ビルドダイバーズRe:RISE After Stories 作:Φ30
ハーメルン内のSSを見続けて、リライズ熱がずっと冷めないので書きました。
独自要素も多いですが、見守ってくれると嬉しいです。
1話
グガ・ヒロトの日曜の朝は
「わたし、ちゃんとしたガンプラ作ってみたい!」
は・・・?
「今日、GBNしにダイバーズカフェに行くでしょ。その後、作りたいの」
玄関の扉を開けたまま、呆気にとられた。
ぷちっがい1体だけで、根を上げていたヒナタが!?
GBNにログインするようになっても、全くガンプラを作る気がなかったヒナタが!?
「なんでまた急に・・・」
やる気になったのは嬉しいけど、どういう事だ。
「この間のバトル、みんな強くてカッコ良かったし、何よりチームワーク凄かった。ワンチームって言うのかな?私もあんな風になりたいなぁって思ったの。自分で作ったガンプラで、みんなと同じところから、GBNの世界を見てみたいと思ったの。私はヒロトに武器を渡すだけだったから」
今まで、ガンブラを持たなかったヒナタは俺のプラネッツシステムのアーマーフレームをGBNでの乗機にしていた。できる事も僅かな支援攻撃程度。
「・・・なるほど。ヒナタがガンプラを作りたい気持ち、よく分かったよ。準備してくるよ」
「うん!」
彼女はヒマワリが咲くような、とびきりの笑顔でそう答えた。
―GBN―
「遂にガンプラ作るんですね、ヒナタさん。どんなガンプラにするんですか?」
どんなガンブラなのかなと、ピコピコと嬉しそうに頭上の獣耳を動かすのはパルヴィーズことパル。
新しいガンブラというのは心が踊る。仲間が作る機体なら尚更だ。
「秘密だよ♪できてからのお楽しみね」
「なら俺のチャンネルで盛大に御披露目しないとな。BUILD DiVERS新メンバーの新機体発表!ってな感じでよ」
おもしろいことを思いついたとばかりに、クルクルシュピンと指さすカザミ。
「あはは・・・」
「ショップでガンプラを作るのならば、今日は解散した方がいいだろう」
ガンプラ製作は結局、ダイバーズカフェのショップで買ってすぐに作成することになっていると既に話している。今のメイの指摘も当然と言える。
「そうだぜ。ガンプラ作りは最初が肝心だからな。俺達に遠慮するこたぁねえって」
「ボクもヒナタさんのガンプラ、早く見てみたいです」
「みんな・・・ありがとう」
ヒナタはみんなの気遣いに思わず涙ぐんでしまう。
それから、みんなにガンプラ制作のアドバイスを聞いてお開きとなった。
※※※
―シーサイドベース・ダイバーズカフェ―
「それで、ヒナタはどんなガンプラを作るつもりなんだ?」
シーサイドベースへの道すがら、作りたいガンプラは決まっていると話していた。
「それはね・・・」
彼女がスタスタと向かったのは、宇宙世紀の棚。
そこから迷うことなく、1箱取り出し、レジに向かう。
「この子!ケンさーん、この子、買います!」
レジに置かれたのは箱に描かれているのは、細長い四肢を持つ白亜の機体。
『HGUC ガンダムTR-6 ウーンドウォート』
「『ウーンドウォート』かー。女の子に人気があるガンプラだね。ヒナタちゃんのガンプラデビューはその機体に決めたんだね」
「はい!」
ケンさんはうんうんと感慨深そうに頷きながら、手慣れた様子で会計を進めていく。
『ウーンドウォート』か・・・。
小顔でウサギを思い起こすフォルムにスラリとした長い手足。、確かにヒナタの琴線に触れそうな機体だ。
しかしその分、パーツは細かい。
「ウーンドウォートはかなり組み立てにくいぞ。俺も手伝おうか?」
「いいの!?でも、この子は私の機体だから、自分でちゃんと作らないと」
フンス、と胸の前で小さく両手を握りしめる。
この気合いの入れよう、凄い熱意を感じる。
「そうか・・・」
あのヒナタがここまで、ガンプラを作りたがる日が来るなんてな・・・。
「でも、後で手伝ってほしいことがあるんだけどね」
えへへ、と恥ずかしそうに、大胆不敵そうな、でもどこか不安そうな不思議な表情、何を考えているのだろう。
と、そこへケンさんがオホンと咳払い。
その表情は自慢したい、思いに溢れている。
「2人とも、ここで作るんだよね。それだったら、君達に試してみてほしいものがあるんだ」
「試してみたいモノ・・・?」
そんなものがあったか、と周囲を見渡すと、作業スペースに見慣れない巨大な機械が鎮座している。
「あー!何アレ!?」
「フッフッフ。お店が儲かったから、買っちゃったんだよねー!『全自動塗装機』」
「そういえば、お店最近忙しくなったかも、バイトの子たちも増えたけど、やっぱり忙しいもん」
