『終末日』が終わり、新学期が始まると入間達『問題児クラス』はそれぞれ二人一組で向上すべき能力を伸ばすための特別講師を付けられ、今日までの数週間にわたる期間、猛特訓をされた。
今日、開催されるのは一年生最終実技である『収穫祭』だ。
バビルスの裏庭に柵と蔓に囲われ、沼地や岩場、洞窟が盛り沢山の巨大森林が設置されるのでその場所を実技会場に全一年生が競い合うというもので制限時間は6666分であり、終了までサバイバルをしつつ、ポイントが設けられた食材を収穫し本部へと提出する事で自分のポイントを集めていくという物だ。
直接的な打撃を与えるなど生徒同士の過度な争いは失格にもなる。
一年生達は皆、己の実力を発揮して昇格するために気合を入れていたが……。
『なんだあれぇぇぇぇぇっ!?』
『問題児クラス』の生徒達のそれが修羅場を生き抜いてきたような雰囲気に満ちていたので驚愕していた。
クララはなにやら使い魔のファルファルに似た着ぐるみを着ているし、エリザベッタは顔にヴェールをしていたり、ジャズとシュナイダーは口にマスクを着けていたりなど変化もあったが……。
「皆、それぞれ厳しい特訓を乗り越えてきたようだな。体調は万全か?」
入間が皆に声をかける。
『勿論!!』
皆が入間の声に応じた。
「というか、入間君は平然と度々、俺らが働いてる店に来てたよね。助けを求めても平然と無視してたし」
「客を相手にカモってた」
「お前らが勉強してるのを邪魔する訳にいかなかったしな」
ジャズとシュナイダーは入間に抗議するが、入間は涼しい顔で答えた。
「リードはゲームしてただけでござろう!? 何が厳しいでござるか」
「何度も言うけどほぼ一日中ゲームは滅茶苦茶つらいんだよっ!! そっちの水浴びよりもね」
「君たち、生きてたんだ」
「イルマ君だけじゃなく、皆、メール無視しやがったよな?」
「負けませんよ」
「こちらこそ」
そうして厳しい特訓を乗り越えてきた『問題児クラス』は皆、自分たちの特訓が一番つらいという妙なマウント取りなどをして盛り上がっていき……。
「よぉし、こうなったら誰が一番特訓して成長したのか収穫祭の結果で勝負だ。イルマ君は除いて」
『おおっ!!』
「しれっと外しやがったな、おい……まぁ良いけど」
同じクラス同士で競い合う事にもなった。
ともかく、『収穫祭』に向けて皆、戦意に満ちているが……。
「イルマ、お前はどうして此処にいる?」
「は……一年生だからですけど」
「既に【8】のお前が参加できる訳ないだろう。お前はこっち側だ」
「っ!?」
カルエゴがやってきてイルマに言いながら、バビルスの全教師が名を連ねていてサリバンも印を押している書状で内容はイルマの試験参加は免除するという物を見せた。
「お前には特別にやってもらう事がある。好き勝手やっているのだから、これくらいの責任はとれ」
「むぅ……分かりました」
『ほっ』
真剣な態度と言葉のカルエゴに渋々、入間は応じるとカルエゴと共に去って行く。入間が試験に参加しない事に全一年生が安堵の息を吐くのであった……。