バビルスの一年生全クラスで行われた『収穫祭』は今まで咲く事の無かった『伝説のリーフ』が咲き、そして、『伝説のリーフ』は人間界の桜である事も判明した。
そうした大きな出来事も起こったし、優勝したのはルビデという偽りの姿に変身していた入間であった。
「よっしゃあー、それじゃあ打ち上げ始めるぞー。皆お疲れさーん」
面倒見が凄く良い入間により、豪華な『収穫祭』の打ち上げは行われた。豪華なEDMが鳴り響く『クラブ』のような空間の中でだ。
一方で……。
「くそ、くそくそくそ……ルビデめ、絶対に許しませんからね」
収穫祭の会場である森の中を一人、歩きながら怒りと憎悪を発している悪魔がいた。
それはオチョである。
彼は『13冠』の一人、バールに命じられてこの収穫祭にて潜入し、諜報活動をしていたのだ。
「偽りの1番を支える2番であろうとしたのを邪魔するとは……」
この魔界においては『2番信仰』という2という数字を愛し讃える魔界の宗教があり、オチョはその『2番信仰』の信者であり、彼の目的としては1番になれる自分が陰の存在となりながら、誰かを1番にするのが好きであった。
そうして自分は2番になるのである。
今回はその偽りの1番にする悪魔をオロバスに決めていたのである。だが、今回はルビデの暗躍により、そうした自分の嗜好が果たせなかったので怒っているのだ。
ともかく、バールに命じられた事は果たしていて、認識を阻害する最高位の隠密魔術をかけられているし、オロバスの記憶も弄って自分の存在を消しているので問題無く、帰るのみであったが……。
彼から少し離れた木の上で……。
「〜〜〜〜♪」
人間界の日本の童謡にしてひよこがかくれんぼをする内容のそれを鼻歌で歌いながら、弓を弾き……。
「あがっ!?」
そして、オチョは後ろからそれぞれ別方向から飛来してきた
「流石、バチコ師匠にロビン先生だな。見事、命中だ」
装着するタイプのインカムのような形状の通信用の魔具で入間はバチコとロビンに語りかける。
「ハン、そりゃそうだろ。つうか3人でやる必要あったか?」
「まぁまぁ、良いじゃない……こういう狩り染みた事もバルバトス家では良くやっているし、懐かしくて楽しかった」
右肩を射抜いたのはバチコであり、左足はロビン、腹部は入間だ。
オチョを逃がさないためにバチコとロビンに頼んで弓にて狙撃したのである。
オチョの居場所の補足はクララを助けた時、オチョに対して魔術によるマーキングをしていたので出来た。
そうして、倒れているオチョの元へ一瞬で入間は近づき……。
「う、うぁぁ……な、なんでも話す。だ、だから助……」
オチョが目を覚ました時には様々な拷問器具やら薬品やらが並んでいる部屋の中であり、自分は椅子に縛られていた。すぐさま、降参をするような言ったのだが突如、オチョは口を開けたり、動かせず、唸り声しか出せなくなる。
「勿論、情報は聞くが……折角だから拷問を楽しんでくれ。それじゃあ、思う存分拷問をどうぞ、マルバス先生」
「ふふふ、喜んで楽しませてもらうよ。今回は遠慮も何も必要ないからね」
「〜〜〜〜!!」
拷問の道具を持って、自分の元へとやってくるマルバスにオチョは恐怖の唸り声を上げたのであった……。