ卿との決闘に勝っただけはあるわね。それに格好良い悪魔は私、大好き」
アムリリスに至っては入間は『13冠』になれると太鼓判を押し、ライムは入間へとすり寄った。
「皆、どうも」
こうして、思う存分にウォルターパークを楽しんだ入間達は……。
「夜もここで思う存分、楽しんでくれ」
ウォルターパークの上空にそびえる魔界の高級ホテルである『ローズベルト・ホテル』に宿泊しながらホテル内の施設を堪能する事となった。
『何から何までありがとうっ!!』
これもまた、入間の手配によるものである。
「それじゃあ、アリス……ちょっと俺はクララ達と……『早く早く』っておい、担ぎ上げるな」
「い、行ってらっしゃいませ……」
そうして、入間はクララ達女悪魔たちによってカップル用の施設へと連れられていったのであった……。
二
とある屋敷に必死でウォルターパークから撤退した『六指衆』がおり、屋敷内の治療室には重傷を負ったキリヲが寝かされていた。もっともキリヲは段々と大きくなり、消えない痛みに苦しみ続けているが……。
「お前たちともあろうものがこんな事になるとはな……」
「す、すみませんバール様……」
『六指衆』にウォルターパークでの計画を指示していたのはバールであり、ぼろぼろな様子の六指衆を見て息を吐いた。ウエトトが代表して、バールへと謝ったが……。
『グオオオオオアアアアアアアッ!!』
屋敷の周囲を揺るがす振動と幾つもの咆哮……。
『なッ!?』
バールと『六指衆』が異変を察知して外を確認すれば『六指衆』がウォルターパークで召喚したカーマイン・ドラゴンとパンサー・ラッドとマウンテン・ブルと同じだがそれぞれ、遺伝子を改造されている事で巨大さも強靭さも倍以上、上回っている三体。
更に魔界の植物であるニギニギ草の仲間で小さな種に魔力を込めた分だけ即時に成長する性質を持つ『
最後に魔界で最も火力の強い炎を生み出す悪魔の一族でバビルスの学校警備教師であるイフリート・ジン・エイトより魔人の如き炎の一部を採取して培養すると共にヘルハウンドと融合させる実験の過程で生み出した炎の巨犬たちがバールたちに居る屋敷へと向かっていた。
実は入間はウラボラス監獄で『六指衆』が戦っている時に連中に魔術におけるマーキングをしており、黒幕ごと一網打尽にしようと仕掛けたのだ。
もっともこれが失敗したら、失敗したで次には必ず滅ぼせるようにするための戦力分析、勿論自分が遺伝子改良や品種改良をした物の実験をするためという一面もあるが……。
「はぁはぁ、はぁはぁ……やってくれやがるぜ、畜生が……誰かは知らねぇが、この借りは必ず返してやるからなぁ!!」
バールは『六指衆』と協力してなんとか襲撃してきた魔獣たちを返り討ちにしたが、自分たちの方も結構な損耗を受ける事になったし、屋敷も半壊より大きな損壊を与えられた事で憎々し気に呟くのであった……。