「うんうん、みんなたくさん宣伝してくれてるし。商売上手な子もいるからねぇ・・・。そういうわけで、どうかな。塗装マシーン、使ってくれるかな」
更にケンさんはこんな感じでできるよ、とサンプルを見せてくれた。
すごいな。ムラが殆どない。
「塗装ができれば、自分だけの機体としてより愛着も沸くし、GBNではかなり有利になるからね」
「そうなんだー。私も色、塗ってみたかったんだ。やってみます!」
「それは良かった。し・か・も・、自動乾燥機もついているから重ね塗りも短時間でできるんだ」
なるほど、サーフェイサーを塗ってから、すぐに次の色を塗れるし、組み立てにもすぐに移れる。かなり良いものだな。
「店長。箱の中に小さな洗濯バサミが、たくさんありますけど、取ったパーツを、ここにつけるんですか?」
「流石、ヒナタちゃん。察しがイイね。まずは同じ色のパーツを綺麗に切り取ってからだね」
「分かりました!」
店番に戻っていくケンさんを作業スペースから見送ると、ヒナタは深呼吸して箱を開ける。
「ヒロト・・・。ちっちゃいのが、こんなに一杯なんだね・・・」
「そうだな」
まぁ、ウーンドウォートは細かいパーツが多い方だが。
「ケンさんが言っていたように、まずはパーツをランナーから切り離すんだ」
「そういえば、ヒロト。パーツの切り取り方ってなんかコツがいるんだったっけ?」
差し出したニッパーを戻し、紫色のランナーを1つ取り出す。
「そうだな、ランナーの切り離しのコツは『2度切り』がある。まず、パーツよりも少し離れたところにニッパーを入れる」
パチンパチンパチン
「トゲトゲしてるけど良いの?」
「ああ。ここで跡が残らないよう、綺麗に切り取るんだ。こうした方が綺麗になる」
切り取ったパーツを手に取り、切断面をなぞり出す。
「ホントだ。でこぼこが全然ない!」
「大体、こんな感じだ」
「うん、やってみるよ」
ヒナタはニッパーを受けとると、気合いを入れた表情でランナーを手に取る。
「組み立てやすいようにパーツボックスを持ってきておいた。部位別に分かれてるから説明書を見ながらだと分かりやすいぞ」
「ヒロト、ありがと。後、やってみたいことが1つあって・・・」
「やってみたいこと?」
おずおずとした様子。さっき話していた手伝ってほしい関連だろうか。
「あのね。コアガンダムのアーマー、着けられるようにできないかな?」
「!」
「私もヒロトみたいに‘’こあちぇんじ‘’ってやってみたいし、それに・・・」
彼女はここで息を整え、意を決したように、言葉にする。
「今までみたいにアーマーを渡すサポートもしたいし。いいかな?」
良いに決まっている。コアガンダムはイヴとの大切な思い出だ。
だからこそ広がっていくのは、俺達の思いが広がるようで嬉しい。
何より、身近な人だと余計にそう感じる。
「・・・コアガンダムのデータと少しの改造でいけると思う。射出形成機でパーツを作ってくるよ」
ダイバーズギアにはオリジナルで製作したランナーデータだけでなく、3Dモデリングソフトもある。コアガンダムⅡのランナーを弄れば、ちょうど合うようになる筈だ。
「ヒロト、ホントにありがとう。無神経だったかなって不安だったんだけど」
「俺にとつてはコアガンダムが広がって嬉しいからな。現にもう何人かいるし」
リゼやコアジム部隊、他にも何体かいるな。
「じゃあ、切ってくね」と、ヒナタはニッパーの刃をランナーに当てる。
「ああ。胴体と腰のパーツは切らなくていいぞ。コアガンダムのパーツを使うからな」
数十分経過―――――、
「ヒロトー。切り終わったよー!」
できたと言わんばかりに両手で差し出されるパーツボックス。
そこから1つを手に取ってみる。ゲート跡はあまり目立たない。
「丁寧に仕上げたな」
「でしょー。ヒロトが作ってくれたのは、特にキレイにできたと思うんだ」
ふふんと、得意げに胸を張り、塗装機に目を向ける。
「じゃあ次は色塗りだね」
「ヒナタはどんな風に塗るつもりなんだ?」
パッケージをヒナタへと置く。
「紫の所を朱色にしようかなって。GBNの姿に合わせてね」
なるほど。巫女さん風になるのか。
「それから白い所は良い感じの白色にしたい!」
良い感じの白とは・・・?
当SSではヒナタのガンプラをウーンドウォートとコアガンダムのミキシングにしました。ウーンドウォートの太ももが巫女服っぼいのと、女の子らしさから選びました。
リライズの世界をらしく描けたか不安ですが、チマチマと投稿していきますのでよろしくお願いします。
『この間、雇った商売上手な娘』は守次 奏さんの「ガンダムビルドダイバーズ リビルドガールズ」のチィです。シーサイドベースの経営は右肩上がりのようです。
出演を許可してくれた守次 奏さん、ありがとうございます。