魔入りましたよ 入間さん   作:自堕落無力

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八十一入

 

 魔界に住まう殆どの悪魔たちの仕事が休みとなる長期休みの『終末日』。必然的に利用客が多くなるこの期間を狙って最近、開店した大人の悪魔たち向けのアミューズメント施設がある。

 

 それがあらゆる賭博が用意されたカジノこと『デビルベガス』である。

 

 あらゆる不正を見逃さないための高性能な監視カメラに身体能力の高さなどで不正されないように構成されたカジノ設備や運や占星を操るなどそうした魔術、魔力ごと封じる器具、強盗などそうした者たちを封じるための設備に警備等々、手間と金をかけて作られている。

 

 そして、オーナーの狙い通り、『終末日』が故に狙いの客層である大人の悪魔たちに高評価を受けながら順調に客足を増やしていった。

 

 そんな『デビルベガス』は更なる客足を狙って高ランク悪魔たちに招待状を送り、サリバン達にも『VIP』向けの招待状を送っている。なので……。

 

「うおおお、こ、此処がデビルベガス……勝負師としての血が疼く。ありがとう、イルマ君」

 

「いえいえ、これからもオリアス先生には俺の使い魔として世話になりますし、今は思う存分、楽しんでください」

 

 

 

 入間はサリバンとオペラと共に来るだけでなく、自分の使い魔枠としてオリアスを誘っており、オリアスは当然、二つ返事で頷き、そうしてこのあらゆるカジノ施設やばら撒かれるチップの数々、利用客の歓喜や絶望の叫びを聞きながら興奮していた。

 

 

 

「ふふ、不安しかない言葉だけどだからこそ、今はたっぷりと楽しんでくるよっ!! 純粋な俺の実力を思い知らせてやる」

 

「楽しんでー」

 

 オリアスは颯爽とチップ取扱所へと向かっていき、入間はそれを見送った。

 

「ぱっくん♥ 後ろの小悪魔だぁ~れだ?」

 

「アムちゃん、アリスたちもやっぱり呼ばれていたんだな」

 

 突如、後ろからアムリリスが入間の目を塞ぎながら肩の上から乗っかり、入間は声をかけて振り返る。

 

 

 

「そうよ、イルマ君なら絶対来ると思ってねぇん」

 

「イルマ様はこういう場がお好きですからね」

 

 アムリリスは振り返るイルマにウインクし、アリスも又、イルマに対し従者の如く態度で言った。

 

「私としては複雑なのだがな……」

 

「アメリさんも招待されていたのか」

 

「多くの金が動き、人が出入りするからな……今日は父も気合いを入れて警備するようだ」

 

 仕事の関係上、魔界の警備のトップであるアザゼル・アンリも招待というか自ら、警備を申し出ている。今日は多くの高ランク悪魔やら出入りが多くなっているからだ。

 

「そのようだな……こっち見てるし」

 

 入間はアメリに対し、微笑んで挨拶していたのだがその時から凄い圧の視線をかなり離れた場所に居て部下たちに指示しているアンリから送られていた。

 

「ともかく、折角だから遊ぶとするか……」

 

 そうして入間も結構な額をチップに変換すると遊ぶために場所を移動していると……。

 

「いやぁ~、中々良いところじゃないこのカジノは~」

 

 褐色肌の危ない雰囲気を有した悪魔、普段は戦場で部下を率いて戦っているフルフル軍曹が傍に女性悪魔を侍らせ、山盛りのチップも備えてカジノをエンジョイしていた。

 

「気に入りましたか、軍曹」

 

「おや、イルマ君じゃないかぁ~、ああ、楽しんでるよ。サリバン様も久しぶりだね」

 

「ああ、フルフル君。久しぶり」

 

 入間はカルエゴとの決闘に備えて『戦場』でフルフル軍曹の部下となって戦っており、その際は別の身分として戦っていたがフルフルには正体を明かしている。

 

 

 

 そうしてイルマもルーレットからスロットなど賭博のゲームを色々とやりながら、当たり前のように次々とチップを稼いでいく。

 

「楽しかったよ、これはそのお礼」

 

「どうぞ、頑張ってください」

 

「まぁまぁ、ツキは今からですよ」

 

 稼いだチップは相手をしたディーラーに上げたり、隣で頑張っている客に譲ったりしていく。ブラックリストに入れられたりなどカジノ側に警戒されないようにである。

 

 そもそも色んな業種やら発明品やら技術などで貢献して稼いでいる入間は稼ぐ必要が無い。賭博行為を楽しむ事が主なのだ。

 

 

 

「イルマ君、カジノでも大活躍だね」

 

「流石です」

 

「きゃ~、イケない雰囲気を出すイルマ君も最高♥」

 

「イルマ様にとってはこのカジノですら取るに足らないものですね」

 

「分かっていたが、あらゆる分野に強いな」

 

 サリバン、オペラにアムリリス、アリスにアメリらはカジノで実質的に無双状態のイルマに喜んだり、賞賛したり、感涙したり、苦笑したりした。

 

 

 

「きいいっ、まだよ。次で挽回するわ」

 

「止めときなってブラちゃん、さっきからドツボに嵌ってるじゃないか」

 

 髑髏の形をした前髪と肩に掛けた髪、魔性の雰囲気バッチリなスタイルの女性が怒りながら、ブラックジャックを楽しむため大分少ないチップを出そうとしそれを傍にいた短い髪に角を生やした色男が止めていた。

 

 

 

「良かったら、変わりましょう」

 

 入間はその場へと介入し、あらかた稼いで女性に渡す。

 

 

 

「ありがと~う少年。君こういうの強いんだね」

 

「おう、コツさえ掴めば簡単なんで」

 

 女性は歓喜しながら入間を抱きしめる。

 

 

 

「いや、本当に凄いよってもしかして君、サリバン様の孫の……」

 

「ああ、イルマだ」

 

「やっぱり……君には一度会いたかったんだよ。うん……やっぱり君は良いね。おっと、自己紹介が遅れた。俺はメフィストだ」

 

「ウチはゼブブラ・ベルゼビュートよ。よろしくイルマ。ちゅ」

 

 そうしてメフィストとゼブブラと自己紹介を交わしたイルマはゼブブラに頬へと口づけされる。

 

 

 

「もう、イルマ君駄目じゃない」

 

「お前は……全く隙の無いっ!!」

 

「ちょ、うぶ……」

 

 ゼブブラが密着しながら、口づけし今も抱き締め続けている事でアムリリスとアメリの感情が爆発し、イルマを自分たちの方へと引き寄せると上書きの如く、イルマを抱き締め続ける。

 

 

 

 

「ふふふ、盛り上がっていますなぁ……」

 

 するとこのデビルベガスのオーナーが現れ……。

 

「サリバン様の孫であるイルマ様は大変、お強いですな。もっと腕を振るえる場に特別に招待しましょう」

 

「へぇ」

 

 そうしてイルマはオーナーの誘いに乗り、場所を移動するのであった……。

 

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